新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【トルコ中央銀行幹部解任でトルコ安に】
14日、エルドアン大統領はトルコ中央銀行の金融政策委員会の3委員を解任し、あらたに2委員を任命しました。Semih TumenとUgur Namik Kucukの両副総裁とAbdullah Yavas委員が解任され、新たにタハ・チャクマク副総裁とユスフ・ツナ委員が任命されました。
最近はエルドアン大統領がカブジュオール総裁に対する信認を失い解任が近いのではないかと予想されていましたが、13日に2人は会談を持ちました。
この措置を受けてトルコ国債の安全度を示すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)5年物は前日比8ベーシスポイント(0.08%)拡大し450ベーシスポイント(4.5%)と4月以来の水準に上昇しました。CDSの数値の上昇は国の信用の低下を示します。
USD/TRY 日足BIDチャート
ドルトルコリラはレジスタンスになっていた9リラを超えて9.1810リラまで上昇しトルコの下落が止まりません。
TRY/JPY 日足BIDチャート
リラ円は一時12.256円まで下落した後に12.37円付近へ反発しています。ここまでサポートされていた12.43円付近がレジスタンスになっており12円台前半の動きを予想します。
【11月は利上げを織り込み】
6日に公表されたSARB(南アフリカ準備銀行)の金融政策レビューではインフレに対する見通しを強化しました。これを受けて11月18日に開催される金融政策会合での0.25%の利上げが完全に織り込まれています。
先進国でのワクチン接種による経済回復で交易条件が過去最高クラスに改善したことで強い成長が保たれていると指摘しています。交易条件の改善は資源価格の上昇で南アフリカの経常収支の改善でも確認できます。
南アフリカの経常収支は赤字のことが多かったのですが2020年12月以降の統計では4四半期連続で黒字が続いています。南アフリカの経常収支は対GDPで5.6%と非常に高いレベルで推移しています。
USD/ZAR 日足BIDチャート
ドルランドは15.38ランド付近がレジスタンスになっています。ここから14.78ランド付近に下落していますが、14.50付近がサポートとして意識され14.50~15.38のレンジを予想します。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は250日移動平均線が位置する7.335円付近が維持され7.713円まで上昇しています。ここまでは5日から8連騰となっています。
25日移動平均線が位置する7.5円付近がサポートとなり、9月の高値7.798円を目指す動きを予想します。
【CPIの上昇で次回も利上げか】
7日に発表された9月のインフレ率は前月比0.62%、前年比6%となりほぼ予想と一致しました。
農産品やエネルギー価格の上昇がインフレ率を上昇させていますが、コア指数をみると前月比0.46%上昇と前月の0.43%から上昇しており物価の上昇が全体的に広がっていることが確認されました。
メキシコのインフレ率はメキシコ中銀の3会合連続の利上げにも関わらず上昇し、インフレターゲットの3±1%を大きく超えています。
この上昇で11月11日の会合での利上げの可能性も高まっています。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは20.8933ペソまで上昇しましたが、このレベルが2週連続で高値圏となっています。ドルの上昇が一服しこのレベルがレジスタンスとなり、20.40~20.89ペソのレンジを予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は6月に5.619円まで上昇後に10月に5.339円と直近の安値まで下落しました。ペソ円は高値圏で推移しています。
レジスタンスになっていた5.44円(一目均衡表の基準線)付近を上抜けして5.526円付近まで上昇しています。5.44円付近をサポートに5.44~5.55円のレンジを予想します。