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為替イブニング海外市場2024年9月12日

2024年09月12日
(コラム執筆時間:18時49分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円141.50~143.50
ユーロ円156.30~158.00
ユーロドル1.0950~1.1100
豪ドル円94.30~96.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

為替市場は日々株価動向の推移に翻弄されている嫌いがあるが、本日の東京株式市場では日経平均株価が前日比1,213円高と大幅に反発。ただここ一週間で3,000円超下落していただけに、反動買いの側面が強く、為替相場も比較的動意薄の展開を余儀なくされている。そして昨日発表された8月米消費者物価指数(CPI)は大幅利下げを支持する内容ではなく、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%利下げが有力視されているが、今回のCPIの数値のみでは利下げ幅が0.25%か0.5%かは未だに懐疑的である。一方、田村日銀審議委員は中立金利を最低でも1%程度と見ており、少なくとも2026年度の後半までには1%程度まで短期金利を引き上げておくことが必要だと述べている。ただあまりにも長期見通しであるだけに、市場の反応は限定されている。ただ一部ではインフレ懸念が増幅している以上、少なくとも2025年度内に達成しなければ今後の政策方針を問われても何ら不思議ではないとの見解も少なくなく、いずれにしても相場全般が疑心暗鬼の状態にある。引き続き、相場が大きく動意づいてからの始動を心掛けるのが得策であろう。

一方、ドル円は堅調な株式市場に対して反応薄だが、米債券市場の伸び悩みもあり、改めて上値の重さが意識されている。当面140.00~145.00円での攻防が予想されるだけに、引き続きレンジ幅ドル円141.50~143.50を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは基本的にFOMCの金利動向を睨んだ展開ではあるが、総じて1.10割れトライは慎重になっている。無理をせずに、引き続き直近のレンジ幅ユーロドル1.0950~1.1100を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、141円台半ば前後から押し目買いと共に、143円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.09台半ば前後から押し目買いと共に、1.11前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は今朝と同様に、ドル円143円台半ば前後を中心に、同レベル前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は141台半ば前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、米ドル主導の展開に変わりはない。現状はFOMC待ちの段階であるだけに、ユーロドル1.09台半ば前後を視野に、1.10割れから押し目買いと共に、1.11前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、繰り返しになるが、ドル円141円台半ば前後ではロング、143円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は156円台半ば前後から押し目買いと共に、158円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は94円台半ば前後から押し目買いと共に、96円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円140.80144.10
ユーロ円155.80158.50
ユーロドル1.09101.1150
豪ドル円93.7096.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円140.80144.10
ユーロ円155.80158.50
ユーロドル1.09101.1150
豪ドル円93.7096.50
現在のポジション
No position
前日のSL実行ポジション
豪ドル円ロング50,000★▼95.00(SL94.50売り)-¥25,000
2024年9月収支経過(02~12日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥75,000-¥35,000
ユーロ円+¥200,000+¥75,000
ユーロドル
豪ドル円-¥60,000+¥15,000
前日の売買 東京市場
ドル円買い50,000★▼141.50(SL140.80売り)-¥35,000
ユーロ円買い50,000★▼156.00(SL155.50売り)-¥25,000
豪ドル円買い50,000☆94.00(SL93.50売り)
前日の売買 海外市場
ユーロ円買い50,000☆155.50(SL155.00売り)
豪ドル円売り50,000★△95.20(94.00ショートカバー)+¥40,000
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000143.50(SL144.10買い)
ドル円買い50,000141.50(SL140.80売り)
ユーロ円売り50,000☆△157.50(155.50ロングカバー)+¥100,000
ユーロ円買い50,000156.30(SL155.80売り)
ユーロドル売り50,0001.1100(SL1.1150買い)
ユーロドル買い50,0001.0970(SL1.0920売り)
豪ドル円売り50,00096.00(SL96.50買い)
豪ドル円買い50,00094.30(SL93.80売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000143.50(SL144.10買い)
ドル円買い50,000141.50(SL140.80売り)
ユーロ円売り50,000158.00(SL158.50買い)
ユーロ円買い50,000156.30(SL155.80売り)
ユーロドル売り50,0001.1100(SL1.1150買い)
ユーロドル買い50,0001.0960(SL1.0910売り)
豪ドル円売り50,00096.00(SL96.50買い)
豪ドル円買い50,00094.30(SL93.80売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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