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武市のなぜなにFX
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2010年2月19日

●第202回 FRBによる突然の公定歩合引き上げ!その真意とは?

※今週(2月26日)の『武市のなぜなにFX』は、筆者都合により休載いたします。

 中国が春節(旧正月)により休場しているという閑散商状の中、ギリシャの財政問題に端を発したリスク懸念は依然として続いています。もっとも来月半ばまで支援策を巡る問題先送りがされたことがリスク回避の動きを一時的に巻き戻す形で機能し、クロス円を中心とした円売りから波及してドル支援となった感があります。

 こうした状況下においてFRB(米連邦準備制度理事会)は18日(日本時間19日早朝)、民間金融機関向けの貸出金利となる公定歩合を25bp切り上げ、0.75%としました。FRBが政策金利(FF金利)引き上げに向けた地ならしを始めたとの見方が台頭し、日米の長期金利差拡大という追い風を伴ってドル円は4週間ぶりに92円ラインを回復する上伸を見せています。

 しかし今回の公定歩合引き上げがすぐさまFF金利の引き上げに繋がると考えるのは、あまりにも早計(軽率といってもいいかもしれません)と思われます。なぜなら公定歩合と政策金利は役割が異なっており、今回に関しては非伝統的な金融緩和策で政策金利との差が縮まっていた公定歩合を、正常な状態に戻しただけと考えるのが自然です。

 また1月と3月のFOMCの間であり、また来週(24日)から始まるバーナンキFRB議長の議会証言を前に発表した突然の公定歩合引き上げというスケジュールには、何か他の意味があると勘繰りたくもなるところです。

 FRB議長は半期に一度、金融政策や経済見通しについての議会証言を行うとされていますが、これまで行ってきた非伝統的な金融緩和策は危機対応という面と共に、資産バブル・資源バブルを再度招く要因でもあるとされています。
また危機対応の長期化は金融機関のモラルハザードを緩める形で機能している感もあり、金融機関の高額報酬再開は雇用環境がなかなか改善しない一般庶民から批判の矢面となっています。こうした状況を背景に米議会はFRBを批判しつつあり、1月に行われたバーナンキ議長の再任承認も難航したという経緯もあります。こうしたFRBに批判的な状況を打破するために前もって対策を打ったと考えると、突然のスケジュール感にもつじつまが合うことになります。

 日・欧に先駆けて米国が緊急避難的な危機対応からの出口を模索し始めたという意味合いを無視することは出来ませんが、過大評価するのは少々危険といえるかもしれません。