●ドル円
上値抵抗 109.717-108.441(踏み上げ意識)
上値抵抗 107.702
均衡107.082-106.230
下値支持105.890
●ユーロ円
上値抵抗118.223-117.096
均衡115.527
下値支持114.711-113.995
●豪ドル円
上値抵抗71.553-70.795
上値抵抗69.447-68.143
均衡67.977-66.137
下値支持65.026-64.326
新型コロナが金融商品の価格に対する変数となっているため、自粛解除があるかどうかに注目が集まっています。自粛解除であれば経済好転、なおも自粛なら恐慌意識ということから、当然のことだと思います。
ところで、交通事故や従来のインフルエンザと比較して、新型コロナは特にわが国ではごくわずかな罹患者数であるにもかかわらず、ここまで経済を壊滅的につぶし、人の社会性を奪う措置をとることに整合性が問われます。
ここまでやることが果たしてリスクに見合った施策なのか、疑問に思う人は一定数いて、「いつまでもこんな施策に付き合ってはいられない」と経営危機に立ち向かう行動がみられます。
日本とは比較にならない感染者数と死亡者数となっているトランプ大統領は出自が経営者であるが故か考え方は後者です。一刻も経済優先の施策を打ち出したいところ、ファウチ国立アレルギー感染症研究所長が首を縦に振らず、相変わらずの慎重論を表明し、アメリカ経済の足を引っ張っているような構図となっています。業を煮やした保守系議員らからは「フアウチ氏を首にしたらどうか」という強い意見がでているそうです。
「命のリスクか経済のリスクか」という点でフアウチ氏は命。トランプ大統領は経済というわけですが、リーダーのみならず、一人一人が問われているところといえるでしょう。
日本では花王などが取り組む副作用が少ないDNA型抗体ワクチンが普及すれば状況は相当改善すると思いますが、まだまだ現場レベルでは菌を持っているのに発症しない人が一定数いるとのまことしやかな考え方から、目に見えない恐怖を意識した行動制限が続いています。
ところで、新型コロナが人工的なもの、との立場で「誰が何の目的で」という理由探しをする動きや初動の対応に共感できないとして特定国や特定リーダーを非難する動きもあります。
この点で私が注目しているのは、すでに1月27日のダボス会議でアフターコロナの世界を想定したコンセプトが示されていたことです。
あらかじめこうした事態を知りえる限られた経済人がいたことは「誰が何の目的で?」という点を考えるうえで特筆すべきことだと思います。
新型コロナは中国が諸悪の根源という論調に対しては、不思議な話も聞こえてきます。
北京駐在の医学関係者の話ですが北京では新型コロナの前にペスト感染騒ぎもあったし、別の伝染病騒動もあったというのです。
何か、見えてくるものがあるような気がします。
さて、今後の見通しです。
当面は各国各都市の新型コロナからの出口戦略に耳目があつまりがちですが、日欧米のサプライチェーン見直しの究極の目的である中国との関係性とその中国の尖閣やハワイにおける軍事的行動に目を光らせるアメリカの動きも気にしておきたいと思います。思いがけず現場で何かあれば、新型以上の変動を市場にもたらせることになります。
為替トレンドはドル安ではあるものの、6月12日のSQ、外資決算月なども加味して、踏みあげられるリスクも意識しながら、慎重に勝てるレンジを探りたいですね。変事に備えた意識もしつつ、大きな痛手を避けるには短期・小幅でのレンジ設定でしのぐのが賢明ではないかと思います。