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為替の話・トレンドを掴め!

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第735回 2017年12月7日~13日までの為替見通し

2017年12月07日

 夜半にヘリの音を聞く機会があり、おそらく軍事訓練の一貫ではないかと思うのですが、今年4月ごろから始まったこうした気配から、はや、半年以上が過ぎようとしています。いよいよ来春から韓国で平昌オリンピックが開催されますし、2年もすれば我が国でもオリンピック開催です。
 海外から多数の選手団、観光客が来場することが予想され、その安全を守る必要から日米韓で合同軍需演習に取り組む機会が増加していると考えられます。

 そうした日本海側のリスクに加え、トランプ大統領の声明です。中東政策の一貫から、今般、エルサレムをイスラエルの首都とし、米国大使館を現在のテルアビブから移転する準備に着手するよう国務省に指示したとの発表がありました。
 
 この動きと関連しての注目は、日本の河野外務大臣がすぐさまサウジアラビアと電話会談している点です。サウジアラビアといえば、先般、トランプ大統領の娘婿、クシュナー氏が同国を訪問し、その後、ムハンマド皇太子が政敵を駆逐して権力を掌握したばかり。
 すると、トランプ大統領の今般の「エルサレムをイスラエルの首都に認定。アメリカ大使館をその地に移転する」との方針の背景もはっきりしてきます。

 すなわち、アメリカと敵対しているイランを、従来は仲が良くなかったイスラエルとサウアラビア両国で押さえにかかろうという作戦です。もちろん、日本は「日米同盟」の軸足からぶれてはいないとみられます。河野外務大臣とサウジとの電話ではその点が確認されたのではないでしょうか。

 「金のない場所に商機なし。金のある場所に商機あり」。大ディール男、トランプ大統領の関心事はまさにこれに尽きるように見受けられます。

 考えてみれば、北朝鮮は大金持ち国日本、中国、韓国との商談に使える位置にあり、イスラエルはサウジアラビアという金持ち国の近隣に位置します。
 あとは時々、残る大金持ち国の雄、ドイツを揺さぶっておけば、自然とアメリカ優位にことは運ぶ。今回のトランプ大統領の発言のタイミングも12月8日のスーパーSQ前というのが憎いではありませんか。
 ここで慌てて弱気に走ったディールを徹底的に踏み上げてトランプ相場が構築されていくさまは2017年年初から見られた光景です。
 よって、極端なドル安円高には振れないとみておくべきではないのか、と考えます。
 トランプ大統領はもともとエスタブリッシュメントとしての期待値は高くなかった政治家。だからこそ思い切った政治、既存の政治家が壁として処方していたやり方ではない政治ができるといえます。これからも金持ち国からアメリカにマネーを吸い上げるフレームを構築し続けることでしょう。
 トランプ氏の一連の政治手法はすべてアメリカの株高と企業利益に寄与するものばかり。ここでアクセルを全開にし、2018年6月外資決算や11月中間選挙への実績つくりに励むとみられます。

 こうしたさなか、ふと不安心がよぎるのもポジションを持つ者の習性です。ブラックスワン型の潜在リスクとして中国経済の実際やトランプ氏への反感の醸成が挙げられるかと思います。リスクテイクをどの程度にしておくか、そのあたりのさじ加減が難しいところなのですが。

 さて、今週の各通貨の予想レンジは以下のように想定してみました。ご参考になれば幸いです。

●ドル円
上値抵抗113.008
均衡112.298
下値支持111.402

●ユーロ円
上値抵抗133.849
均衡132.723
下値支持131.864

●豪ドル円
上値抵抗86.132
均衡84.474
下値支持82.873


※当コラムは毎週木曜日の更新です(木曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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