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第262回 ~ふらつくFRB~

2017年10月04日

 ここ1週間は、半期末、四半期末、月末の週末をはさんだ週であり、比較的に薄商いの日が続いている。ドル円は9月27日に約2か月半ぶりに113.26円まで上昇した。ここまでの相場展開はチャートで計算した通り想定内であったが、10月に入って113.26円の水準を超えることがない。市場のトーンとしては、どこかドルの力のなさが目立つ相場展開だ。 この短期的な目標に達したことから、これから1か月間はドル弱含みの展開と予想する。

 一方、ユーロは予想より小幅な値動きであったが、政治的な不安定さが浮き彫りされ、ユーロ売りが優勢となった。一時は約1か月半ぶりの1.17割れまで売られ、方向的には思った通りの展開となった。スペイン・カタルーニャ州の独立を問う住民投票の結果も今後の懸念材料となっていることもユーロ安の一因だ。

 今週は、米雇用統計が控えている。予想は、ハリケーンの影響が大きく響き、雇用者数は7~8万人と先月(15.6万人)より大幅減少となっている。今日発表予定のADP(民間会社)の民間雇用者数の予想は約14万人と高いが、それでも前月より低い。結果が待たれるが、理由は分かっていても、このままではドルは買いにくい。

 まして前月より大きく下回ればドル売り圧力は大きく高まり、一気に111円台までドルは売られよう。そのうえ10月には、FRB議長の後任人事、財務省為替報告が予想され、どれも結果によってはドル売り材料になりやすく、結果が出るまで方向性を固めにくい。まずは「売って買い戦略」の構えである。

 といっても筆者は、長期的にはドル高志向である。毎週、(イ)ドル高へのベストシナリオ、(ロ)中間(現状維持)シナリオ、(ハ)ワーストシナリオ(ドル安)の確率を計算しているが、今現在はイ:ロ:ハは、40:40:20であり、先週に比べイのドル高へのベストシナリオへの確率を5%引き上げ(中間シナリオを5%引き下げ)た。

 これはあくまでも筆者個人の主観的な見方であるが、基本は米経済、トランプ政権の経済政策に楽観的な見通しを持っているからである。今後、折に触れて個別に説明していきたい。

 今後1週間の相場レンジは、ドル円は111.00-113.00円と軟調推移を予想。一方ユーロは、対ドルでは1.1700-1.1900、対円で131.50-133.50円と予想する。米の物価の伸びも高まらず、FRB当局者からも、利上げを急ぐ必要ないとのコメントも出ていることで、当面はドル買いを進める力が大きく出てこないとの見方である。
(2017/10/4、小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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