※『今週の為替相場、武市はこう見る』の配信は、年内は本日が最後となります。 今年一年、ありがとうございました。 新年は1月4日(火)を予定しておりますので、来年もよろしくお願いいたします。
クリスマス休暇を控えて流動性が低下する中、先週は緩やかに“円売り”が進行しました。
『オミクロン株の重症化リスクは低い』との報道が相次いだことで、“リスク回避姿勢”がさらに緩んだからです。
このため“リスク通貨買い+逃避通貨売り”が優勢となる中、“円売り”が目立ちました。
一方で“リスク回避姿勢”の緩みは、“ドル売り”にも寄与しています。
このためドル円の動意そのものは限定されており、“114円台”から抜け出すことはありませんでした。
“ポジション調整”の一環との認識が強い中、今週のポイントは「主に欧米勢の流動性低下からの回復具合」と見られるところです。
“年末”を大事にする日本勢に比べて、欧米勢は“クリスマス”がより大事であり、“年末”はそれほどでもないからです。
ただし今年のカレンダーを確認すると、英連邦諸国(英・加・豪・NZ等)は“本日(26日)”も、そして“明日(27日)”も休場となっています(前者はクリスマスの振替/後者はボクシングデーの振替)。
つまり米国勢は“本日(26日)”から回帰し始めるものの、欧州勢の回帰は「例年に比べて遅い(鈍い)」と見るのが自然ということになります。
そうなると「方向感定まらず」は継続しやすく、「突発的な材料」でも跳び出さない限り、このまま「動意が乏しい」が継続する可能性が否めないということになります。
「日・米金融政策の違い」の他にも、「オミクロン株への楽観論(悲観論後退)」が台頭しています。
このためドル円は“底堅い”が想定されるところであり、「閑散に売りなし」との格言を考えれば、「跳ねるなら上方向」との期待も募るところです。
それでも今年に関しては、例年以上に「膠着(動意薄)」を想定しておく必要があるかもしれませんね。
「跳ねるなら上方向」との期待は、年明け早々へ持ち越しか…?