「中銀ウィーク」を迎えた先週。
結果は「FOMC」が“0.25%利下げ”、一方の「日銀会合」は“据え置き”でした。
概ね“想定通り”の結果となったわけですが、ただ内実は“サプライズ満載”でした。
まず「FOMC」は、ハマック・クリーブランド連銀総裁が“据え置き”を主張しました。
また「来年の利下げ見通し(ドットチャート)」では、想定された数値の“下限(2回)”となりました。
このため“タカ派寄りの利下げ”との思惑が促され、NYダウは“急落(△1123ドル)”、米10年債利回りは“急上昇(4.52%)”を見せる中、“ドル買い”が目立ちました。
一方で「日銀会合」では、『追加利上げの判断にはもう1ノッチ欲しい』『来年の春闘などの情報も必要』とされ、“ハト派寄りの据え置き”との思惑が台頭しました。
特に「1月利上げ観測の後退」のみならず、「当面利上げを見送る」との思惑が浮上し、“円売り”が進行しています。
こうしてイベント前は“153-154円台”で推移していたドル円でしたが、週末20日の東京タイム序盤にかけて“158円手前(157.921円)”へと駆け上がるに至っています。
その後は加藤財務相/三村財務官の「円安けん制発言」にて“156円割れ(安値は155.959円)”へと押し下げられましたが、いわゆる「口先介入」では“効果が乏しい”との見方が一般的といえます。
こうして概ね“想定通り”となったものの、“サプライズ満載”となりました。
「日米金利格差」は遅々として縮小していませんので、ファンダメンタルズ的には“ドル買い/円売り”が進行しやすいといえます。
一方で“日足・一目均衡表の雲(本日は148.167-153.409円)”を明確に上放れた動きを踏まえれば、テクニカル的にも“もう一段の上値模索”が意識されてもおかしくないところといえます。
ただし今週央から「クリスマス休暇」を控えているだけに、“新規のポジション構築”は手控えられやすいと見るのが自然となります。
そうなると“ポジション調整”は入ってしかるべしとは見るものの、それを超す動きには“抑制圧力”がかかりやすい…?
もちろん流動性低下時ですので、“仕掛け的な動き”が波乱要因になる可能性はゼロではありません。
ただその短期筋も「クリスマス休暇」に入ると見られることを踏まえれば…?
方向感としてはまだ“上方向”、それでいて「口先介入」の威力は“抑制的”とあれば、“上値模索再開”となってもおかしくないところですが、今週に関しては上下共に“動きづらい”と見ておくべきかもしれませんね。
《12:15》
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