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為替イブニング海外市場2024年9月9日

2024年09月09日
(コラム執筆時間:19時17分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円142.30~144.30
ユーロ円157.50~159.30
ユーロドル1.1000~1.1150
豪ドル円94.50~96.30
相場状況の振り返りと今後の展開予想

週明け東京株式市場では、先物市場での下落を見込んで日経平均株価が一時1000円以上水準を切り下げ、心理的節目3万5000円割れに迫る展開となった。ただドル円相場の下げ止まりもあり、一転して下げ幅を解消する格好で前日比175円安と持ち直している。それでも日経平均は5日連続で下落しており、過度な株高期待は後退していると言わざるを得ない。反面、米経済のソフトランディング期待から来る米債券利回りの下げ渋りを踏まえたリスク回避のドル買いも散見されており、急ピッチの円高期待は小康状態にある。いずれにしても市場には米金利動向や株価動向、そしてリスク回避のドル買いと円買いが同居しており、安易にどちらにも仕掛けづらい外部環境にある。引き続き直近のレンジ幅を拡大し、相場が大きく動意づいてからの始動が得策であろう。

一方、ドル円は先のウォラー連邦準備制度理事会(FRB)理事が大幅利下げも除外しない姿勢を示しており、相対的にドルロングを手仕舞う動きが優勢となるなど、一時ドル円142円割れと円買い圧力は強まっているが、現時点での利下げ幅観測は0.25%か0.5%かで五分五分の段階であり、拙速的な上値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ドル円142.30~144.30円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは特にめぼしい買い材料はなく、若干戻り売りが優先されてはいるが、1.10台半ば前後で試行錯誤が続いている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1000~1.1150を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが得策であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、142円台前半から押し目買いと共に、144円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.10前後から押し目買いと共に、1.11台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、株安と米金利低下を背景に戻りは限定的との見方が少なくない。輸出企業はドル円143円台から売りを随時実施しており、現状では144円台以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、142円前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めている。現状ではユーロドル1.10前後から押し目買いと共に、1.11台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円142円台半ば割れではロング、144円台以上ではショートをイメージし、ユーロ円は157円台半ば前後から押し目買いと共に、159円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は94円台半ば前後から押し目買いと共に、96円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円141.80145.00
ユーロ円156.80160.00
ユーロドル1.09501.1200
豪ドル円94.0096.80

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円141.80145.00
ユーロ円156.80160.00
ユーロドル1.09501.1200
豪ドル円94.0096.80
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆143.00(SP144.30買い)
豪ドル円ロング50,000☆95.00(SL94.50売り)
現在のSP実行ポジション
ドル円ショート50,000★△144.00(SP143.00買い)+¥50,000
2024年9月収支経過(02~09日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥85,000+¥50,000
ユーロ円+¥100,000+¥90,000
ユーロドル
豪ドル円-¥75,000+¥25,000
前日の売買 東京市場
ユーロ円買い50,000☆158.00(SL157.50売り)
前日の売買 海外市場
ドル円売り50,000☆144.00(SL144.70買い)
ユーロ円売り50,000★△159.00(158.00ロングカバー)+¥50,000
ユーロ円買い50,000★157.50(SL156.80売り)
豪ドル円売り50,000★△97.00(96.50ロングカバー)+¥25,000
豪ドル円買い50,000☆95.00(SL94.50売り)
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000☆143.00(SL143.70買い)
ドル円買い50,000141.50
ユーロ円売り50,000☆△158.30(157.50ロングカバー)+¥40,000
ユーロ円買い50,000156.70(SL156.00売り)
ユーロドル売り50,0001.1180(SL1.1230買い)
ユーロドル買い50,0001.1030(SL1.0980売り)
豪ドル円売り50,00095.70
豪ドル円買い50,00094.00(SL93.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000144.30(SL145.00買い)
ドル円買い50,000142.50
ユーロ円売り50,000159.30(SL160.00買い)
ユーロ円買い50,000157.50(SL156.90売り)
ユーロドル売り50,0001.1150(SL1.1200買い)
ユーロドル買い50,0001.1000(SL1.0950売り)
豪ドル円売り50,00096.00
豪ドル円買い50,00094.50(SL93.90売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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