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為替モーニング東京市場2024年9月10日

2024年09月10日
(コラム執筆時間:09時12分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円142.00~143.80
ユーロ円157.30~158.80
ユーロドル1.1000~1.1150
豪ドル円94.50~96.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

来週のFOMCにおける利下げ観測が広がる中、FRBの利下げ幅を巡って市場は混沌としている。ただ米債券利回り低下の進捗状況を伴って、0.5%の利下げが有力視されつつあり、ドルロングを手仕舞う動きが優先されている。そんな中、米国株式市場ではNYダウが前日比484ドル高と反発するなど、改めて米景況感の良さも意識されているが、明日の8月の米消費者物価指数(CPI)は5カ月連続で伸びが前年比で鈍化する見通しとなっている。反面、上振れリスクも意識されているなど、相対的に米経済の先行き不透明感が強まっている。そして注目のトランプ氏とハリス氏の直接対決(米大統領選候補者討論会)も控えており、安易にどちらにも仕掛けづらい外部環境にあるだけに、引き続き相場が大きく動意づいてからの始動を心がけるのが得策であろう。

一方、ドル円は一時143円台後半まで買われたが、米債券利回り低下が嫌気されており、上げ幅を解消する格好で142円前後でもみ合い相場と化している。現時点ではFOMCの利下げ幅次第であろうが、日米金利差縮小期待を背景に拙速的な上値トライは慎重になっているだけに、引き続きレンジ幅ドル円142.00~144.00を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルはECBとFRBの利下げ幅を巡って安易に仕掛けづらい状況にあるが、1.10割れでは割安感の買い戻しも散見されるなど、拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1000~1.1150を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが一考であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、142円前後から押し目買いと共に、144円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.10前後から押し目買いと共に、1.11台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、株価動向と米債券利回り動向に注視しており、輸出企業はドル円144円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は戻りは限定的と判断しており、142円前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色をさらに強めている。現状では昨日と同様に、ユーロドル1.10前後から押し目買いと共に、1.11台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円142円前後ではロング、144円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は157円台半ば割れから押し目買いと共に、159円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は94円台半ば前後から押し目買いと共に、96円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円141.50144.30
ユーロ円156.80159.20
ユーロドル1.09501.1200
豪ドル円93.8096.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円141.50144.30
ユーロ円156.80159.20
ユーロドル1.09501.1200
豪ドル円93.8096.50
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆143.00(SP143.80買い)
ユーロ円ロング50,000☆157.50(SL156.90売り)
豪ドル円ロング50,000☆95.00(SL94.50売り)
2024年9月収支経過(02~10日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥85,000
ユーロ円+¥100,000+¥40,000
ユーロドル
豪ドル円-¥75,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆143.00(SL143.70買い)
ユーロ円売り50,000★△158.30(157.50ロングカバー)+¥40,000
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000144.30(SL145.00買い)
ドル円買い50,000142.50
ユーロ円売り50,000159.30(SL160.00買い)
ユーロ円買い50,000☆157.50(SL156.90売り)
ユーロドル売り50,0001.1150(SL1.1200買い)
ユーロドル買い50,0001.1000(SL1.0950売り)
豪ドル円売り50,00096.00
豪ドル円買い50,00094.50(SL93.90売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000143.80(SL144.30買い)
ドル円買い50,000142.30
ユーロ円売り50,000158.50
ユーロ円買い50,000157.30(SL156.80売り)
ユーロドル売り50,0001.1150(SL1.1200買い)
ユーロドル買い50,0001.1000(SL1.0950売り)
豪ドル円売り50,00096.00
豪ドル円買い50,00094.50(SL93.90売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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