●第219回 レバレッジ規制施行の影響で為替相場が荒れる?
いよいよ来週(8月)から、日本のFXに証拠金規制(いわゆるレバレッジ規制)が導入されます。このため「高レバレッジ(レバレッジ50倍超)でポジションを保有している投資家が、手仕舞いをしてくる」という懸念が一部から聞こえています。また超低金利が続く日本においては以前ほどではないにしろ豪ドル円等を中心とした円売り(外貨買い)ポジションが依然として多いと見られることから考えると、その手仕舞いは必然的に円買い・外貨売りになりやすいということになります。
高レバレッジで保有されているポジション数についてのいわゆる公式データがないことから、懸念(噂?)の審議は定かではありません。しかし取引所取引(くりっく365)でも最大レバレッジ100倍で取引が行われていたこと、あるいはレバレッジ200倍や400倍を謳うFX会社が存在してきた事実を鑑みると、影響は少なくないと考えておくのが自然なところかもしれません。
もっとも今週初にドル円・クロス円が持ち上げられた時に円売り(外貨買い)ポジションが大きく減っていることを考えると、すでに利益確定の手仕舞いは入ったと考えることも出来ます。そうであれば「レバレッジ規制の影響はたいしたことはない」ということになり、懸念も杞憂に終わるということになります。
ただし円売りポジションが少なくなっている(手仕舞いの円買い圧力は予想ほど強くない)と仮定しても、その手仕舞いが流動性の低い時に行われると話は変わってきます。特に追証に絡む手仕舞い(決済注文)は、NYクローズやNYクローズ明けという流動性の乏しい時間帯に行うように設計されているFX会社が多いように感じます。このためそうした決済注文が一時的にマーケットを荒らす可能性は否定できず、瞬間的な急落や急騰をもたらしかねないというリスクについては、気をつけておきたいところです。
マネーパートナーズでは追証期限を欧州タイム真っ只中(18:00)に設定することになっていますのでそういった懸念は比較的低いと見ていますが、どこまでそういったリスクを考えているのか、いささか疑問に感じるところでもあります。自分で自分の首を絞めるといったことにならなければよいのですが・・・?
話変わってマーケットですが、米景況感に悲観論が再度漂いはじめています。ベージュブック(米地区連銀経済報告)で米景気見通しでの総括判断が下方修正されたことが米デフレ懸念を再燃させ、これに月末要因が重なったことでドル円は30日に86.168円(Bid)という年初来安値を更新しています《当稿執筆時7/30 17:00現在》。何とか86円ライン割れは現時点のところ回避されていますが、この価格帯は昨年11月急落時のいわゆる真空地帯に当たるため、84円後半窺う流れになってもおかしくありません。冒頭のレバレッジ規制関連でマーケットが荒れることも含めて、こちらも注意しておきたいところです。
