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第577回 「レンジ切り上げ」を巡る分水嶺…!?

2019年09月06日

 「対中関税第4弾」は発動し、中国もすぐさま「報復関税」を課しました(1日)。しかし“想定通り”ということもあって、マーケットは「悪材料出尽くし」と捉えられた感があります。その後の下値は“限定”され、じりじりと値を戻していきました。

 そうこうする内に「香港懸念」「Brexit懸念」は緩和となり、『米中は10月初めの通商協議開催で合意』を背景に「米中懸念」も後退していきました。別途『米ISM製造業景況指数の50割れ(49.1)』を背景にした「米景気後退(リセッション)懸念」が台頭する場面も見られましたが、『前月・事前予想を大きく上回るISM非製造業景況指数(56.4)』が相殺しています。こうしてマーケットは“リスク回避の巻き戻し(ショートカバー)”が優勢となり、ドル円を“107円台”へと押し上げていきました。

 如何に「イメージは下方向(リスク回避)」に傾斜していたかが窺える動きといえますが、「センチメントの改善」はここに来て顕著です。このため“さらなる巻き戻し(上値追い)”への期待も膨らもうかといったところになりますが、これを阻害するのが「レンジ上限」という名の“テクニカルの障壁”です。

 「米中通商懸念」を背景に急落した8/1以降、上下に振れる場面こそ見られるものの、ドル円のレンジは概ね「105-107円」でした。昨日(5日)には“8/5高値(107.089円)”をわずかながらも上回る場面が見られたものの、テクニカル的にはまだ「明確に越えた」とはいえない状況だけに、予断を許さないところです。明確に突破できれば「急落前のレンジ(107-109円)」への回帰が期待されますが、しかし越えきれなければ、現水準は「(105-107円の)レンジ上限に合致(これ以上は上がらない?)」との思惑が台頭しやすい状況ということになります。

 そのキッカケとなり得るのが、本日予定される米雇用統計です。前記「米景気後退懸念」は“相殺(ISM製造業/非製造業で…)”と記しましたが、同指標から窺えたのは「製造業にはダメージ有」、しかし「“旺盛な消費”を背景にした非製造業は堅調」という状況です。そしてその“旺盛な消費”の根幹をなしているのが、「雇用情勢」に他ならないからです。

 好内容となれば「米景気後退懸念」は再び緩和する可能性が高く、“もう一段の反発”が期待されるところです。もちろん「米利下げ観測後退」も懸念されますが、現在のマーケットテーマは、「センチメント改善の有無」です。大きく取り上げられる可能性が低いと考えます。

 逆に悪化ともなれば“逆の展開(反落)”が想定されますが、昨日発表された「ADP雇用統計(+19.5万人)」や「ISM製造業/非製造業の雇用指数(47.4/53.1)」を鑑みれば、“極端に悪い(もちろん、いいも…”は期待薄…?そして“そこそこ悪い(orいい)”であれば、現在の流れならば「レンジの切り上げ(105-107円⇒107-109円)」が期待できる…?

 後は結果次第ということになりますが、決め打ちすることなく、しかし相応の期待をもって、発表の時を迎えたいところです。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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