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武市のなぜなにFX
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2010年3月 5日

●第203回 米雇用統計発表間近、しかし現在の大きなマーケットテーマは...。

※今週(3月12日)の『武市のなぜなにFX』は、筆者都合により休載いたします。

 ギリシャ政府が提出した48億ユーロにおよぶ新たな財政再建計画は、マーケットには好評に受け止められています。このためギリシャの財政悪化をテーマとしたリスク回避の流れは、クライマックスを脱したとの声も少なくありません。日足および週足のユーロドルのチャートを見る限り、まだそれほど大きな反発はみせておりませんが、複数の下ヒゲが見られ、また実体部分は1.35付近で底堅い動きも見られることから「底入れサイン出現」との声まで出はじめています。

 一方で、今回の財政再建計画には公務員の給与削減等も盛り込まれており、ギリシャ国内ではこれから労働組合の抗議活動が活発化することが想定されています。またドイツやフランスなどのEU首脳国は救済支援こそ表明しているものの、実際の資金注入には二の足を踏んでいるところがあります。5日にはブリューデレ独経済技術相が「ドイツ政府はギリシャに『1セントも』拠出するつもりはない」とコメントするなど、まだまだ紆余曲折が想定されるところです。

 こうした状況下で、今回の米雇用統計は発表されます。3日に発表された前哨戦のADP雇用統計(民間)は、-2.0万人と直近2年の間では最小のマイナス幅に留まり、またISM製造業・非製造業景況指数の構成項目である雇用指数を見ても、それぞれ前回を上回りました。同3日に発表された米地区連銀経済報告〈ベージュ・ブック〉こそ「全12地区のうち9地区で経済が緩やかながらも改善」と前回(1月)の10地区からは1つ減りましたが、翌4日に発表された2月最終週の米週間新規失業保険申請件数も改善するなど、米雇用環境の回復期待が台頭しはじめています。

 ただしその1つ減った要因は、2月の記録的な大雪です。政府機能まで停止した今回の大雪は、当然雇用にも大きな悪影響があったと考えるのが自然です。非農業部門雇用者数の事前予想の平均は-5.0万人といわれていますが、私が知る限り+10.0万人から-15.0万人と幅が広く、見方がかなり分かれています。このため発表直後にはどちらかの思惑が急激に巻き戻されることが想定されるところであり、場合によってはその両方が過度な動きをする乱高下となる可能性も否定出来ないところです。

 ただし、現在のマーケットテーマは、何といってもギリシャ財政問題に端を発したリスク回避です。これが完全に払拭されない限り、たとえ米雇用統計の結果によって目先の動きはブレても、大きな流れそのものが転換するとは想定しづらいところでもあります。ギリシャは最終的に外部からの資金支援に頼ることになるのでしょうが、それがはっきりするまでは大きなテーマはやはりリスク回避と考えておきたいところです。

 もっともドル円はドル・円共にリスク回避で買われやすい通貨ですので、明確な方向性が見出されてくるのはどちらにしても先なのでしょうが・・・?