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第519回 「スピード違反(上げ過ぎ)」が懸念されるが…? - より「押し目待ちに押し目なし」を警戒する局面…!?

2018年07月13日

 『米中貿易戦争懸念』は燻り続けているものの、今週のドル円は上値を模索する展開でした。一昨日(11日)にはとうとう半年ぶりに112円台に乗せ、その後も上値を模索し続けています。やはり想定した通り、「米景気悪化の兆候でも見えてこない限り…」を地で往く展開といえます。

 米経済指標は“概ね好調”を続け、“米経済の健全性”は証明された格好となっています。これに「向こう3年間、財政出動によって米景気には強力な押し上げが期待できる(パウエルFRB議長)」「年内3回利上げが基本も、インフレ加速で4回はあり得る(ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁)」といった発言が加わるなど、“米金利先高観”を促しやすい要因も噴出しつつあります。一方で「中国が変革を図るなら、話し合い余地はある(ムニューシン財務長官)」と、ここに来て「米中貿易戦争懸念は一服」といった様相も見せつつあります。
 冒頭で記した“上値模索”は、このためです。

 もちろん“すぐに払拭する”といった類の話ではないだけに、今後も「リスク回避⇒円買いの思惑は残る」と見るのが自然です。これに“スピード違反(短期的に上げ過ぎ)”との思惑が重なるようなことがあると、「いつ上値が重い⇒反落に転じてもおかしく」ということにもなりかねません。それでも“2015年6月高値”から続く長期下落トレンドライン(今週は111.90円水準)”を突破してきた(下図参照)だけに、「スピード違反⇒反落」よりも「スピード違反⇒ポジション調整⇒上値追い再開」といったシナリオの方がしっくりときます。



 “パウエルFRB議長・議会証言(17日)”が予定されているだけに、来週は“米金利先高観”がマーケットテーマの中心と見るのが自然です。ここで「年4回利上げ(あと2回)」との思惑が高まるようなことがあると…?“スピード違反⇒利益確定売り(ポジション調整)”には警戒を深めつつも、“心理的な節目(113円ライン)”あるいは“年初来高値(1/8:113.380円)”を意識した動きは、まだまだ続くと見たいところです。「押し目待ちに押し目なし(大きくは押さない)」の可能性を鑑みながら…?


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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