鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 127.30~128.80 |
ユーロ円 | 134.50~136.00 |
ユーロドル | 1.0500~1.0650 |
豪ドル円 | 89.50~91.00 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
市場を取り巻く環境は、中国でのサプライチェーン問題やウクライナ情勢などを背景に、インフレ圧力が一層強まっている。そんな中、パウエルFRB議長はインフレ懸念の高まりを警戒し、必要ならばFRBは更に積極的な行動を検討する必要があるとタカ派姿勢を崩してはいないが、今週はFOMC議事要旨が発表される。何らかのヒントを得たいところではあるが、パウエルFRB議長は既に6月と7月のFOMCでの0.5%ポイントの利上げの可能性に言及しているため、市場では金利先高観測を嫌気する格好で株価の急落を招いている。一部では景気後退説まで浮上しているが、概ね、多くのサプライズは期待薄と言わざるを得ない。一方、米国株式市場では日々乱高下を繰り返す中、一部では世界経済の減速懸念が表面化しており、米債券利回りの伸び悩みにも繋がっているなど、相対的にドルの調整売りが優勢になっている。ただ、潜在的な地政学的リスクや米金利の優位性もあり、ドル買いニーズ志向は根強く、一進一退の展開を余儀なくされている。
一方、ドル円は米債券利回りの低下を背景に、ドルの調整売りが優勢ではあるが、金利正常化を背景としたドルの買い戻しも随所に散見されており、引き続きレンジ幅ドル円127.30~128.80円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが一考であろう。
他方、ユーロドルはECBの利上げ期待もあり、一時1.06台を回復したが、FRBと同様に、利上げ後の不透明感もあり、拙速的に買い上がる雰囲気は削がれている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0500~1.0650を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応するのが賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、127円台半ば割れから押し目買いと共に、128円台後半からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05前後から押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円129円前後を中心に128円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は、127円前後を視野に、127円台半ば割れから押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ユーロドル1.05台半ば前後では利食いと損切りが相混じり、調整色を強めているが、現状ではユーロドル1.05割れから押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円127円台前半ではロング、128円台後半ではショートをイメージし、ユーロ円は134円台半ば前後から押し目買いと共に、136円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は89円台半ば前後から押し目買いと共に、91円前後からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 126.80 | 129.10 |
ユーロ円 | 134.10 | 136.30 |
ユーロドル | 1.0455 | 1.0690 |
豪ドル円 | 89.00 | 91.30 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
前日の売買 東京市場
豪ドル円買い | 50,000 | ★△89.50(90.00ショートカバー)+¥25,000 |
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | 128.80(SL129.30買い) |
ドル円買い | 50,000 | 127.40(SL126.90売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 136.20(SL136.70買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | ☆135.00(135.00ショートカバー)±¥0 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0670(SL1.0720買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0530 |
豪ドル円売り | 50,000 | 91.00(SL91.50買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | ☆89.80(SL89.30売り) |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 128.70(SL129.20買い) |
ドル円買い | 50,000 | 127.30(SL126.80売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 135.80(SL136.30買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 134.50(SL134.00売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0640(SL1.0690買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0500 |
豪ドル円売り | 50,000 | 90.70 |
豪ドル円買い | 50,000 | 89.50(SL89.00売り) |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。