●ドル円
上値抵抗107.259-106.024
均衡105.890-105.239
下値支持105.084-104.681
●ユーロ円
上値抵抗126.773
均衡125.764-124.903
下値支持124.554-123.039
●豪ドル円
上値抵抗78.329-77.964
均衡77.032
下値支持76.047
日米とも政局が相場にも影響し、トレンドを見出すのはなかなかむつかしいですね。アメリカでは現職トランプ大統領の再選があるかどうかが何といっても大注目です。
挑戦者のバイデン氏はトランプ氏と見分けがつかないような政策スローガンを掲げ、勝利を引き寄せようとしています。
前回、選挙日当日まで「ヒラリーが当選確率7割」と報じていたサイトが今回もバイデン当選確率7割説を出している一方、イギリスではトランプ優位を報じるメディアがあります。もちろん、どこまで実情に近いのか、情報戦の一環なのかは判然としません。
トランプ再選があるかどうかは通貨の変動率にも影響します。中国が急いでいるデジタル通貨普及への米ドル対抗策がどうなるか、米ドルの今後の水準にかかわることだけに重要です。
一方、中国では大雨でビットコインのデータセンターへの影響が懸念されています。ビットコインとデジタル人民元はまた別次元のことですが、データセンター問題は看過できないですね。中国の金融インフラの脆弱性が意識され、リスク顕在化の引き金になるかもしれません。
わが国日本では総裁選の行方に続いて、河野太郎防衛大臣がアメリカのシンクタンクとのオンライン会議で「10月にも総選挙がある可能性」について言及し、「新内閣で東京オリンピックを迎える体制を整える」と発言したと伝えられています。
えっ? 菅・岸田・石破各氏で争われている総理総裁選の後にまた選挙?
東京五輪はコロナに関係なく開催とIOCの発言があったので、すでに何か大きな段取りが整っているのでしょうか。
五輪というと2017年にIOCとアリババか「今後、オリンピックが開催される都市はAIとクラウドで情報を共有していく」という構想が発表されました。
これをアメリカ国防関係者たちが見逃すはずはなく、アリババという民間企業が世界各国の主要都市をAIとクラウドで席巻していくなどとんでもないことだと受け止めたと想像します。
トランプ再選の可否はこの問題にもかかわってきます。
ところで、2021年夏にはダボス会議が開催されますが、その年のテーマは「グレートリセット」になる旨、チャールズ皇太子が発表されました。
イギリスと中国の「グレートリセット」で思い浮かぶのは1984年12月19日の香港返還に関する両国の署名です。
一国二制度の50年間継続を条件としてイギリスは中国に香港返還を約束しました。その約束を駐英大使がイギリスに破棄通告をしたのが2014年です。
グレートリセットはそのことを指すのか?
つまり、イギリスが中国に香港返還を約束したことをリセットするのか?
発言者がチャールズ皇太子であるだけに気になるところです。
そして、この点にもトランプ再選があるかどうか、がかかわってきます。
というのもイギリス・エリザベス女王が訪英した習近平氏らに対し、「とても無礼
人たちだ」とオフレコ発言をされ、その後に誕生したのがアメリカ・トランプ政権という流れを考えると、今後、英米中心に中国に対して強い姿勢で臨むことが予想され、そのためには11月3日のアメリカ大統領選挙の結果はとても重要なのです。
というわけで、市場の見通しは政治のキーマンたちの動向に大いに影響を受けると思われます。
リスクを取りにくいところだけにまずは大損しないことを念頭にトレードに励みたい局面ですね。