●第247回 米VS日欧の金融政策に明確なコントラスト
先週、開催されたFOMCでFRBは、将来の政策金利について「今後も長期間、異例の低水準とすることが正当化される可能性が高い」と従前の姿勢・表現を踏襲したものの、CP買い取りを通じた資金供給やプライマリーディーラー向け資金供給など、緊急時を想定した短期資金供給制度の大部分については、予定通り2010年2月に打ち切ることとした。
一方で、ECBはギリシア、スペインなど南欧を中心とした欧州各国に対する不安が広がっていることの危機感をあらわにし、日銀は18日に開いた金融政策決定会合で、デフレ脱却に向けて極めて緩和的な金融政策運営を維持する姿勢を示した。
FRBが金融政策の出口に向けて「半歩前進」の姿勢を示すなか、ECBと日銀は「半歩後退」といったイメージで、足下では互いのコントラストがハッキリしてきている。当面は、このことが外国為替相場を取り巻く基本的なトーンということになりそうで、結果、対ユーロ・対円でドルが買われやすい地合いが続くとの見方が強まっている。
総じて、一頃とは「だいぶ景色が変わってきた」という印象が強い。
ユーロ/ドルは先週を通して大きく売られ、一目均衡表(日足)の「雲」下限を明確に下抜けたと同時に、遅行スパンも「雲」下限を下抜けた。21日線および89日線に対するマイナスかい離が09年2月、3月ぶりの水準にまで広がっていることもあり、目先は「下げ一服」となる可能性が高いものと思われるが...積極的にユーロを買い戻すというムードにもなりにくいものとみられ、今後は日柄調整を交えながらも基本的な下げ基調は続くものと思われる。
3月安値から11月高値までの上げ幅に対する38.2%押し=1.4125ドル近辺が当面の下値メドということになろうか。仮に、同水準を下抜けた場合には、9月安値=1.4045ドルが次の下値メドということになろう。
ドル/円に関しても、目先は「戻り一服」というムードが広がりやすいところ。先週末には、一時的にも一目均衡表(日足)の「雲」を上抜けたが、一旦は押し戻され、いまのところ89日線との攻防が続いている。21日線に対するプラスかい離が2%台に達してきたことから、少々上値は重くなりがちだが、一定の日柄調整を交えながら、終値ベースで「雲」上抜けとなるかどうかが注目される。
89日線ならびに「雲」を明確に上抜けた場合には、まず10月27日高値=92.39円が上値メドとして意識されやすくなり、同レベルをも上抜けた場合には、4月高値と8月高値を結ぶチャネル上限ラインが伸びる水準(=今週末時点で93.65円前後)が当面のメドということになろう。
なお、ここで「雲」上抜けとなった場合には、11月27日安値が「8―9ヶ月サイクル」の終点であったと同時に、ともすると「5年サイクル」の終点でもあったとの感触が一段と強まることとなろう。
本日(21日)、テレビ東京系列のWBS(23:00~)に日銀の白川総裁が初めて出演する。果たして、番組は白川総裁のホンネをどこまで引き出すことができるのか...市場関係者および市場参加者にとっては注目の単独会見ということになろう。
クリスマス休暇を控えて市場の商いが細るなか、市場が意外な反応を見せるやも知れず、今宵のWBSは見逃せない...。
