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デイリーレポート
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2010年2月 2日

●今週は日替わりメニューによる単発的な相場動向に

 2月初日のマーケットは、早朝取引でクロス円主導による一段の円高が進展したが、NYタイムでは円安方向への揺り戻しが生じている。
 この日は、経済の重要先行指標となる主要各国購買担当者(PMI)による製造業景気指数(米国はISM)が発表され、引き続き拡大基調を示したことから、米株式市場が3日ぶりの反発となり、原油など国際商品の反発も加わって資源国通貨が買い戻され、その裏返しで円が全面的に売り戻される展開となっている。
 東京午前中盤に発表された1月の中国製造業PMI景気指数は55.8と、20ヶ月ぶりの高水準だった12月の56.6から低下したうえ、予想を下回ったため、本邦株式市場では実体経済の減速を示す兆候としてネガティブに受け止められていた。 もっとも、景気過熱感が指摘されている状況下では、"強からず、弱からず"の中間が良いのであり、現状では拡大と縮小の分かれ目となる50を大きく上回って拡大基調を示しており、ベストな状況にあるといえよう。

※チャートやグラブはクリックすると拡大します。
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 続いて発表された1月のユーロ圏製造業PMI景気指数は、52.4と前月の51.6から上昇し、2年ぶりの高水準となった。 
 ユーロ圏では独製造業PMIが53.7へ、仏が55.4へそれぞれ上方改定されたが、スペインなどの出遅れが指摘されるなど、ここでも域内格差が表面化する格好となっている。
 そして、昨日の米株高・原油高・資源国通貨高・クロス円の上昇(円安)といった流れを加速したのが1月のISM製造業景気指数であり、同指数は58.4と2004年8月以来の水準へ上昇し、6ヶ月連続で景気判断の分かれ目となる50を上回っている。 
 さらに注目されるのが、ISM景気指数を構成する主要3項目の「雇用」「生産」「新規受注」であり、今後の製造業の活動の先行指標となる新規受注は65.9と2004年12月以来の水準へ上昇、雇用指数は53.3と2ヶ月連続で50を上回り、2006年4月以来の水準を回復している。 これにより、今週末に米労働省が発表する1月雇用統計に対する期待値が押し上げられる格好となっている。

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 もう一つ付け加えれば、主要国製造業PMI指数をまとめた1月の世界製造業景気指数は、56.1と、前月の54.6から上昇し、5年半ぶりの高水準となるなど、総じて拡大基調にあることが示されている。
 とはいえ、今週は主要各国の重要マクロ指標の発表が目白押しとなっているほか、金融政策イベントが開催されるため、一方的な相場展開ではなく、週末までは日替わりメニューによる単発的な相場動向を想定しておく必要がありそうだ。
 加えて、足下では市場での大勢テーマとして、リーマン・ショック後の「ニューノーマル(新たな標準)」を探る動きが生じており、具体像が描けるようになるまでは本格的なリスクテイクの動きは想定しづらく、当面の主要通貨相場の優劣は流動性や安全性を反映することになろう。
 ご参考: リーマン・ショック後の「ニューノーマル(新たな標準)」には、金融機関の事業範囲や規模を制限する米政府の新規制案に伴う世界的な金融再編、米国が輸出国に転じることに伴う世界経済のリバランス(⇒オバマ大統領は施政方針演説で輸出を5年で倍増させると宣言)、ギリシャの財政規律問題に起因する欧州通貨同盟の構造改革などを挙げることができよう。

 いずれにしても、市場のリスク選好のメルクマールとなってきたNYダウは、昨年3月1週の安値を示現したあと、一度も10%超の調整に見舞われておらず、今朝の日経CNBC「朝エクスプレス」では本格的な調整局面入りに対する警戒感が高まっているとの見方(NYからの生中継)を示していた。
 米調査会社よれば、1928年以降にNYダウが10%超の調整となった回数は93回で、322日に1回の割合で発生していることになる。 NYダウは昨年3月1週の安値から326日間も10%超の調整を経験していないため、クラッシュ発生に対する備えは万全にしておきたい。

(2月2日 11:40記)

※当レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記載された意見や予測等は、作成時点における森好治郎個人の見解であり、その正確性、完全性を保証するものではなく、今後予告なく変更されることもありますのでご留意ください。