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第707回 2017年5月18日~24日までの為替見通し

2017年05月18日

 アメリカが今、厄介な状態に陥っています。せっかくアメリカンドリームを体現した一人、ビジネスマン出身のトランプ大統領が選出され、国民が一丸となってアメリカを再び輝ける国家にリメイクできるタイミングなのに、足の引っ張り合いです。
 それによって、トランプ大統領は反対陣営から言わせると「ロシアと内通する大悪党」のようなイメージに仕立て上げられてしまいました。
 すなわち、側近のマイケル・フリン氏をFBIが捜査していた件でトランプ氏が「捜査をやめるように」と要請したメモが政府高官からメディアにリークされ、ペンス副大統領がトランプ氏を弾劾すればいい、といった意見まで取りざたされる事態に。
 このことから「トランプ政権の不確実性」という材料が醸成され、ドルが売られ、為替は大きく動きました。
 はたから見ると「実にくだらない」と思えます。自国の大統領がしっかり働けるように経験がある官僚たちがサポートし、応援したほうが国民の利益になるのに、と。何度も破産し、それでも生き延び、這い上がって大統領にまで上り詰めた政治の新人をエリート官僚が石持て打つ構図がアメリカにもあるのですね。

 翻って我が国日本ではどうでしょう。北朝鮮が危険行為を続ける中、安倍首相のゴルフ仲間の学校法人に便宜を図ったのではないかとの問題で紛糾しています。この大事な時にまたも、一学校法人の問題ばかりがクローズアップされる事態は東京都の築地市場問題とあわせて、「もっと大事な国民、都民の問題があるだろうに」と思います。

 もちろん、日米ともに不正は不正、たるみはタルミ、公私混同があるなら許されませんが、政治にかかわる人々は国民の平和と安全を推進する選ばれたリーダーなのだという第一義を貫いてもらいたいもの。
 野党も国民の利益と安全という第一義の実現には足並みをそろえていただきたいものです。日米とも党利党略は国民の不利益です。

 トランプ氏を苦境に陥らせる側は2018年の中間選挙や2020年の大統領選挙という党利党略がモチベーションになっているのでしょう。
 せっかくトランプ・大減税実施によるアメリカ・インフラ活性化による、強いアメリカ、強いドルをベースに日本の株式市場が描いたドリームもしぼみがちで、年後半はますます不透明になりそうですね。リスクヘッジを今からしっかりしておきたいものです。

 そんな中、トランプ大統領は初の外交デビューです。トランプ氏の揚げ足取りで為替や商品、株式を動かそうとしている勢力もいるでしょうから、ここはしっかり務めを果たしてもらいたいものです。
 トランプ米大統領の日程は5月19日から9日間の予定。中東のサウジアラビア、イスラエル、ヨルダン川西岸、欧州ではバチカンなどを訪問。イタリアで開催される主要7カ国首脳会議に出席。
 トランプ陣営の主要メンバーがこぞって同行するとのことですが、危機管理上、大丈夫なのでしょうか。戦国物語などでは定石ですが、留守の間のホワイトハウス、国際問題、出先での安全などに注視したいものです。

 さて、各通貨の今週のレンジです。以下のように予想してみました。

●ドル円
上値抵抗113.365
均衡 110.918
下値支持 109.125

●ユーロ円
上値抵抗①126.234
上値抵抗②123.632
均衡122.315
下値支持121.141

●豪ドル円
上値抵抗85.085
均衡83.986
下値支持80.628

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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