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市場養生訓

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第804回

2020年02月18日

 アジア通貨には人民元の影響を受けやすい傾向がある。貿易や投資で中国のシェアが高くなっているから当然ではある。だが中国の経済面での影響が今日ほど大きくなかった時でも通貨面での影響はあった。例えばアジア通貨危機の時は中国が人民元の切り下げをしなかったためにアジア通貨の壊滅的な下落が避けられ、アジア通貨危機があの程度で収束する契機になった。
 今回のコロナウイルスの件でもサプライチェーンや観光客を通してアジアの市場に大きな影響を与えている。
 中でもオーストラリアは為替面で中国の関連が強い。オーストラリアドルは中国経済にポジティブなニュースが出れば買われ、ネガティブなものが出れば売られる傾向がある。
 オーストラリアは今月上旬、政策金利を据え置いた。政策金利は0.75%だ。オーストラリア中銀によれば、山火事とコロナウイルスは短期的な成長阻害要因であり、賃金の緩やかな上昇と失業率の低下で今年の経済成長率は2.75%と見込んだ。
 A$の対米ドルレートは直近で0.6690とほぼ最安値水準で推移している。
 一方、オーストラリアと異なった対応したのがタイだ。タイの中銀は同じ頃政策金利を1.25%から1%に下げた。中銀はコロナウイルスを利下げの要因の一つとした。タイバーツは昨年新興市場国通貨の中でも上昇が目立った数少ない通貨の一つだったが、今年は一転して下落傾向を示している。中央銀行のバーツ高抑制政策によるところが大きいが、中国やコロナウイルスの影響もある。
 人民元はどうだろう。コロナウイルスの拡大でドル人民元は一時7.0を超えたが、市場への流動性供給や資金コストの低下などの対策を当局が打ち出したこともあり、最近は7.0を若干下回って推移していた。だが直近では国内(CNY)、オフショア(CNH)とも、再び7.0に乗せてきた。
 中国経済の鈍化、コロナウィルスの拡大とその影響から見れば7.0をはるかに超えてもおかしくないが、これまで7.0前後で留まっているのは人民元の売り圧力がかなり抑制されていると見ることができる。資金市場での対策、為替介入、行政指導などあらゆる手段を講じて為替の安定を当局が図ろうとしている。その点ではアジア通貨の下落圧力も抑制される。
 しかし中国当局の対策がどこまで効果を持つのかは不明だ。人民元が再び7.0を超えようとしているのは気がかりだ。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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