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市場養生訓

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第811回

2020年04月07日

 今回のコロナウイルスの影響は世界的だが、最も影響を受けるのは社会的インフラの整備が遅れている新興国かもしれない。それは金融面でも言える。
 中南米14か国がIMFに援助を求めた。一方でアルゼンチンは100億ドルの債務の支払いを来年まで延長することを一方的に宣言した。テクニカルデフォルトだ。
 コロナウイルスによる景気悪化と長期化の見通しで支払いの目途が立たない。原油などのコモディ価格の急落が拍車をかけた。一次産品の輸出に依存する新興国は途端に歳入不足になる。観光収入も激減した。
 だが新興国の危機の基本的な要因は外貨建て(主にドル)債務の急増にある。コロナウイルスの前からの構造的要因だ。外貨債務が増えても十分な外貨準備があれば問題ないが、そのバランスが取れないと問題が顕在化する。アフリカや中近東には外貨準備を上回る外貨債務を持つ国も少なくない。
 そうなると通貨安になり、それが資本流出を促し、それが通貨安に繋がるという悪循環に陥る可能性が高くなる。
 この悪循環が繰り返されると通貨危機になる。アジア通貨危機はその一例だ。アジアの経済成長を期待して先進国から巨額の資本が流入した。特にヘッジファンドに代表される短期の資本流入が目立った。通貨高や過剰投資が一気にはじけて通貨安、資本流出の悪循環が繰り返された。
 今回の新興国の状況は似たところがある。今回は先進国の機関投資家などの資本が高いイールドを求めて新興国に債券を発行させ投資した。それらの資金がコモディティー価格の急落やコロナウイルスを契機に流出した。債券は売られ、急落し、デフォルト懸念が増大した。
 こうなると次のポイントは債務をどうするかだ。その結果次第で深刻な通貨危機になるかどうかが決まる。
 新興国にとっての選択は、債務のリストラ、支払い延長、あるいはデフォルトなどがある。その過程でIMF,世界銀行、アジア開発銀行などの国際機関からの援助を取り付ける。また中国やサウジアラビアなど豊富な外貨準備を保有する国に援助を求める国もある。
 いずれにせよ債権者と債務者、援助機関と被援助国の間などでストレスに満ちた交渉は避けられない。コロナウイルスの下ではなおさらだ。混とんとした状況は直ぐに収まるはずがない。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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