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市場養生訓

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第696回

2017年11月21日

 ユーロが誕生したとき、世界の為替取引量は大きく減少すると予想された。11か国の通貨が一つになり、その後もユーロに統一される通貨の増加が予想されたからだ。世界の為替ディーラーはリストラの覚悟を迫られた。

 だが誕生してみると、為替取引量は落ちこまなかった。むしろ増加した。その要因の一つは中東欧の通貨の取引量の急増だった。なかでもポーランド、ハンガリー、チェコなどの通貨が顕著だった。

 これら三か国は04年にEUに加盟したが、未だにユーロを採用していない。本来ならばEUに加盟するといずれユーロに参加するためERM2というユーロと自国通貨との変動幅を管理するシステムに2年間入いるのが筋なのだが、そうした兆候はない。チェコは前向きなのだが、ポーランドとハンガリーには皆無だ。

 それどころか両国とも現政権が欧州やユーロの価値観から離れようとしている。

 先日のポーランド独立記念日には数千人規模の大きなデモがワルシャワであった。ポーランドはもとより欧州各国からの参加者もあり、欧州では大きく報道された。ほとんどは極右勢力のデモと括られたが、それは移民排斥などの主張が目立つからだ。だが参加者には学生が多く、彼らには反グローバリズムや貧富の差の拡大の阻止などが根底にあり、むしろ60年代後半から70年代前半の世界的な反体制運動のような気運も感じられた。

 ただポーランドの経済は比較的良好で失業率も低下傾向にある。9月は6.8%になった。教育水準の高い若年労働力と土地も安いことからドイツなどからの投資も増加傾向だ。通貨ズウォッチも年初から対ドルで上昇傾向にある。こうした傾向は続くと思われる。

 ポーランドの政権と近しいハンガリーの現政権はジョージ・ソロスとの泥沼の戦いを繰り広げている。ソロスはかってポンドの売りで英国をERMから離脱させ「英国銀行を倒した男」の称号を得たが、今回はハンガリーのフリントを売っているわけではない。ハンガリー生まれのソロスはブタペストに大学院を創設したり、民主化の活動に資金提供をしてきた。現在のハンガリーの首相はソロスがスポンサーの大学の講座で教育を受けた男だ。

 その首相がソロスのグローバリズムの価値観に異を唱え、ソロスの活動に制限を加えようとしている。ソロスにしてみれば飼い犬にかまれるような心境かもしれないが、恩を仇で返すとはこのことだろう。

 BREXITでポンドの急落を予想したソロスだが、なかなか思うような相場展開にはならなかった。それでもまだハンガリー首相の裏切りよりも痛手は少ないはずだ。


※当コラムは毎週火曜日の更新です(火曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

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