鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 128.70~130.00 |
ユーロ円 | 135.70~137.00 |
ユーロドル | 1.0470~1.0600 |
豪ドル円 | 90.50~91.80 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
インフレ懸念が深まる中、昨日、パウエルFRB議長は経済が想定通りに推移すれば、0.50%利上げを議題に乗せると述べたほか、必要なら中立水準を超える利上げを躊躇しないと、タカ派姿勢を崩さなかった。このため米債券利回りは軒並み上昇しており、10年債は再び3%迫る勢いを見せている。そんな中、4月米小売売上高は事前予想通りに前月比+0.9%であったが、米4月鉱工業生産は市場を上回る1.1%となり、株式市場の支援材料となって、NYダウは前日比431ドル高と反発している。相対的には再びドルを買い戻す動きが強まってはいるが、市場では既に金利先高観測を見込んでおり、市場の反応自体は限定的になっている。当面、相場が動意づくまでは静観せざるを得ないが、引き続き直近のレンジ幅を重視し、じっくり待機策で臨むことが無難であろう。
一方、ドル円は米債券利回りの上昇も手伝い、再び130円台が射程圏内となり、底堅い展開を見せている。ただ節目の130円前後では依然として、実需や利益確定売りが散見されており、過剰期待は自重せざるを得ない。引き続きレンジ幅ドル円128.70~130.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルはECB理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁が7月の理事会では0.25%利上げが現実的だと述べたほか、大幅利上げの可能性を排除すべきではない旨を強調しており、ユーロを買い戻す動きが強まっている。とは言え、ウクライナ情勢に対する不透明感もあり、米国以上の拙速的な金融引き締め策は欧州経済の腰折れになる可能性が高く、ECBがFRBを政策金利で追従するには時期尚早と言わざるを得ない。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0470~1.0600を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、129円割れから押し目買いと共に、130円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.04台半ば前後から押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、今朝のGDPの悪化を踏まえて、株価動向に注視しているが、輸出企業はドル円130円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は、128円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、米ドル主導であるが、引き続き、売りを優先しており、現状ではユーロドル1.06前後からナンピン売りと共に、1.04台半ば前後を中心に、1.05割れから押し目買いで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円129円割れではロング、130円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は136円割れから押し目買いと共に、137円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は90円台半ば前後から押し目買いと共に、91円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 128.20 | 130.50 |
ユーロ円 | 135.30 | 137.70 |
ユーロドル | 1.0430 | 1.0670 |
豪ドル円 | 89.80 | 92.20 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
前日の売買 東京市場
ドル円売り | 50,000 | ★△129.50(128.70ロングカバー)+¥40,000 |
ユーロ円買い | 50,000 | ★△134.00(134.40ショートカバー)+¥20,000 |
ユーロ円売り | 50,000 | ★▼135.30(SL135.80買い)-¥25,000 |
ユーロドル売り | 50,000 | ★△1.0480(1.0370ロングカバー)+$550 |
豪ドル円売り | 50,000 | ★▼90.50(SL91.00買い)-¥25,000 |
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | 129.80(SL130.30買い) |
ドル円買い | 50,000 | 128.50(SL128.00売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆136.50(SL137.00買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 135.20(SL134.70売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0560(SL1.0610買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0430(SL1.0380売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 91.70(SL92.20買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 90.20(SL89.70売り) |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 130.00(SL130.50買い) |
ドル円買い | 50,000 | 128.70(SL128.20売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 137.00(SL137.50買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 135.80 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0600(SL1.0650買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0480(SL1.0430売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 91.50(SL92.10買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 90.30(SL89.80売り) |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。