新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【18日のトルコ中銀会合に注目】
10日に発表された米CPIは前年比6.2%と予想の5.8%を上回り1990年11月以来の高水準となりました。これを受けてFOMCでの早期利上げ予想が高まり米長期金利が上昇しました。米長期金利の上昇を受けてドルは上昇しドルリラは10月25日の高値9.8361リラを上抜けして9.9711リラまで上昇しました。
11日にドイツ銀行は11月と12月に1%ずつの利下げを行う見通しを発表しました。この予想によって年末のトルコの政策金利は14%になる見込みで、従来の予想の15%を下回る見通しになりました。
USD/TRY 1時間足BIDチャート
ドルリラは節目の10リラに近づいており短期的な重要レジスタンスになりそうです。9.8リラ付近がサポートとなり9.8~10リラの動きを予想します。
しかし18日のトルコ中銀の金融政策発表では1%の利下げが行われるようであればドルリラは10リラを超えての上昇を予想します。
TRY/JPY 1時間足BIDチャート
リラ円は11.398円まで下落しましたが11.585円まで反発しました。下落前のサポートレベル11.63円付近がレジスタンスとなり11.39~11.63円のレンジを予想します。リラ円も1%の利下げが行われた場合は11.39円をした抜けし11.20円付近への下落を予想します。
【予算演説を受けてランドは上昇】
ドルランドは米国のCPIを受けたドルの上昇により15.4769ランドまで上昇しました。11日にゴドングワナ財務相は予算演説を行い中間予算で財政赤字削減と債務抑制公約したことでランド高となり15.1760ランドまでドル安ランド高となりました。
USD/ZAR 1時間足BIDチャート
15.50ランド付近は長期的なレジスタンスレベルになっており、このレベルが抑えられれば14.70~15.50のレンジ継続と予想します。
ZAR/JPY 1時間足BIDチャート
ランド円は8日に7.594円まで上昇しましたが、その後はドル円の下落もあり7.35円まで下落しました。7.3円付近は8月以降のサポートレベルで、中期的なサポートレベルとして機能しています。7.3~7.6円のレンジを予想します。
17日に発表される10月の小売売上高、インフレ率、18日のRBSAの金融政策発表が注目されます。
【メキシコ中央銀行は利上げ】
11日にメキシコ中央銀行は予想通り政策金利を0.25%引き上げて5%としました。5人の委員のうち4人が利上げ、1人が据え置きを主張し全会一致ではありませんでした。
中銀は声明でインフレ増大につながる衝撃はおおむね一過性と考えられるが、影響が及ぶ範囲は不明と述べ、インフレに対する警戒感を示しました。
また第4四半期のインフレ率見通しを6.2%から6.8%に引き上げ、コアインフレ率見通しを5.3%から5.5%に引き上げました。
またメキシコ経済は第3四半期に縮小した可能性があるが、第4四半期からは回復が始まると予想としました。
USD/MXN 1時間足BIDチャート
ドルメキシコペソは利上げにもかかわらず発表後は20.48ペソから20.6827ペソに上昇し週の高値まで上昇しました。20.70ペソ付近が下落前のサポートレベルでレジスタンスと思われます。20.30~20.70ペソのレンジを予想します。
MXN/JPY 1時間足BIDチャート
ペソ円は5.583円が高値となり5.5円まで下落しました。しかし節目の5.5円がサポートされ5.54円付近に反発しています。5.5円が維持できれば5.5~5.6円のレンジ、下抜けする場合は2日の安値5.43円付近への下落を予想します。