FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

今週の為替相場、武市はこう見る

最新の記事

今週の為替相場、武市はこう見る [2022年6月6日(月)]

2022年06月06日

「米利上げペース鈍化」が見込まれてきましたが、ここに来て“切り返し”が優勢となっています。

 『0.50%利上げを当面の間継続する可能性』
 『0.50%を上回る利上げとなる可能性』
 『バランスシート縮小は0.25%利上げの1.5~2.5回分の効果が期待できる』

キッカケはこのウォラーFRB理事発言でしたが、その後には『6月/7月に続いて、9月も0.50%利上げの可能性』というブレイナードFRB副議長発言も加わるなど、FRBは“タカ派色”を再び強めつつあります。

一方で黒田日銀総裁の“のらりくらり”は相変わらずですが、ここに来て若田部日銀副総裁の『低インフレには金融緩和継続で対応、インフレ高騰については財政政策で対応を』『引き続き金融緩和で経済を温め、経済下振れリスクが顕在化すれば躊躇なく追加措置を講じる』発言が加わったことで、「日米金融当局の立ち位置の違い」が改めて鮮明となっています。
こうして「日米金利格差拡大」が改めて意識される格好となり、およそ3週間ぶりに“130円台”を回復したドル円は、強めの米雇用統計を受けて“131円ギリギリ(130.981円)”へと駆け上がっています。

もちろん「拙速的な米金融引き締め」には根強い懸念が付いて回りますので、米10年債利回りがどこまで上昇するかは未知数といわざるを得ないところがあります。
ただ「日本の金利は上がらない」との見方から、「日米金利格差」が再びクローズアップ化しているのは事実です。

問題は、米利回り/ドル円共に、“節目(3.0%/年初来高値)”に近づいてきているという事実です。
このため突破すれば“ストップロスを絡めた上昇”が期待される反面、超え切れなければ“利益確定売り→急反落”となりかねないリスクを孕んでいるということです。
いわゆる「分水嶺」に差し掛かる中、どちらに振れるか…?

今週最大の注目は「米CPI(10日)」と見られますので、スケジュール感を踏まえれば“様子見(特に週初は)”と見るのが妥当です。
そうなると“利益確定売り”が入りやすく、“目先の上値追い”に関しては禁物ということになります。
ただ「日米金利格差」がテーマ化していることを考えれば、“円売り安心感”は如何ともしがたい…?

米金利の先行きを測るFedウォッチを見ると、「6月/7月の50bp利上げ」は“ほぼ100%”、「9月50bp利上げ」についても“63.4%”の確率がすでに織り込まれています。
このためこれら見方を覆すほどの「経済指標悪化」等が顕在化しない限りは、“ドル買い”は別にしても“円売り”が進行しやすいと見るのが妥当ということになります。
前記したように、目先は“利益確定売り”を想定するものの、それは“押し目買いチャンス”と考えながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。

《12:00》

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引、証券取引、および暗号資産CFD取引(暗号資産関連店頭デリバティブ取引)に関するご注意


【パートナーズFXおよびパートナーズFXnano】
パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの建玉必要証拠金金額は原則、一般社団法人金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第31項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。但し、一般社団法人金融先物取引業協会が為替リスク想定比率を算出していない通貨ペアにつきましては、一般社団法人金融先物取引業協会と同様の算出方法にて当社が算出した為替リスク想定比率を使用しております。取引手数料は無料です。なお、外貨両替については1通貨あたり0.20円、受渡取引については1通貨あたり0.10円の手数料をいただきます。

【CFD-Metals】
CFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。

【証券】
国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。有価証券のお預りが無く、一定期間証券口座のご利用が無い場合等は、別紙 ①「手数料等のご案内」に記載の 証券口座維持管理手数料1,100円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

【暗号資産CFD】
暗号資産は法定通貨(本邦通貨又は外国通貨)ではなく、特定の者によりその価値を保証されているものではありません。暗号資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済に使用することができます。暗号資産CFDは、取引時の価格の変動により、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。暗号資産CFDの取引に必要な証拠金は、取引の額の50%以上の額で、証拠金の約2倍までの取引が可能です。取引にあたり、営業日をまたいで建玉を保有した場合にはレバレッジ手数料が発生します。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会 一般社団法人日本暗号資産取引業協会

このページの先頭へ

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 今週の為替相場、武市はこう見る > 今週の為替相場、武市はこう見る [2022年6月6日(月)]