新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【トルコ中銀利下げでトルコ最安値】
18日にトルコ中央銀行は政策金利の1週間物レポレートを予想通り16%から15%に引き下げました。9月から3会合連続の利下げとなり19%から15%まで低下しています。
17日にすでにエルドアン大統領は与党の会合で金利と戦うと演説していて、この演説をきっかけにリラは下落が加速していました。
1ドル10リラをサポートし10.6リラに下落、リラ円は11円を割れて10.70円付近に下落しました。インフレ率を下回る金利は景気の刺激効果はあり、また通貨安で輸出が好調となり10月の輸出は単月で208億ドルと過去最高になっています。
しかしエネルギー価格の上昇で物価も上昇しエルドアン政権に対する支持率の低下が起こっています。
USD/TRY 1時間足BIDチャート
フィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想を上回る強い数字だったことで米長期金利の上昇からドル高となり、ドルリラは11.2562リラと過去最高(リラの最安値)まで上昇しています。
また声明では物価上昇は一時的とし来月の追加利下げの可能性を示唆したことでリラ安が加速しました。
金融政策発表前の10.4リラ付近がサポートとなり10.4~12リラのレンジを予想します。
TRY/JPY 1時間足BIDチャート
リラ円は政策金利発表前に10.676円まで反発しましたが、発表後は10.004円まで下落しました。
10円が短期的なサポートとなり10~11円のレンジを予想します。しかし10円を下抜けした場合は9.5円ぐらいへの下落を予想します。
【南ア利上げでも下落】
南アフリカ中銀は18日の理事会で政策金利を0.25%引き上げ3.75%としました。3年ぶりの金融引き締めに転じました。
発表後ドルランドは1ドル15.7564ランドまで上昇(ランドは下落)しました。なんで利上げでもランドが売られるのかということですが、同じ新興国ということでトルコリラの影響を受けたのかもしれません。
また引き締めのペースが市場が予想するペースより遅いということが影響した可能性があります。また決定は3対2ということで前回一致ではなかったこともランド売りの材料になった可能性があります。
ハニャホ南アフリカ中銀総裁は会見でインフレ率は中銀の目標の中間値近辺で推移すると予想するが9月以降インフレリスクは増大したと指摘。金融政策委員会はインフレ期待を抑制し、政策金利の将来的な道筋を緩やかにするためには、緩やかな利上げで十分と判断したと述べました。このコメントがハト派的と判断されたのかもしれません。
USD/ZAR 週足BIDチャート
ドルランドは昨年11がつぃ校の高値が15.65ランド付近となり、このレベルがレジスタンスとして意識されます。15.65付近が抜けなければ15.50~16.50のレンジを予想します。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は8月以降の安値7.31円を一時下抜けしました。7.31円付近を維持できれば7.31~7.65円のレンジ、下抜けする場合は8月の安値7.1円付近への下落を予想します。
【メキシコぺソも小幅に下落】
ヒース・メキシコ中央銀行のヒース副総裁は18日にインフレ率が7%を超えるのはかなり近い時期になると述べました。12月のインフレ率は7.1~7.3%の見通しできわめて深刻な問題だと述べました。
メキシコの10月の消費者物価指数は前年比6.24%の上昇となりました。この数字を受けてメキシコ中銀は11日の会合で政策金利を0.25%引き上げました。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは11月3日に20.9694ペソまで上昇しました。21ペソが短期のレジスタンスとなり、ここを越えなければ20~21ペソのレンジを予想します。
21ペソを上抜けすると3月の高値21.63ペソ付近への上昇を予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は5.6円付近がレジスタンスとなり5.5円付近まで下落しています。2日の安値5.43円付近が短期的なサポートとなり5.43~5.6円のレンジを予想します。