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第717回 2017年7月27日~8月3日の為替見通し

2017年07月27日

 「為替操作はしてはならない」というのが国際的なコンセンサスですが、金融関係者がアメリカの金融政策を決定するFOMC、FRBの動向を見逃すまいと細心の注意を払っている点でFOMC、FRBそのものがMR.為替であるといえそうです。
 そのキーパーソン中のキーパーソン、FRBのイエレン議長が「インフレ傾向が弱まっている」とハト派的な発言をしたことをきっかけにドル安傾向が生じています。
 しかし、専門家筋からはインフレ傾向が脆弱云々発言について論拠があいまいという指摘が上がっています。
 まるでドル安を狙ったかのように受け取れる発言はアメリカ企業の競争力を強化する為替レンジの実現であり、ダウ工業株30種平均株価が堅調に展開している点からもアメリカ強化策の一環でのハンドリングであることがうかがわれます。
 全通貨に対し、ほぼドル安が進行している環境は防衛分野などのアメリカ企業の一部には望ましい環境です。
 労働力が廉価な海外にアウトソージングを進めた結果、アメリカが優位性を誇れる製造物はめっきり減少してしまいました。
 すると、先般、東シナ海上空で米偵察機に中国戦闘機が異常接近した事件も、アウトソージングによって他国が蓄積した技術力がもたらした結果の一つと見ることができます。
 ここは今一度アメリカ企業の体力強化の一環として、ときどきはドル安誘導が起こりやすくなるのではないでしょうか。

 もっとも、他国通貨が強くなりすぎるとアメリカ企業の株式を安く買える力を他国にもたらしてしまいます。投資資金の呼び込みは望むところであっても、仮想敵国に国富の源泉ともいえる著名企業の株式を買い占められたり、不動産を取得されまくるのは困ります。

 よって、ドル安実現も過度には進められないわけで、キーパーソンの発言はどうしても玉虫色発言にならざるを得ない、というのが私のイエレン・ウオッチングの感想です。 

 さて、今週の為替レンジは以下の通りです。ご参考になれば幸いです。

●ドル円
上値抵抗112.045
均衡111.433-110.585
下値支持109.962

●ユーロ円
上値抵抗131.055
均衡130.808-130.068
下値支持129.450

●豪ドル円
上値抵抗89.854
均衡88.502-87.995
下値支持86.980

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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