●稲葉日銀理事
一般論として、日銀が採用してきた低金利政策は、副作用として年金等に関する資産運用難をもたらしているということは承知している。(としながらも)金融政策は全体としての経済・物価の状況に照らして実施するもので、低金利政策はこれまでの経済・物価情勢のもとで必要な政策だった。
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一般論として、日銀が採用してきた低金利政策は、副作用として年金等に関する資産運用難をもたらしているということは承知している。(としながらも)金融政策は全体としての経済・物価の状況に照らして実施するもので、低金利政策はこれまでの経済・物価情勢のもとで必要な政策だった。
景気回復の基調がしっかりしていることが裏付けられた。デフレから完全に脱却していないとの見方に変わりない。生産に弱さがある状況に変わりない。消費は持ち直しているが、本格的強さに至っていない。デフレに後戻りする可能性がないか注意深くみる必要。
(朝方発表された1─3月期のGDP2次速報が上方修正されたことについて)民需中心に順調な回復が続いているとのこれまでの認識に沿ったもの。(デフレ脱却の見通しについて)経済全体が息の長い景気回復が続いている姿が確認された。デフレという表現を使うような経済状況ではなくなってきている。(としながらも)デフレ脱却の判断についてはもろもろの物価指標を総合的に考えたうえで、内閣府が中心となって判断する。(ニュージーランド中央銀行がNZドル売り介入を実施したことについては)他国の政策にコメントするのは適当でない。控える。
(最近の長期金利の上昇について)日本の実体経済を健全に反映している。世界全体の資金の流れにしわがよっている感じはなく、自然な動きだ。長期金利上昇は国債の利払い費増加となってはね返り、財政悪化要因となるが、金利は経済全体のバロメーターだ。(金利上昇による)財政負担増でやるべき財政再建の幅は広がるが、一方で、そのために、経済全体が弱気になるように誘導するのは良いことではない。短期の金融市場の動きが長期の市場に変な形ではね返ることには十分注意する必要がある。(財政・金融政策については)金利上昇で国債の利払い費が大きくなるのは間違いない。バイアスがかからない形で、金融政策・財政政策をとるのが政府・日銀の仕事だ。(日本経済については)全部がばら色に向かっているわけではない。(としながらも)全体としてよい方向に向かっている。(世界的な株高の背景について)世界全体の資金の流入が大きくなっているのは事実。それが支えとなっている。(先進国の動きについては)債券市場と株式市場の間で裁定取引が働きバランスよく動いている。(一部の新興市場国については裁定機能が乏しいことから)よくみておかなければならない。(円キャリートレードの巻き戻しによる市場への影響については)日本の個人投資家、機関投資家のかなり多くは、短期的な為替の動きや短期的な金利動向に左右されないで動いている。アンワインドの懸念は常にみているが、日本の投資家のアンワインドはあまり現実的でない。短期的に収益を上げる投機筋は損切りで動く。非常に大きく(市場の)安定性を損なうところまでなっていない。(膨張する外貨準備の運用方針に関しては)日本や中国など大きな外貨準備を保有する国の運用方針の変更は市場に与える影響が大きいことから慎重に考える必要がある。日本としては、通貨構成を変えることには慎重だ。大きな規模でない国において、分散化を図る国はあると思う。
米経済は今後数四半期、潜在成長率近辺で緩やかに拡大。住宅セクターの調整は継続、建設の減速は予想より長く成長の足かせに。コアインフレは「やや高水準」も後退、リスクは引き続き上向き。エネルギーコストは前年ピーク下回る、居住コスト上昇率は低下する見込みも時期は不透明。長期的インフレ期待は引き続き抑制されている。米インフレは徐々に後退する見通しだが、リスクは引き続き存在。
日本経済は緩やかに拡大、企業規模・業種・地域によりばらつきも。一つの指標だけで政策判断に結びつけることはしない。日本経済は緩やかに拡大、企業規模・業種・地域によりばらつきも。設備投資は堅調に推移している。円キャリー含め市場の偏ったリスクの巻き戻し起きると経済に悪影響。世界の金融市場は比較的、落ち着いた状況にある。物価安定の下での息の長い成長持続が各国中銀の共通目標。タイムリーに必要な政策やっていくことが、市場の期待を安定させる。
われわれが経済構造を調整し、改革がスムーズに進めば、人民元はこの上昇ペースを維持する可能性がある。株式市場が安定的に発展しなければ、投資家の信頼感が損なわれる可能性があり、そうなれば消費者需要に影響する。世界経済については楽観的な見方をしているとしたほか、中国はその課題や問題に責任ある方法でうまく対処する。欧州連合(EU)の経済発展やユーロの安定を背景に、外貨準備に占めるユーロの割合は上昇するだろう。市場はドル建て外貨準備の減少を懸念すべきではない。EUは誇りに思うべき。ただ、中国が外貨準備でユーロを増やしドルを削減すると発表するものではない。
中国経済が株式市場からの変動によって減速するなら、韓国や台湾、香港、さらに一部の東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国など周辺地域にマイナスの影響をもたらす可能性がある。そうなれば、間接的な影響が日本経済の将来に及ぶことが考えられる。(日本経済については)非常にしっかりした回復軌道に乗っている。
われわれが不均衡の調整を望むなら、まず為替の柔軟性拡大が必要だ。ただ、これは主たる政策ではない。貯蓄の必要が後退するような社会保障制度を通じて国内消費を拡大させることの方がより重要。われわれは、消費拡大に向けた措置をとる必要がある。非常にしっかりとした社会保障制度が必要だ。一般家庭が消費を増やせるように収入を増やさなければならないし、貿易政策を効率化する必要がある。
日本の為替介入は、市場に過度な変動や無秩序な動きがあり、経済活動に大きな悪影響があると判断された場合に実施している。今後の為替市場のいかなる動向に対しても、引き続き十分な余裕を持って機動的に対応できるよう、円資金調達面においても、あらかじめ万全の体制を整えておくことが為替市場の安定的な推移に資する。あくまで今後の為替相場のいかなる動きに対しても機動的に対応できるよう借入金の上限を定めるものであり、限度額まで必ず借入を行うことを予定しているものではない。
(4月失業率について)内訳をみると、就業者、雇用者ともに増加して失業者が減っており、大変良い形が現れている。4月の完全失業率(季節調整値)は3.8%と、前月比で0.2ポイント低下し、1998年3月以来の水準となった。賃金がなかなか上がらない点をやはり気にしている。労働需給は確実に良くなっており、(1─3月期のGDP)需給ギャップもプラス0.7%なので、徐々にこの引き締まりが賃金に波及してくるのではないかと期待している。生産に弱さが見られるものの、回復基調はしっかりしている。(消費は)持ち直してきている。ざっと見たところでは家と車がマイナスになっているので、これを除くともう少しプラス幅が大きくなるのではないか。良い姿だ。
(07年1─3月期のGDPギャップについて)マイナスからプラス方向への推移、改善の傾向が見えている。(デフレ脱却判断については)視野に入っているが、海外経済の動向などのリスク要因を考え、後戻りする可能性がないか見ていく状況だ。
(政策金利と為替市場の関係について)金利だけに為替市場が反応して相場が決まるものではない。(為替は)基本は経済ファンダメンタルズを反映して動く。ただし最近のように、世界的にすべての市場の相場変動、あるいは為替相場の変動、金利の変動、このボラティリティが非常に下がっている状況の下では、各国間の金利差が為替相場に影響をよりしやすい状況になっている。
中国は為替の柔軟化を進めていくが、人民元は「合理的で均衡のとれた水準で基本的な安定」を維持する。米政府はハイテク製品の対中輸出規制を解除すべきだ。輸出規制を解除すれば、米国の対中輸出は大幅に拡大する。人民元の変動幅は、将来の市場の変化に伴い、今後も拡大していくだろう。
全体として、為替改革の方向では合意した。おそらく改革をどの程度のスピードで進めるかについては若干の意見の相違がある。中国国内の一部の産業から為替改革のペースの緩和を求める圧力が出ている。
為替相場政策は、ある程度てこの作用で貿易収支の均衡化を促すことができるものの、補助的な政策手段にしかすぎない。貿易問題と為替相場を結び付けるのは妥当ではない。中国政府は為替相場制度の改革を自ら、管理可能かつ漸進的なアプローチで推進する決意だ。
視野に入っているが、まだよくみていかなければならない段階だ。政府は基本的に消費者物価は緩やかに上昇していくとみており、認識に大きな違いがあるわけではない。日銀が総合的に判断しながら、政府の経済政策の真意をはかりながら連携してもらっていると思う。
中米両国の通商・経済関係の進展に伴い表面化している問題および矛盾については、冷静に受け止め、適切な対処がなされるべきである。通商・経済を政治問題化することは、まったく有益でないばかりか、状況を一段と複雑化するという点で絶対容認できない。
(消費者物価指数(CPI)について)より長い目で見ると、プラス幅が拡大する。プラス幅が拡大する時期について、数字で言うことは難しいが、そう長くかかる話ではない。デフレ脱却を判断できない理由としては、後戻りする可能性があるためだ。現時点では、脱却がいつになるか言える状況ではない。
(人民銀行が前週末に実施した利上げなど一連の金融引き締め措置について)株式市場そのものではなく、マネーサプライの増加や過剰流動性の抑制を狙ったものだ。政府は、株式市場の下支えや介入のための措置は講じないだろう。市場のリスクは市場に任せることになる。市場も政府も成熟しつつある。アジア通貨危機で学んだ通り、資産価格の変動は景気の変動につながるため、人民銀行が金融政策を立案する際は常に資産価格を注視する。
(先週発表された1─3月期国内総生産(GDP)に関連し)世界経済も日本経済も、緩やかながら堅実に拡大していくとみている。(設備投資については)減速しているようだが、昨年まで良かったので、一部で反動があるのだろう。ただ、各企業の経営者は2007年度も設備投資を増やすとみており、悲観的にはみていない。(個人消費については)緩やかながら強くなるだろう。(中国が人民元の変動幅を拡大したことについて)為替変動を市場に任せるのは重要なことなので期待している。適正な方向に向かって歩んでいると思う。
中国政府は引き続き、一層の弾力的相場制度、柔軟性向上のための取り組みを行っていくべきではないか。中国の経済政策は中国が決めることだが、大事な隣国であり経済的な関係も深いので、安定成長をしていくことが日本のため、世界のためになる。中国として精一杯努力をされる方向に行っているのだと思う。中国のことについてはコメントしない。日本の外貨準備運用については、安全性と流動性と収益性を上げるべきだと言っている。日本は日本のやり方でやればよい。
G8で為替の議論はしなかった。人民元のさらなる柔軟性高める必要との認識で一致。日本経済が安定的な物価のもとで順調に回復続けていると説明。(G8で)米経済は住宅問題などあるが、全体として順調に推移と認識。ヘッジファンドの行動規範をいま作るのは不適切、実務慣行に期待。(G8で)ヘッジファンドの取引金融機関との意見交換を提案、受け入れられた。
(中国人民銀行が人民元の対ドルでの変動幅を拡大したことについて)大いに歓迎すべきこと。我々としては、さらにフレキシビリティ(柔軟性)をもう少し大きくしてほしいと、機会があるごとに言っていきたいと思っている。(変動幅の拡大などが世界経済に与える影響に関しては)どの程度影響があるか、まだわからない。
金利政策そのものは日銀の独立性があり、個々のケースについては申し上げない。金融政策当局が政府の経済政策の一環であることをよく認識し、政府がめざすデフレ脱却、持続的な成長戦略に沿った金融政策を展開してほしい。金利の正常化だけが金融政策の目標ではない。しっかりした経済成長の中で金融政策をしてもらえれば、それについて何も言うことはない。
いったん物価上昇圧力ためると、吸収しにくい。先行き判断しつくしたうえならCPIマイナスでも利上げはある。(GDPで)設備投資、高い水準で日銀判断と整合性とれている。物価がいつからどの程度上がるかできるだけ手前で判断する。生産から急激な景気の波がくるとはみていない。市場や企業は利上げを織り込んでおり金利調整は必要。経済・物価情勢の改善度合いに応じたペースで徐々に金利調整する。方向性として物価上がるが上昇テンポは慎重な判断必要。ユニットレーバーコスト、日銀の見通しから外れているとはみていない。資産価格は経済情勢を反映、十分見ながら金融政策判断する。1─3月期GDP、全体としては想定の範囲内。参院選挙というカレンダー上の予定に目を奪われると情勢を見誤る。長国買い切り、将来的に調整必要だが今すぐは必要性感じない。ショックが起これば持続的成長より物価安定を優先し政策判断。生産・所得・支出の好循環メカニズム維持のもとで息の長い成長続ける。先行き判断しつくしたうえならCPIマイナスでも利上げはある。
日本経済は現時点で、日本銀行が一段の利上げに踏み切るに十分なほど力強くない。日銀は成長を失速させないため、利上げを急ぎすぎないよう慎重を期してきた。追加利上げを決定する前に市場の動きを慎重に監視し市場と対話をしている。金利はいずれキャリー取引の影響が縮小する水準にまで上昇する。
より速いペースでの人民元上昇を容認しなければ、中国は元を大幅に切り上げなくてはならなくなる可能性がある。上昇ペースの加速に失敗すれば、米政府が中国製品に対する輸入障壁を設置し、貿易摩擦が起きる可能性もある。当局は潜在的な影響を最小限に抑えるため「適切な手段での人民元上昇」を容認する必要がある。(中国と米国の貿易不均衡について)中国政府を批判すべきでない。中国は、同国への大量の資金流入と大幅な貿易黒字に起因する国内の懸案事項を解決するため努力する必要がある。これらの問題が金融政策の運営を困難にしている。金融政策は消費者物価のコントロールを目指すほか、上昇の一途をたどる株式や不動産の価格抑制も目的とするべきだ。中国経済はまだ過熱していない。
実質金利は経済・物価情勢に比べかなり低水準。日銀が金利調整さぼればリスク高まる。実質実効為替レートもかなり円安。金融政策の効果波及には時間がかかる。今の金利水準据え置くと金融政策面から刺激効果強まる。政策変更ペースは経済・物価情勢の改善度合いに応じて決まる。金利調整のペースはゆっくり。生産・所得・支出の好循環メカニズム維持のもとで息の長い景気拡大続ける。金利調整の時期に関する情報発信は適当ではない。CPI、より長い目でみるとプラス幅が次第に拡大。賃金抑制と生産性上昇が物価を抑制。日本経済、潜在成長率を少し上回る成長がコンスタントに続く。米国経済、先行きは潜在成長率近傍で軟着陸する可能性。実質金利は経済・物価情勢に比べかなり低水準。
慎重ながらも適切なタイミングで金利調整を図っていく。目先のインフレリスク押さえ込む金融政策でないところに難しさ。先行き2年間、前向き好循環維持されるというシナリオが最も重要。経済が着実に成長していけば物価もプラス幅緩やかながら拡大。シナリオ通り経済が進めば、ある程度金利水準調整していく。低金利長期継続期待強まれば不動産投資や円キャリー含め歪み生じる。経済・物価情勢の改善度合い判断しながら徐々に金利水準調整していく。金利調整ペースにあらかじめスケジュールは持っていない。慎重ながらも適切なタイミングで金利調整を図っていく。緩やかな成長ではあるが潜在成長率をやや上回る成長が続けばいずれ物価が上昇する方向に経済が推移していくということ。(デフレ脱却には)今後、長期にわたり物価安定のもとで経済の拡大が緩やかではあっても着実に続くという軌道をしっかり確保することに尽きる。日本銀行は金利水準の段階的に調整を行っているが、これはこうした経済の軌道を維持するため
物価が目先弱くても、経済・物価が望ましい方向なら金利調整行う。経済拡大が順調に続く限り、物価上昇圧力徐々に高まる。2.1%成長でも低い金利水準据え置くと、シナリオを崩す。当面は極めて低い金利水準を維持。長い目で見た物価プラス基調の推移、政策委員間で一致。物価上昇率低くても、従来の金融政策シナリオと大きく異ならない。過去に比べて需給に対する物価感応度、少し弱くなっている。利上げに際して、経済と物価を分解して判断はしない。潜在成長率は1.5─2.0%の範囲内。中長期的な物価安定と当面の物価の推移の議論は直結しない。短期的な物価の動き無視できないが、より大事なのは長い目で見た物価の動き。生産・所得・支出の好循環メカニズム維持されるもとで息の長い成長続ける。
(外貨準備の投資機関の設立について)財務省・政府として全く考えていない。外為特会が保有する外貨準備は日本の通貨の安定を実現するための原資として保有している。外貨準備の運用機関について全く考えていない。(5月5日に京都で開催されるASEAN(東南アジア諸国連合)+3財務相会合では、チェンマイ・イニシアティブのマルチ化の具体化の方向が示される見通しとなっているが)次のステップの方向が出せるのではないか。各国が外貨準備を拠出しプーリングする方向で進んでいる。さらに、大臣レベルの会合で、受け皿となる組織を作って外貨を一括で運用するか否か、運用機関をどこに求めるかなど、方向感が出せるようにしたい。
為替相場については経済ファンダメンタルズを反映することが適当ということで7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で一致した。世界経済の現状は、中国経済を含めて全体として順調ということだ。(19日に中国国家統計局が発表した2007年第1・四半期の国内総生産(GDP)の伸び率は11.1%と高水準を示し、これを受けて温家宝首相が、景気過熱防止に予防的な措置を講じる必要があるとの声明を発表した。この点について)ワシントンG7でも中国を含めて世界経済について議論したが、全体としては順調な回復過程にある。世界全体の経済のファンダメンタルズは良好という点で一致した。為替や株価の動きについて具体的なコメントは控える。為替相場については、経済のファンダメンタルズを反映することが適当ということでも(G7では)意見が一致した。(自治体間の財政力格差の問題について)全体として、国と地方の関係では、国の方が財政力が苦しいが、地方自治体間で見ると、東京など都市部に財政力が集中している現状があり、何とか直さなければいけない。地方間の税収のばらつきを直すという観点だ。近く財務省と総務省による実務者レベルで協議を開始する。
大半の国が、投資をドル以外の通貨建て資産に分散・多様化している。しかし、日本はドルから他通貨へのシフトに対し引き続き慎重。日本が外貨準備をシフトすれば、ドル下落につながる。そのような愚かな動向を引き起こす必要はない。また、米国の対外投資に対する保護主義の高まりが、世界経済への資金循環を阻害する可能性がある。米国は、貿易だけでなく、投資に対しても一段の保護主義の兆候を示している。これは資金の良好な循環の障害となり、投資の生産性を低下させる。
現状で公開市場操作の2大手段は中央銀行の手形と人民元の為替スワップだ。一部でヘッジファンドやプライベートエクイティ・ファンドを通じた投機的な資金の流入が見られるが、全体での流入額は依然限定的だ。少なくともこれまでのところは調整上大きな問題となっていない。資金の大部分が正当な経路で流入してくるものだからだ。
経済・物価情勢を丹念に点検しながら、金融政策を適切に運営することを通じて、物価安定のもとでの持続的成長の実現に引き続き貢献していく。(足元の景気については)緩やかに拡大している。(企業部門について)世界経済が拡大する中で、輸出は増加を続けている。また、高水準の企業収益を背景に、設備投資も引き続き増加している。(家計部門についても)雇用者所得も緩やかな増加を続けており、そのもとで個人消費は底堅く推移している。(生産についても)内外需要の増加が続く中で、増加基調にある。経済の先行きは生産・所得・支出の好循環のメカニズムが維持されるもとで、息の長い成長が続く可能性が高い。(物価面では)国内企業物価は国際商品市況の下げ止まりに伴い、3カ月前対比でみて、目先、横ばい圏内の動きになる。消費者物価(除く生鮮食品)は前年比は、目先、原油価格反落の影響が残ることなどからゼロ%近傍で推移するとみられる。(としながらも)より長い目でみると、マクロ的な需給ギャップが需要超過方向で推移していく中、プラス基調を続けていく。
米経済や原油など注視していく。生産・所得・支出の前向き循環続き息長い景気拡大続く。物価は長い目でみて上昇基調。今の金利続くと金利刺激効果強まる。今の金利続くと金利刺激効果強まる。この後も極めて緩和的環境続く。この後も極めて緩和的環境続く。経済・物価状況の変化に応じ徐々に金利調整行う。金融資本市場が健全に機能し続けることが重要。為替市場で一方向に偏よる取引のリスクを認識すること重要。G7声明ではとても十分とはいえない。消費が堅調といえない背景に賃金の伸び悩み。団塊世代の引退が消費基調に何がしか影響している。消費が堅調といえない背景に賃金の伸び悩み。良質な労働力への需要高まり、賃金の上昇圧力高まっていく。
現在の物価には石油関連の下押し要因が働いている。ただ石油価格の下落は日本経済に必ずしもマイナスではない。たとえば交易条件の改善などにつながる。中長期的にみて、潜在成長率を上回る成長率が実現すると考えている。持続的な成長の中で、物価もプラスに向かっていく。日銀では「物価安定の理解」として0─2%の物価上昇率を公表しているが、岩田副総裁は、足元の物価がマイナスでも中長期的にはこの範囲で推移していくだろう。(会議では企業向け貸し出しが増加している割には、地域ごとに景況感に違いがあるのではないかとの質問に)地域の景況感と中小企業向け貸し出しが必ずしもリンクしているわけではない。
(ワシントンG7の評価について)世界経済やヘッジ・ファンド動向、IMF改革など共通の諸課題について議論が行われた。日本の考え方に対する理解も得られ、有意義であったと聞いている。ワシントンG7では、2月のエッセンG7に続き、各国の世界経済動向が正確に市場参加者に認識され、リスク評価に織り込まれていくことを引き続き確信しているとの認識で一致したが、各国の経済動向やリスクについてあらためて議論を行った結果、金融市場、特に為替市場において、市場が一方的に偏って行動することのリスクを認識することが重要というG7の認識があらためて示された。世界経済など世界的な共通課題について主要国の財務大臣、中央銀行総裁が自由に議論を行い、質の高くかつ実効性のある協力を進める場として有効に機能していくものと考えている。(G7後の外国為替市場では、足元のユーロ高/円安について踏み込んだ議論が行われなかったことから、引き続きユーロ高/円安が進行しているが)為替市場の日々の動きや具体的な水準については、市場に不測の影響を与えかねず、コメントは差し控える。
(景気の現状について)わが国経済は緩やかな拡大を続けている。企業部門については輸出が増加を続けているほか、短観3月調査でも確認されたように、設備投資、収益とも高水準にある。、家計部門についても1人当たり賃金が伸び悩んでいるが、雇用者数の伸びが続く中、雇用者所得も緩やかながら増加しており、個人消費は底堅く推移している。(景気の先行きについては)海外経済の動向などのリスク要因には引き続き十分な注意が必要。わが国経済は、生産・所得・支出の好循環のメカニズムが働き続けるもとで、息の長い成長を続ける可能性が高い。(消費者物価指数(除く生鮮食品)に関しては)より長い目で見通すと、設備や労働といった資源の稼働状況は高まっており、景気拡大が続くと見られることから、基調として上昇していく。
(世界的不均衡是正について)短期間に為替レートのみに依存して調整しようとしても効果が限定的であるばかりでなく、経済成長にも大きなマイナスの効果を与えカウンタープロダクティブであり、市場に不測の影響を与え過度の変動を招きかねず弊害が大きい。不均衡問題を議論する際に、均衡為替レートの概念を用いることには慎重であるべきだ。世界的不均衡が喫緊(きっきん)のリスクではないが、中長期的なリスク要因である。その是正は各国の適切な経済政策や構造政策の遂行を通じて図られるべきだ。(そのうえで日本としては)成長力強化と財政健全化の両立を通じて、民需主導の持続的な経済成長を図っていく。2月末から3月前半にかけての世界的な金融・資本市場の調整は、各国の経済ファンダメンタルズを脅かすには至っていない。今後とも、米国経済における住宅(サブプライム・ローン)問題の影響、原油価格の動向、およびいくつかの国におけるインフレ圧力などのリスクには注意が必要だ。(としながらも)世界経済は順調に推移すると考える。(日本経済について)総じて物価安定のもと順調に推移し、民間需要を中心とした息の長い回復を続けている。(金融政策について)日本銀行は、引き続き、極めて低い金利水準による緩和的な金融環境を当面維持しながら、経済・物価情勢の変化に応じて徐々に金利水準の調整を行う。(世界経済の不均衡問題について)為替レートだけで直すのではなく、健全な経済政策や構造改革を通じて調整を行うべきだ。(そのうえで)IMFCで意見交換し、各国が構造問題を是正し、順調な発展で調整をするべきだと主張した。
(先行きの金融政策運営について)経済・物価情勢の変化に応じて徐々に調整すると会議で説明した。こうした金融政策運営に対する考え方は、コミュニケに盛られた金融政策の考え方と平仄(ひょうそく)があう。
市場全体の中でリスクが偏ってとられていた部分の自律的調整が、目下、進んでいる。世界経済のどの国を見ても、市場の調整が実体経済に悪い影響を及ぼしているという兆候はない。健全な市場の自律的な調整の範囲内で動いている。経済の持続的な成長には、金融市場の機能発揮が欠かせない。13日から開催されるG7でも市場機能を発揮させる課題をさらに突っ込んで議論したい。為替については、具体的にコメントすることは有益ではない。(先行き減速懸念が広がる米経済については)住宅市場を中心とした米経済の調整は、予測の範囲内で進行している。ソフトランディングを全うするかたちで今後とも調整が進むがい然性が高い。市場の調整は行き過ぎるリスクをはらんでおり、注意しなければならない。また、設備投資に弱い動きが出ていることが新たなダウンサイドリスクになるか、あわせて見る必要がある。インフレ圧力がやや高止まりで推移しており、これがソフトランディングのプロセスで吸収されつくしているのか十分見る必要がある。アップサイドリスク・ダウンサイドリスクの両方が吸収されているか十分注意深く見ていかなければならない。G7の議題に関しては、世界経済全体の現状・先行き見通しが比較的よい状況にある。これを確認し、いい状況を長く続けるための課題を十分議論する。
金利を上げないで無理に誘導しようとして、たとえば短期金利を過度に低く長く維持すると、かえって市場にインフレ懸念が発生し、長期金利が場合によっては高くなることがある。大事なことは、長期金利の安定的形成には、短期の金利政策においても経済・物価の安定の確保を念頭に置いて政策を決定していくことだ。(1月の金融政策決定会合で利上げが見送られたことに関して)政府からの圧力があってそういう議論になったということは一切ない。毎月の会合では、経済・物価の現状と先行きを念頭に置いて政策決定している。
急速に円キャリー取引が復活する雰囲気はない。米景気下振れリスクと物価上昇リスクを注視。米国消費見る上で住宅価格下落を注視。金利正常化でもシナリオに沿った金融政策運営が適正かは疑問。CPIは稼働率上昇や需給ギャップ拡大から基調的に上昇の可能性。ある時点から賃金上昇が物価上昇につながる可能性。予見できる将来にわたりスケジュール的に金融政策運営を行える可能性小さい。短観での設備投資計画、年度初めにしては堅調。利上げ効果は浸透中、経済・物価情勢見極めの段階。生産・所得・支出の好循環維持し、息長い景気拡大の可能性。所定内給与伸び悩みで消費の予測は難しい。米経済、軟着陸シナリオに戻るとみている。G7では世界経済の現状と先行きについて率直に意見交換したい。為替は今のところ落ち着いた動き。
(ユーロ/円が史上最高値を更新したことについて)為替はファンダメンタルズを反映すべきと考える。(としながらも)具体的水準、日々の動きには市場に不測の影響を与えかねないのでコメントは控える。(G7の議題に関しては)マクロ経済状況、金融市場や為替市場、資本市場動向について、いつも通り総合的視点からの議論が行われると承知している。(足元の日本経済については)企業部門が好調であることに加え、家計部門も雇用情勢の大きな改善の流れは変わっていない。消費も持ち直しの動きがみられる。大局的には、息の長い景気回復が持続している。先行きも世界経済動向や原油価格の影響は注意深く見守る必要がある。(としたが)民需に支えられた景気回復が続く。
(中国の為替改革について)人民元相場の安定を維持するとともに、段階的に行う。人民元相場は市場実勢によって決められる。(人民元が年間2―3%の水準で上昇を続けるかとの質問に対しては)人民元の最近の緩やかな変動ペースは適切だ。(中国の外貨準備に関して)どの程度保有するのが適切かについてコンセンサスは存在しない。ただ、現在1兆ドルを超える保有高は必要な水準を上回っている。
日本を含む世界経済動向を中心に、IMF(国際通貨基金)改革も議論の対象になるだろう。いろいろな問題を議論することになる。具体的なテーマや方向はまだ出ていない。コメントする状況ではない。(為替の問題については)為替レートの問題も議論の対象になるが、円も、ドルも、ユーロも、(人民)元もある。あらゆる問題を議論するということで、円だけを特別議論するという話ではもちろんない。(日中両国は)相互補完的に密接に関連している。中国との関係の進化は大事だ。戦略的関係を作っていく一環として、率直に、前向きな意見交換をしたい。
これまでのG7では世界経済や国際金融機関改革など世界経済の諸問題について、忌憚(きたん)のない意見交換を行ってきた。ワシントンG7でも幅広い世界経済の諸問題について議論されるだろう。具体的なテーマについては、議長国米国からまだ正式な発表がない。米国経済は住宅市場の問題などいろいろあるが、総じて、世界経済全体は大局的に力強い成長の流れにあると個人的には思っている。石油問題など懸念材料は各国それぞれある。それは引き続き注意深く見ていく必要がある。
中国の(為替制度)改革計画は、固有の国内事情に基づいている。われわれは人民元為替レートの改革を独自に漸進的かつ管理可能なペースで継続する。(米国が先週、一部の中国製品に相殺関税を課す決定をしたことに関し)米国が中国との貿易で保護主義的な政策を取れば、中国の利益を損ねるだけでなく米国の利益にも打撃を与える。世界全体にも悪影響を及ぼす。貿易の保護主義はどの国にとってもプラスとならず、世界の発展にも役立たない。
円の基調的な強さは、米欧の成長見通しとの関連における日本経済の成長見通しに依存する。日本経済の変化と他国の側の変化の双方向リスクについて、市場は、ある程度の判断力をもつべきだと思う。一方向に傾いた取引をするべきではない。日本経済が回復してきているとはいえ、現段階では米国経済は日本より良好で、欧州経済も良くなりつつある。一部アナリストの間では、円キャリー取引の巻き戻しの影響を懸念する見方が出ているが、日本の投資家は外貨資産を早急に売却するよりも継続保有する傾向がある。経済への影響はそれほど大きくない。(日本の消費者物価指数(CPI)について)依然としてゼロ近辺で推移しているものの、夏が終わればある程度前向きな動きがみられる。(CPIの具体的な予想値には言及しなかったが)2007年のGDPデフレーターは0.2%になる。(これは政府の年度予想と同じ。その上で)依然として2006年の実質国内総生産(GDP)伸び率は2%を超える水準を達成できたと思う。2007年も達成できると思う。
過大な貿易黒字は、中国の持続可能な発展にとって好ましくない。為替相場、貿易黒字に「一方向だけの」寄与をしている。中国、貿易黒字の増大を抑える措置をとるべき。人民元建て債券の発行、ある程度の流動性抑制に働く可能性。過大な貿易黒字は、中国の持続可能な発展にとって好ましくない。
経済・物価情勢の変化に応じて徐々に金利水準を調整。極めて低い金利水準による緩和的な金融環境を当面維持。今後の政策対応、あらかじめスケジュールはもっていない。先行き物価上昇圧力は高まっていく。賃金の回復遅く、物価上昇しにくい可能性にも注意。個人消費、大きな伸び期待できなくとも緩やかな増加基調たどる。日本経済は今年度も潜在成長率やや上回るペースで息の長い成長続ける。日銀短観は企業部門の好調さ裏づける内容、慎重な投資姿勢は維持。2月の利上げ、為替や円キャリー取引を直接ターゲットにしたものでない。人手不足感強まり、賃金の上昇圧力は次第に高まっていく。米国は景気後退とインフレという双方のリスクに注意必要。経済・物価情勢の変化に応じて徐々に金利水準を調整。
中国は国際収支にかかっている「重圧」を和らげるため、一段と資本規制を緩和する。効果的なリスク予防策を取り、資本移動の監視を強化することを前提に、国境を越えた資本取引の規制は選別的、段階的に緩和される。海外への投資チャネルは継続的に拡大される。貿易や投資も促進される。人民元相場ははるかに柔軟になり、需給関係のファンダメンタルな役割が強まった。
金利上昇は資産価格のバブルを収縮させるため、歓迎せざる投機マネーの流入を食い止める効果が期待できる。金利の引き上げが政策の選択肢だと思う。なぜなら、金利上昇は過熱している株式市場や住宅市場を冷やす効果があるからだ。それは金利を低い水準に維持しておくことよりも、資本流入を抑える効果があるかもしれない。
(13日にワシントンで開かれる7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で)円が狙い打ちされる事態は考えにくい。(円キャリートレードについては)ファンド中心にある程度巻き戻しが生じた。円と外貨の金利差は引き続き極めて大きい。直ちに流れが逆転してどんどん円高が進むとはみていない。(そのうえで)為替市場において健全なボラティリティが戻りつつあるので、金利差があっても一方的に円キャリーが積み上がる状況には歯止めがかかりつつある。市場のかく乱要因としての円キャリートレードが沈静化しつつある。(日本経済の先行きに関しては、米国経済のソフトランディングを前提に)来年にかけて堅調に推移。成長率を若干高めるだろう。物価動向については、今年の年央から来年にかけて、少し上昇テンポが上がっていく。かなりはっきりしたプラス圏に移行していくだろう。経済が正常化するなかで、金融政策運営も正常化する方向。米サブプライムローン(信用度の低い借り手への住宅融資)問題が米国経済に与える影響について)限定的。米国経済については当面、比較的低成長が続くとしても、年後半から来年にかけて持ち直すのではないか。景気後退リスクには利下げ余地もある。ソフトランディングが基本シナリオ。ただ、生産性の上昇テンポにかげりがみられる。インフレ率が高まりやすい経済体質になっているとすると、利下げがしにくくなる。(当局は)難しい政策運営を迫られる。(G7の議題については)金融・財政・為替という政策面で、G7が何か強く訴えなければならないということはない。経済動向が意味するところが市場参加者に認識され、彼らのリスク評価に織り込まれていくであろうと確信する。声明は重要な意思表示。市場の行き過ぎた期待、リスク感覚の緩みに対してギリギリのウオーニングを発した。4月G7では、その後に起きた市場調整の性格、そのことが先行きの経済動向に及ぼす影響をきちんと議論し今後の議論につなげることだ。米国と韓国が自由貿易協定(FTA)交渉で合意したことを契機に、自由貿易の利益を再確認する絶好のチャンスになる。
(短観の悪化は)調査時期に株価が下がり、米経済にも不透明感が出てきた時期であり、それを反映したものと思う。電機の業況感が少し弱い。今回(の短観)は、IT(情報技術)関連のやや調整的な雰囲気と米経済の先行き不透明感が反映されている。ただ、総合的な評価としては設備投資など全体としては弱くなっておらず、景気の見方自体に変化はない。(米経済については)指標を見ると、良いものと悪いものが混在している。個人消費も悪くない。今週末の雇用統計などを含めて判断する必要がある。(短観で大企業製造業の2007年度経常利益計画が0.0%となったことに関しては)傾向としてスタート地点では低く出る。過去と比べて今回のポイントはそれほど低くなく、(企業が)悲観的だとの見方はできないと思っている。(米国と韓国が2日に自由貿易協定(FTA)締結で合意したことに関しては)日本と米国では、どういうメリット、問題点があるのか国民全体の利益の観点から考える必要がある。グローバル化専門調査会で日米EPA(経済連携協定)の可能性について検討している。近いうちに経済財政諮問会議に報告してもらう。(日本経済への影響については)何らかの影響は考えられる。FTAはスピード感を持って交渉を進める必要がある。
大局的にみれば企業部門の好調さが続き、景気が回復しているとの認識に変わりない。3月日銀短観は、大企業製造業の業況判断DIがプラス23と4期ぶりに悪化を示したが、企業の業況判断DIはおおむね横ばいと同時に依然として高い水準で推移している。来年度の売上、収益計画につても引き続き、増収・増益が見込まれている。
(今回の短観について)大局的には企業部門の好調さが続いているということに変わりはないと思っている。DI自体も(大企業製造業の)プラス23は高レベル。緩やかな景気拡大が続いているとの基本認識は変わらない。設備投資や企業収益も改善が続いている。
マネーサプライと信用の伸びがインフレに影響を及ぼすまでには10─12カ月かかる。現在のインフレ圧力が2006年初めの信用およびマネーサプライM2の急速な伸びを反映しているように、07年1─2月のマネーの大幅な伸びはいずれ物価上昇圧力を生む。人民銀行は今後の物価動向を極めて注意深く見守っていく。人民銀行による公開市場操作の結果、マネーサプライM2伸び率はかつての20%を上回る水準から市場の混乱もなく引き下げられてきた。貿易黒字が拡大し続ければ、人民銀行は不胎化政策を強化し、予防的な政策調整を行う。
(2月全国消費者物価指数(除く生鮮、CPI)が前年比マイナス0.1%となったことについて)物価はやや弱含みだが安定基調。全体として景気は順調な回復過程をたどっているという印象だ。(財務相)就任当時に今の経済はデフレといえる状態なのか、との話をしたと思うが、そういう気持ちは今も変わっていない。
デフレ脱却が視野に入っているとの認識は変わっていない。消費者物価指数が再びプラスに改善する時期については、特に考えていない。(物価が上昇しないことに関しては)どういう理由でこういう状態なのか、そのところをよく考えるべきだ。数値目標が達成されるかされないかだけでなく、大事なことは国民生活が向上することだ。政府として注意を怠らないことが大事だ。政府は景気が緩やかに回復しているとの認識でありながら、完全失業率が4%台から3%台に低下しないことについて、いろいろな解釈がある。(としたうえで)いい方向に向かっていることには変わりない。引き続き生産性の向上など、構造的な改革を進めていかなければならない。(政府が進める底上げ戦略によって非製造業を中心とした中小企業の生産性を上げていく必要性を強調し、そうした政策によって)いい状況が雇用情勢にも与えられる。(日銀の追加利上げの可能性に関して聞かれ)日銀の政策は日銀が決める。
消費者物価の前年比は原油価格の反落などの影響から目先ゼロ近辺で推移する。(としながらも)より長い目でみると、マクロ的な需給ギャップが需要超過方向で推移するなかプラス基調を続けていくと予想される。(30日発表のコアCPIがマイナスに転じるとの予想が広がるなか量的緩和解除は失敗ではなかったかとの質問に)量的緩和解除とその後のCPIの動きは矛盾しない。量的緩和解除は適切だった。(日銀が金融政策運営の枠組みとして示している「物価安定の理解」とマイナスに転じる可能性が出てきたCPIの動きとの整合性について)0-2%というレンジは中長期的な物価安定の理解であって、短期的にこの数字の範囲に強くこだわるものではない。政策のフレキシビリティを強く縛るものではない。CPIは当面ゼロ近辺で推移する可能性があるが、より重要なのは長い目でみた物価の基調的な動きであって、消費者物価の基調的な動きは、中長期的な物価安定の理解で示した考え方に沿ったもの。外れたものではない。長い目でみて、物価がこの範囲に収れんしていくと十分確認しながら金融政策をやっていかなければならない。同時に、数字に縛られ過ぎて金融政策の機動性・弾力性を欠かせることは、日本経済にとってマイナスの影響を与える。(公示地価が16年ぶりに上昇に転じたことについて)経済の先行きに対する見方が好転し、土地を利用した事業が生み出す収益に対する人々の期待が高まっていることを反映している。基本的にはその範囲内の動きだ。大都市中心に持ち直し傾向がかなり鮮明だと、強い印象をもって受け止めている。地価の行き過ぎた上昇につながる心配がないか、注意深く見ていく。目下、行き過ぎを懸念する状況には至っていない。(そのうえで)資産価格動向については今後とも注意深く見守っていく。(金融政策運営については)今後の経済・物価情勢を丹念に見極めながら、当面、極めて低い金利水準を軸としながら金融緩和環境を維持する。経済が好ましい動きを続けていくなら、徐々に金利水準の調整を進めていくとの基本的な考えに変わりない。(資産価格上昇が利上げペースに与える影響については)地価がさらに上昇し、企業や家計の行動の変化を通じて実体経済にどのような影響を及ぼすか吟味して判断していきたい。地価が上がれば、必ず金利引き上げの回数が増えると機械的に判断していない。金融政策運営の判断材料として、失業率がどの程度まで下がると持続的な物価上昇が発生するかが、今後の金融政策運営上、非常に重要な関心事項である。単純なシミュレーションではターニングポイントを正確に浮かび上がらせることは難しい。(今後も)実際の経済・物価、労働需給の変化、賃金の変化などを丹念に追いかけ、ある時点以降、インフレ率に対して屈折的な影響を与えかねない失業率の水準を探り当てる努力はしていきたい。
2007年度予算については、国会審議でも厳しい歳出削減努力をし財政健全化に大きな一歩を踏み出したと評価された。通常国会開会が例年より数日遅れてスタートしたが、結果として年度内成立が実現しホッとしている。今後の課題では、6月に閣議決定する骨太方針に向けて財政健全化と経済活性化をどのようにやっていくか、方向づけの議論をしっかりやっていきたい。秋口にはプライマリーバランスの将来、歳入改革について聖域なき税制改正も含めて、もやらなければならない。財政を軸とした国の姿勢をどうするかについてしっかり議論し、方向づけしていきたい。政府が目標とする2011年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化では、基礎年金国庫負担割合引き上げなどは政府試算に織り込まれているが、少子化対策や金利上昇による利払い比負担増は織り込まれていない。日本の金利は世界全体の水準からみてかなり低い。国債の金利負担が低いの日本の現状だが、これが長く続くわけではない。このことも含めて、しっかり本当に財政再建できる絵を描いていきたい。金利上昇と新たな財政健全化目標では、いまの0.5%の金利がどうなるかは、日銀が決めることで、具体的水準をコメントする立場ではない。(日銀には)金融政策の面から順調な経済発展を支えてもらいたい。国だけで500兆円の長期債務を抱え、長期金利が1%上昇することで利払い費が5兆円増加する。そのことも視野に入れておかなければならない。消費税を含む抜本税制改革の法案提出時期に関しては、秋口に方向性が出れば、来年1月から始まる国会を目指すことになる。ただ、中身は何も決まっておらず聖域なく考えていく。
今年1─2月の貿易黒字が396億4000万ドルとなり、前年同期比3倍以上に急増している。しかしこれは輸出税還付の削減を見込んで一部企業の駆け込み輸出が増えたことが一因。(貿易黒字について)今後数カ月で事態は変化すると思う。
(金融緩和の必要性について問われ)経済が緩やかでも着実に拡大を続ける中では、低金利が長く(続く)という感覚が市場に定着するとさまざまな弊害が生じる。そうした弊害を生まないためにも、経済・物価情勢の変化に応じて緩やかに金利調整を行う必要がある。当面は、緩和的金融環境を維持しながら経済・物価情勢の推移を見守る。(政府との経済目標を共有することの重要性について)1月に閣議決定された針路と戦略では、金融政策について政府とマクロ的経済運営に関する基本的視点を共有し、政府の針路と戦略で示す経済の展望と戦略と整合的な金融政策を行うこととなっているが、私どもはこの期待に十分こたえる努力をしていく。(インフレターゲットの採用について)デフレに逆戻りしないかという心配をいつも伴いながら、持続的成長の下で物価の基盤は次第に固まりつつある。0─2%の物価安定の理解は狭い意味でのインフレターゲットではない。これにあまり縛られるときめ細かい政策ができなくなるといけない。
2月末に上海株式市場の急落をきっかけとして起こった世界同時株安は、米サブプライムローン(信用度の低い借り手への住宅融資)問題で長引いたが、ひとつ終止符が打たれた。(2月のドイツ・エッセンG7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)で、双方向のリスクがあるとのメッセージを出したことを挙げ)今回の株安の過程では現場で(それを)体感され、結果としていい方向に向かっている。今回の株安では各国とも当初から皆冷静に受けとめていた。きっかけとなった上海株などアジア新興国の株安についても、昨年後半から過熱感があり、よい意味で是正された。4月に予定されるG7でも議論になる感じはない。米サブプライムローン問題では米連邦準備理事会(FRB)を含め、ほとんどの米政府関係者は影響は軽微との感じを持っている。全体としてシステミックリスクや住宅市場・米景気の足を引っ張ることにはならないと思う。(21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文の文言修正について)先のインフレや金利の見方がそう変わったとはみていない。年後半、(米景気が)悪くなるとみるのは読みすぎだ。(4月G7の議題については)まだわからないが、通常通りマクロ経済動向のなかで、金融市場・為替市場の議論がなされるだろう。ただ具体的にこれを議論しなければならないというポイントがあるわけではない。(世界経済の不均衡問題についても)米財政赤字は縮小しており、焦眉の急という問題ではなくなっている。(との認識を示したうえで)4月G7では現状、それぞれの地域がどう考えているかを集約する。新たな提案が出て、それを皆で守ろうという話にはならない。外貨準備の多様化に関して、日本としてより積極的な運用や通貨の分散・多様化は考えていない。中国同様、日本のような、大きな外貨準備国が動くことはマーケットに影響を与える。慎重に考えたい。
(外国為替特別会計(外為特会)について)通常の特別会計とは違う性格を持っている。外貨準備を保有して、為替相場の急激な変動の際に、為替介入をするために設けられている特別会計。外為特会の機動的な運用は国家の経済にとって極めて大事。財政健全化が片方にあるが、ここにある程度のゆとりを持たしておかないと、いざという時に上手くいかない。それは極めて憂慮すべきことであり、慎重に考えて適切に対応したい。(運用を工夫するべきではないかとの指摘に対しては)外為特会が保有する外貨資産は、わが国通貨の安定を実現するため、将来の為替介入に備えて保有しているもの。このため、安全性、流動性に最大限留意した運用を行う。(外貨準備については)安全性・流動性に最大限留意しつつ、その制約の範囲内で収益性の追及を行っていく。(運用資産がドル資産に偏っており、欧州やアジアでの運用も増やすべきではないかとの考えについては)これまで、外為特会が円売り/外貨買い介入で取得した外貨は米ドルが多く、外貨準備は米ドル建ての資産が相当のウエートを占めている。(としたうえで)通貨構成は金融為替市場に不測の影響を与える恐れがあるためコメントを控えるが、現時点で、外貨準備の通貨構成を大幅に変更する特別な考えはない。外貨準備の信認が大事であり、それをしっかりと踏まえながら対応したい。
(22日に発表された公示地価について)地方圏でも中心都市などで上昇しているところがある。一部東京では3─4割上昇したところもあるが、これは条件の良いところで、条件がそれほど良くないところはそれほど伸びていないので、色々なパターンがある。地価がどんどん下がってっていくというような資産デフレの状況ではなくなっている。どんどん上がっていくことがあってはならないので、我々としてもよくみていきたい。
(公示地価が16年ぶりに上昇に転じたことについて)過熱感は一部にあるが、地価決定の仕組みがかつてとは異なり利用価値を反映した形になっていることから、ただちにバブルとの見方は出来ない。地価決定の仕組みがバブル期と決定的に異なり収益還元的なものになった。過熱感のようなものは一部である。(としながらも)一部の地域での大きな値上がりがそのままバブルにつながるとは考えていない。これで何らか手を打つ必要は考えていない。(そのうえで資産デフレについて)下げ止まり感は出てきている。下げ止まりとは言えないが、将来への明るさが出てきた。(地価上昇が景気に与える影響では)地価の上昇が景気に影響を与えるというより、景気が持続的に良くなっていることが地価に影響を与えている。今回の結果が景気に反映するとはみていない。資産価格が消費を押し上げるというほど、全般的に上がっているわけでない。(一方、地方についても)マイナス幅は確実に縮小してきている。将来の利用価値に応じて価格が決まるようになっており、地域についても、本当の意味の経済活力、将来展望が少しづつ出てきている。(バブル懸念には)都市部の一地域でバブル懸念がいわれるが、背景に地域のブランド力が上がっているなどがある。ただちにバブルとの見方は出来ない。
全体として経済の状況がよくなっていることを反映している。バブルの再来とか、そういう段階には全然ない。むしろ正常化する段階と受け止めている。議決延期請求権は基本的には臨時異例のものと考えている。今後、どうするかという具体的なことは、今、申し上げる段階にはない。議決延期請求権を行使するかどうかは、その時々の状況で判断する。(としたうえで)われわれは、物価安定の下での順調な景気回復を金融面から支えて欲しいと言っているし、日常、日銀とはいつも連絡をしながら、情報交換している。金利の具体的な水準については、基本的に日銀に任せている。この金利水準が良いということを言っているわけではない。
(長期金利は、昨年3月の量的緩和解除前の水準まで低下した。過度な低下は反動や国債消化懸念の問題はないかとの質問に対し)金利は景気・物価動向、財政・金融政策など複合的な要因で変動する。変動要因について一概に論じることは困難だ。大事なことは景気回復度合いに応じて、金利がどういう動きをするか。過度に上昇すると、持続的な景気回復に悪影響を及ぼす恐れがあり、これは良くない。長期金利動向について注視していく必要がある。(16年ぶりに上昇に転じた公示地価については)水準を見る限り、かつてのバブルということではなく、経済実態を反映した地価動向だろう。
議決延期請求権を頻繁に使うことは想定していない。(2月の日銀政策決定会合で会合中に情報がメディアに流れたことに関して)日銀から金利引き上げ提案があったと政府代表出席者から連絡があったのは、NHKの報道の後だった。日銀が議決延期請求権を受けるということは、次回の金融政策決定会合まで、その政策提案を採択しないということ。次回の金融政策決定会合での議案は新たにその場で議論するもの。議決延期請求は次回決定会合には影響しない。
物価に対する認識は以前と不変であり、消費者物価が0─2%の範囲で安定的に推移するという「物価安定の理解」を念頭においている。物価が上がることも下がることも何か問題ないかいつも判断を加えている。上がる下がることを即座に良い悪いと判断するのは危険だ。その理由をつかむこと、それが限定された原因なのか、またそれが害があるのかないのかが重要だとした。(先行きの金融政策運営について)引き続き極めて低い金利水準を維持し、経済物価情勢の変化に応じて徐々に調整していく方針を堅持している。(最近の世界市場の調整について)金融政策運営については国内の経済・物価情勢を中心として判断するが、同時に幅広く資産市場・金融市場の動きに十分に目配りしながら、グローバル化した日本経済が今後ともバランスのとれた姿で推移すること視野は忘れていない。仮に低金利が長く続くとの期待が広く定着する場合には企業や金融機関はそういう期待を前提とした行動に出るリスクがある。そうなれば金融市場で行き過ぎたポジションが構築されたり、非効率な経済活動に資金や資源が使われ、長い目でみた資源配分に歪みが生じ、最終的に息の長い成長を阻害する可能性がある。起こる蓋然性は低くても起こればコストの高いリスクに十分配慮しながら政策運営を行っていく。世界市場の調整が先行きファンダメンタルズに即座に害を及ぼすことはない。市場の動きは決して安心できない。実体経済へ悪い影響を及ぼすリスクは常にあるとして注視していく。
多くの人が中国の外貨準備は(すでに)十分大きいと指摘している。われわれは今後さらに進んで外貨準備を積み上げるつもりはない。貿易黒字によって膨らんだ巨額の外貨準備を運用する新たな機関設立に向けて、中国政府は外貨準備を小規模削減する方針である。
地価や為替は頭のどこかに置きながら金融政策を判断。世界市場の調整はこれまでのところ一種の健全な調整。市場の動き、実体経済への影響を含め冷静に注視。一部大都市の地価上昇はスピード感伴っている。総裁再任は念頭にない。サブプライムローン問題、米経済を脅かすほど大きくはない。経済・物価情勢を丹念に点検し徐々に調整行うとのスタンスに変わりない。米経済が潜在成長率上回る軌道に戻るのが標準シナリオ。2月決定会合中の報道、議案提出前で憶測と思われる。CPIは2月から3月にかけ若干マイナスになる可能性。決定会合中の報道、市場にかく乱的影響及ぶ可能性あり極めて好ましくない。長い目でみてCPIプラス基調維持がフォワードルッキングな視点から重要。サブプライムローン問題、米経済を脅かすほど大きくはない。
日銀は20日の金融政策決定会合で、現行の金融政策維持を全員一致で決定した。当面の金融市場調節方針は「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.5%前後で推移するよう促す」とした。日銀は、午後3時に「金融経済月報」を公表、午後3時30分から福井俊彦日銀総裁の記者会見を行う。本日の会合の議事要旨は5月7日に公表される。
(福井俊彦日銀総裁の後任人事について)1年まだ任期があり、重要な役割をこの1年間やっていただく。その時に後任がどうだとか、言うべき立場にないし、その議論をすることも時期尚早だ。
中国は(ハードランディングを)回避することができる可能性が高い。しかし、世界的には不透明感が存在する。(同国の消費者物価がこの4カ月で上昇したことは)インフレ上昇の中期トレンドを示唆しているわけではない。(17日の利上げについては)消費を促進するため、構造政策の調整継続を考慮している。(ドル下落について)中国経済への大きな影響はない。ドル急落と米景気後退は中国の米国への輸出に響く可能性がある。中国の成長にとってマイナス要因。
(福井俊彦日銀総裁の任期が残り1年となったことに関連し)政策的になかなか難しい選択をしなければならなかったことを乗り越えて今日を迎えている。残り1年は、引き続き政府の大きな政策目標を共有しながらがんばってほしい。(後任の条件については)政府と政策目標を共有することは法律でも定められている。マクロ金融政策に通じた方が(後任総裁に)なっていただければいいのではないか。人事はいつも最もふさわしい人が(ポストに)就くということが大事で、(民間や官庁など)どこの出身かは関係ない。
中国の現在の成長パターンは持続可能ではない。われわれが成長モデルを早急に変えなければ、また、過剰なエネルギー消費を抑制しなければ、中国経済は順調に成長せず、今後の発展はあり得ないと認識するに至った。
人民元の一段の上昇は、貿易黒字の削減に向けた最善の策ではない。当局は輸出の伸びを抑えるため、原油など資源価格を引き上げ、労働コストの上昇を容認すべきだ。貿易黒字削減には構造改革が必要だが、短期的に効果が得られるものではない。
輸出のペースを抑制すれば確実に一部輸出セクターに影響を与える可能性があるが、それは健全な調整だと考える。従って中国は労働集約型の製造業からより付加価値の高い輸出への移行を進める。
われわれはインフレの基調について懸念している。しかし、現在のインフレ水準は懸念していない。輸出のペースを抑制すれば確実に一部輸出セクターに影響を与える可能性があるが、それは健全な調整だと考える。従って中国は労働集約型の製造業からより付加価値の高い輸出への移行を進める。
株式市場の動向に注意を払っているが、株式市場の健全性にもっと注意を払っている。われわれの目標は、成熟した資本市場の構築だ。開放された公平で透明な市場システムを構築しなければならない。(外貨準備の管理について)これがわれわれが直面している重要な問題だ。(総額1兆ドル超の外貨準備の一部を運用する新たな機関を設立する計画であることを再確認した上で)わが国の外貨準備の大部分が米ドル資産であることは事実だ。中国が米ドル資産を購入することで双方にメリットがある。新機関の設立による米ドル建て資産への影響はない見通しだ。安全性の観点から、中国は外貨準備を多様化する政策を進める。投資を担う新たな機関を設立する方針は事実だ。その機関は政府のどの省や委員会にも属さない。そうではなく、関係する規則や規制を順守し、適切な管理を行い、価値を維持・拡大するという目標の下で、外貨準備を正しく活用する。(今年と来年の2年間は中国・台湾関係にとって極めて重要だと温家宝首相は述べたが、どのように重要なのかとの質問に対して)台湾海峡の平和と安定を維持するという上で重要となる。政府活動報告ですでに強調しているが、われわれは、台湾に法的な独立を認めるいかなる分離主義活動にも反対している。昨年10月の安倍晋三首相の訪中が、「氷を割る」役割を果たしたとするなら、わたしの4月の訪日が「氷を溶かす」ことを期待している。中国経済の一番の問題は、依然として構造が不均衡なことだ。経済発展は安定していない上、バランスや調和が取れておらず、持続可能でもない。投資の伸びは高すぎ、貸出の伸びのペースも速すぎる。また、流動性は過剰で、貿易収支と国際収支は均衡が取れていない。われわれが直面しているこれら全ての問題に、早急に対処する必要があり、解決には時間がかかる。
(円安が進行するなか2004年以来為替介入が行なわれていないことについて)為替相場は経済のファンダメンタルズを反映すべきで、これは市場に任せる。(そのうえで)為替の具体的水準には一切コメントしない。(円キャリートレードが為替相場に与える影響については)円安要因のひとつになる(としながらも)実際の為替相場はさまざまな要因で変動する。円キャリートレードが為替相場にどのような影響があるか申し上げることは難しい。
2月に行われた7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の共同声明で、世界経済は順調に推移していても、金融市場の中で偏ったポジションを取ることがあれば将来問題を起こす可能性があるとの警告を出した。最初は上海の株をきっかけに、きのうはNY株の下落がきっかけになっていた。それぞれきっかけがあるにしても、大きくはG7のウオーニングがバックにあって、株式市場を中心に世界の様々な市場が自律的な調整を進めている、と一般的には理解されている。(2月の利上げとの関係を問われ)主として国内の経済・物価情勢を中心に政策判断をしている。同時に、世界の金融の流れ、特に偏ったポジション形成がなされていないか、そうしたことの大きな巻き戻しがあれば、経済・物価という実体面に悪い跳ね返りを起こすリスクがある。前回の金利引き上げが、今回の株価調整と直接のつながりを持っているとは考えていない。(円キャリー取引の巻き戻しに関連し)金融市場が非常に安定した状況と市場関係者が認識した場合、国際的な資金の移動は金利差に連れて動く部分が多くなる、という自然な性格を持っている。過去数年を振り返っても、現実にそういう現象が起こっている。何かのきっかけで市場に不安定性が出てくる。ボラティリティが上がる状況になると、いったん取られたポジションに逆戻りが起こり、他の市場にも連鎖的な反応を示す。市場はいつも凪のようにに静かということはない。巻き戻しが起こっても、市場全体が自律的に吸収でき、新たな均衡点に到達し、次の段階では、実体経済と金融市場が平仄(ひょうそく)の合う形で動くことが望ましい。(円キャリー取引の巻き戻しと金融政策との関連については)金融政策は日銀に限らず、国内の経済・物価情勢を中心に判断しているが、市場に一方的なリスクが偏っていないか、巻き戻しリスクはどの程度危険があるかは、等しく念頭に置きながら進めている。判断が正当であれば、市場で変動が起こっても、市場の中での自律的な調整で終わる。(今回についても)昨年5―6月にグローバルリスクリダクションとして、リスクの取り過ぎの修正が行われた。実体経済に悪い影響を与えず調整が終わったが、今起こっている調整も、実体経済に悪い影響が及ばずに、市場が自律的にそのショックを吸収していくプロセスを期待している。今後の状況は冷静に見守っていく。(円キャリー取引については)日本の機関投資や一般個人の投資も広い意味で円キャリー取引だ。状況によりけりだが、短期の投機的なヘッジファンドの資金とはかなり性格が違う。ちょっとしたきっかけで急激に巻き戻しが起こるものではない。さまざまな取引が含まれていることも十分注視しながら、状況を見ている。ヘッジファンドの資産規模や数は急激に増えており、総資産規模で1兆ドル程度に達しているとの民間の推計がある。われわれも大体そんなところと、勘所としてとらえている。ヘッジファンドの活動のプラス面は、他の市場参加者と反対方向の取引をしており、市場の流動性を高めたり、裁定機会をいち早く見付けて、市場の効率性を向上させる。世界全体としての、資源配分の効率性を図るという役割を果たしている。(と指摘する一方)ヘッジファンドはかなり投機的な動きをする。金融資産価格のボラティリティを高めている面もある。中央銀行としては、幅広い観点から、今後とも適切に情報収集をしていきたい。ヘッジファンドの直接の取引相手先は投資家や金融機関。こうした直接の取引相手がファンドのリスクをきちんと監視できるよう、関係者間の情報の流れを促すような動機付けをきちんと行っていく。
株価や為替の動向にはコメントを控える(としたうえで)今後とも、株価・為替市場の動向は注意深く見守っていきたい。(足元の景気については)民需を中心に息の長い回復を続けている。個人消費はおおむね横ばいにあるものの、企業部門は3つの過剰を解消し、収益改善や設備投資増加が続いている。海外経済の拡大が続く中で、輸出も増加基調にある。
今回の景気回復は、企業のリストラの過程で回復したため、企業から家計への波及は遅れている。ただ、失業率や有効求人倍率は改善傾向にあるほか、正規雇用者も増加しており、企業から家計への波及は、徐々にではあるが確かに進んでいる。また、昨年夏以降、賃金伸びが鈍化していることが懸念される一方で、新卒の就職内定率や初任給は改善しており、労働需給は引き締まってきている。景気回復を持続させることで、波及は今後も緩やかではあるが進む。原油価格が一時よりは低下している。原油価格は、中小企業の収益を押し下げる大きな要因だったが、仕入れコストが低下することで、常用雇用者の7割強を占める中小企業の収益圧迫が緩和され、賃金全体に良い影響を与えると期待している。
中国の巨額の貿易黒字を削減するため、中国政府が輸入を促進し、輸出の伸びを抑制する新しい政策を計画している。中国は貿易と国際収支の均衡化を目指している。われわれは輸入の促進に向けて積極的に政策を調整する。
(2月の追加利上げについて)日銀は説明責任と結果責任を持つべきだ。もっとより説明責任を果たしていただいたらよい。国会で議論されているが、まだ少ない。説明責任はさらに国民に対して続けていくべきだろう。(財政再建を進めるにあたり、金融政策はどう位置づけられるべきかとの問いには)金融政策は財政再建のためにあるのではない。日本経済がよりよい状態で国民生活、世界経済によりよい影響を与えるために経済政策、財政政策、金融政策がある。(日銀は、政府が提示した「日本経済の進路と戦略」に示された政策目標に関して)政府との関係を規定した日銀法4条にのっとって共有しなければならない。現在そうした政策目標は、政府と日銀との間で共有されていると思う。(としながらも)福井日銀総裁には、経済財政諮問会議などで引き続き説明責任と結果責任をしっかり持って対処してほしい。
(GDPに関し)今回は特に、企業部門が上方修正された。企業部門の好調さを裏付けるもの。家計部門は、7―9月期の落ち込みを戻している姿に変わりはない。足元の景気動向のうち、個人消費は、景気ウオッチャー調査や消費総合指数を見ると、足元やや持ち直しの感はあるが、夏以降の消費の伸び悩みをもたらした賃金の横ばい傾向は変わっておらず、引き続き注意が必要。(14日は春闘の集中回答日となるが)非常に注目している。景気判断をするうえでも、これからの賃金の動きは大変重要。新卒採用が好調など、全般的に雇用環境は良いが、これが中小企業まで含めた春闘交渉にどう反映されるかは注目している。(企業部門では)在庫や生産の動きをやや注意しながら見ている。全体として景気回復の基調はしっかりしたものとの見方は変えていない。
(10―12月期GDP2次速報は)設備投資が上方修正されるなど、おおむね想定の範囲内だった。景気の現状は、これまでと大きな変化はない。景気回復が持続している。企業部門はいろいろな先行指標を見ても好調。その状況が続いている。家計部門への波及については、7―9月期の反動で10―12月期はやや大きく伸びているが、消費に弱さが見られるという状況が改善されたことは確認されない。
(日銀の追加利上げに関して)日銀には政策手段の独立性がある。コメントは控える。ただ、(経済成長を盛り込んだ)政策目標は(政府と)共有してもらわなければいけない。(1月でなく2月に追加利上げに踏み切ったことについて)もっと説明責任を果たしてほしい。日銀のための日銀ではなく、経済のための日銀だ。
内閣府が発表した2006年10─12月期実質国内総生産(GDP)の2次速報値は、前期比プラス1.3%、年率換算ではプラス5.5%に上方修正され、8期連続のプラス成長となった。03年10―12月期の前期比プラス1.5%(年率換算プラス6.3%)以来の高い伸び。民間企業設備や公的固定資本形成が上方改定されたことなどが寄与した。名目成長率も前期比1.4%(1次速報プラス1.2%)、年率換算プラス5.6%(同プラス5.0%)へ上方修正された。名目成長率が実質成長率を上回るのは、04年10―12月期以来。財務省が5日に公表した法人企業統計で設備投資の数字が強めに出ていただけに、市場では小幅の上方修正を「予想通りに堅調な内容」(東海東京証券債券ディーリング部長・有麻智之氏)と受け止めている。事前予測では、前期比プラス1.3%、年率プラス5.3%だった。みずほ証券シニアマーケットアナリストの落合昂二氏は、債券相場について「前週末に発表された米雇用統計を受けた米金利上昇も意識され、朝方は売りが先行しそうだが、押し目買いも予想される。相場が大きく変わるほどの局面ではないのではないか」との見方をしている。内閣府幹部は「1次速報時と大きな経済の姿は変わっていない」とし、個人消費は7―9月期の落ち込みの反動が出ているほか、設備投資は需要の好調を反映しているとの認識を示した。06年10―12月期GDP2次速報を詳細まで見ると、実質GDPはプラス1.35%(1次速報プラス1.19%)、年率換算プラス5.49%(同プラス4.84%)。民間企業設備が1次速報のプラス2.2%からプラス3.1%へと上方改定されたほか、公的固定資本形成も1次速報のプラス2.7%からプラス3.7%へ上方改定されたことが寄与した。民間住宅もデフレーターが下方改定されたため、1次速報のプラス2.0%からプラス2.2%へ上方改定された。一方、民間最終消費支出は、1次速報のプラス1.1%から小幅下方修正され、プラス1.0%となった。電話代や宿泊施設サービス、自動車などが下方改定要因。ただ、7―9月期に比べると、ともに伸びているという。財貨・サービスの輸出・輸入は、12月国際収支を反映させた結果、下方改定された。政府による06年度実績見込みである実質成長率1.9%は、1―3月期マイナス0.8%で達成が可能。一方、名目成長率1.5%達成には、プラス0.7%が必要となる。同時に公表された2006年実質GDPはプラス2.2%で1次速報と変わらず、名目GDPはプラス1.3%(1次速報値がプラス1.2%)で小幅上方改定された。
中国は比較的均衡した貿易を目指しており、その実現がマクロ経済的な引き締め策の目的の1つだ。まだ多くの政策が準備中だが方向性ははっきりしている。バランスの取れた貿易を目指すということだ。(その上で)それらの政策は、大き過ぎる貿易黒字を抑制する効果があるだろうが、中国の貿易黒字が実際には構造的なのものであることも念頭に置く必要がある。
(同国の外貨準備について)政府が管理体制を2分割することを決定した。国務院が管轄する新たな投資機関を設立し、1兆0700億ドルに上る中国の外貨準備の一部を運用する。シンガポールの政府系投資機関テマセク・ホールディングスが新機関のモデルとなる。新機関が運用する以外の外貨準備の管理は、引き続き国家外為管理局が行う。(人民銀行(中央銀行)から新機関への外貨準備の移転に伴い、中国政府が人民銀から外貨準備を購入するために元建て債を発行するとのうわさについては)事実無根だ。
為替レートも株価も、経済ファンダメンタルズを反映すべきと、基本的には考えている。経済ファンダメンタルズは日本も、米国も、欧州も全体として順調にいっているという点では、ポールソン米財務長官と一致している。(株価の現状についての認識を問われ)株価や為替の水準へコメントすると憶測を呼ぶので、コメントしない。注意深く見守っているし、これからも見守っていく。
(最近の個人消費動向について)暖冬の影響が解消され、少し持ち直してきている。(足元景気の最大の焦点となっている個人消費について)少し持ち直してきた。12月は暖冬の影響があったが、1月は春物衣料も売れている。暖冬の影響が少し解消されて、持ち直してきているとの感じはある。ただ、賃金が増えていないので、あわせて見る必要がある。
為替レートは多くの、関連した要因によって決定される。われわれも市場参加者もさまざまな要因に注目している。円はキャリー取引だけで弱いとは思わない。過去20─30年間に日本人は大量の貯蓄を保有している。こうした資金は人々が海外に投資することにより海外へと移動している。彼らは円を交換している。これをキャリー取引と呼ぶなら、キャリー取引は継続する可能性が高い。投資家は安閑としてはいられない。為替ばかりでなく他の資本市場でも、投資家は投資における諸リスクを認識すべきというのが、エッセンで行ったG7でのわれわれのメッセージであり警告である。キャリー取引の規模が数兆ドルに上るという見方は大げさだ。(連鎖株安については)先週の動きは為替市場からではなく、むしろ株式市場から始まった。とりわけ中国と米国の(株式)市場が27日に大きく動いた。(と指摘した上で)為替や株式市場が混乱しているとは思わない。流動性がひっ迫してきているとの見方が一部にあるものの、国際金融市場はよく機能している。投資家はリスクを若干低く織り込んでいる。投資家はG7でわれわれが言ったように双方向のリスクを認識すべきだ。
コアCPIの先行きは不確実性が高い。0.5%の政策金利が必ずしも経済拡大の力をそぐわけではない。賃金・個人消費の弱めの動きは必ずしも払しょくされていない。IT中心に生産面で軽度の調整起こる可能性。(2月利上げ反対で)執行面では何の問題も生じていない。現行の政策金利は低水準、緩和的環境は依然として維持。展望リポートで丁寧に説明した後の利上げでも遅くなかった。株安はポジション調整で昨年6月と類似、影響は注視。
必要な外貨準備は6000億─7000億ドルに過ぎず、現在の1兆ドルを超える準備高は過大。(必要を上回る部分については)海外に投資するか輸入の拡大に利用すべき。人民元の急激な上昇を期待するのは非現実的。中国の株式市場は過去1週間の調整にもかかわらず、まだバブル状態にある。(2006年末時点で世界最大の1兆0660億ドルに達した中国の外貨準備について)さまざまな調査結果によると、1兆ドルは過大というのがコンセンサスだ。ただ、結論はさまざまで、6000億ドルに維持すべきとの意見もあれば、7000億ドルにすべきという人々もいる。われわれの調査も同様の数値を示している。
(物価安定の理解で)物価ゼロ%を目指しているわけではない。原油価格の影響はく落すれば先行きCPIはプラス基調定着。最近の市場の動き、過度なリスクテイクに対する技術的ポジション調整。資産価格のボラティリティの高まり、投資家行動に影響及ぼすか注視。原油価格下落、家計実質所得や個人消費にプラス。金融政策は十分長い期間の先行きを見通し、先見的に行うこと必要。足元のデータ確認と先見的政策を切り離すのは、政策枠組みの考え方と相容れない。賃金が再び上昇傾向示すにつれ、個人消費も回復感が次第に明確化。
(円高で)輸出企業はドル/円115円程度を想定、業績落ち込む水準ではない。(株安・円高で)どこかで安定するのでそれ程心配していない。(株安で)これまで世界的に株価が上昇していたことの調整。
(株安・円高が長期化した場合の経済のファンダメンタルズへの影響について)株の水準や為替の水準については、政府としてコメントは控えた方がいい。ファンダメンタルズをきちんと良くしていくのが政府の仕事だ。
(株安の理由について、市場関係者の見方として)中国株の急落をきっかけとしたリスクマネーの収縮や米国の景気減速への警戒感、円キャリー取引の急速な巻き戻しへの警戒感、円高の動きなどが(背景に)ある。わが国経済の動向を見ると、企業部門の好調さが持続している点やファンダメンタルズがしっかりしている点、世界経済も引き続き堅調に拡大している点からすると、あくまで一時的な調整局面であるとの認識は変わらない。(日銀の利上げも影響しているのではないかとの指摘については)市場としては織り込み済みだったと思う。この株安についての直接の要因は少ない。ただ、市場関係者の中には円高へのきっかけになったと言う人もおり、要因として皆無とまでは言えない。
(株安・円高の日本経済への影響に関連し)日本経済の基調そのものはしっかりしている。それは5日の法人企業統計季報でも確認されている。ファンダメンタルズは変わらないと見ている。最近の動きを見ても、消費に少し弱さがあるが、景気回復基調はしっかりしている、との見方は変えていない。株安は消費にも悪影響を与えかねないが、株価の変動は短期的なマーケットの変動。短期的な動きにはコメントを控えたい。(米財務長官に対しては)安倍内閣が掲げる成長戦略、特に、生産性を5割増しにする計画を話した。米財務長官は大変関心を示し、成長加速の戦略には注目している。(世界的な株安など景気に関する話は出たのかとの質問に対しては)きのう財務相とその話をしていると思うが、けさは特になかった。
(株式市場)を注意深く監視すべきだが、深刻な懸念はない。市場は全般的にしっかりと機能している(最近の円上昇やボラティリィティの高まりについては、コメントを差し控えた)。(最近の世界市場の動向が、大幅な円キャリー・トレードの巻き戻しを示唆しているかとの質問に対しては)そうとは思わない。
(米財務長官との会談で)日本の状況を説明した。日本の経済は、基本的に物価安定の下で順調な回復過程にある。米国経済も順調であり、ファンダメンタルズは世界で順調ということだった。会談では世界経済は順調との認識で一致した。(最近の世界的な株安や円高などについては)マーケット・メカニズムがうまく働いており、世界経済のファンダメンタルズがしっかりしている中で心配する必要はないということだった。(株・為替などの)水準についての話は一切なかった。(株・為替ともに)マーケットはファンダメンタルズを反映すべきであり、具体的な水準はマーケットに任せるということ。(会談では)北朝鮮問題を含めた世界経済について、意見交換を密接にやっていくことで合意した。
(5日夕のポールソン米財務長官との会談について)日本経済の状況、いま進めている新成長戦略、改革の方向性について話をした。日本経済は緩やかな回復軌道に乗っているとの話をした。北朝鮮に対する金融制裁解除に関しては話していない。
(市場で円高・株安が進んでいることに関し)市場の動きにはコメントしない。(とした上で)さまざまな複合要因がある。当局がしっかり注視しているだろう。必要があれば(当局が)必要な対応をとるのではないか。(金融政策との関連性では)まだまだ経緯、経過を注視し、分析しなければならない。軽々に結論を出すのは早すぎる。(そのうえで)説明責任、結果責任を含め、金融当局が責任を負うべきものだ。日銀の政策手段の独立性を尊重している。自民党としては経済状況の基盤が良好に保てるよう構造改革を進めることに尽きる。日本経済についてはファンダメンタルズは良いと思っている。今後発表されるデータで日本経済の良さを証明できるだろう。
経済との関係においても、株価や為替の動向は、これまでも今後も含めて、注意深く見守っていきたい。(相場変動の実体経済への悪影響が懸念されるが、足元の実体経済については)日本経済のファンダメンタルズは順調な回復過程にある。2007年度予算の年度内成立が重要。(ドルは115円台まで下落しているが、今の動きは急激かとの質問に対し)市場に不測の影響を与えかねないため、為替相場の水準や日々の動きにはコメントを控えたい。為替相場は、経済ファンダメンタルズを反映すべきである、というのが基本的な考え方。その一語に尽きる。それ以上申し上げるつもりはない。(今夕行われる日米財務相会談では)日米経済、世界経済等について、率直な意見交換が行われる。(中国発の世界株安の最中に行われるため、株安がテーマになるかとの質問に対しては)テーマが事前に決まっている会談ではない。フランクに意見交換しようというもの。幅広い内容がテーマになり得る。
(最近の市場で株安・円高が進行していることについて)具体的な水準についてはコメントしない。(株安・円高が景気に悪影響を与えるのではないか、との質問に対し)経済は物価安定のもとで順調に回復している。
(きょうの東京市場で一段と株安が進んだことについて聞かれ)株式市場のことは株式市場が決める。(財務省がけさ発表した2006年10─12月期の法人企業統計で設備投資が2ケタ増となったことについて)日本経済のファンダメンタルズは、息の長い景気回復が示された。(世界的な株安となっていることについて)各国と緊密に連携をとる。動向を注視するのが政府としての立場だ。株価対策については全く考えていない。(為替介入と外貨準備運用に関して質問され)介入についてはコメントしないのが常識だ。外貨準備が積みあがったから使わなければいけないという法則はない。
(円高・株安が実体経済に与える影響について)あまり長く続くと、実体経済にも良いことではない。足元の実体経済は、全体としては回復の方向にある。企業から家計への波及は、このところ若干遅れている状況。重要な局面だと思う。株・円の状況を注視している。(現在の相場はファンダメンタルズを反映しているかどうかについては)株価や為替は、中長期的に見れば、ファンダメンタルズを反映した動きになる。日々の動きをよく見ている。
(中国の為替改革について)米国が人民元のより速いペースでの柔軟化を求めたとしても、中国は独自の道を歩んでいく。人民元相場は市場実勢によって決定される。われわれの改革の方向性は変わっておらず、改革のペースはわれわれが管理する。外国企業による人民元建て債券の発行を今年中にも認める可能性がある。
(世界同時株安の発端になった上海株式の下落に関し)非常に大きな調整の予兆だ。中国の実体経済が決して弱いわけでなく、今回の株価下落で中国経済が大きく崩れるとはみていない。中国は不良債権比率がずいぶんと大きい。一部の推計では20%超との結果も出ている。どこかで大きな調整局面に入る可能性がある。2月の日銀の利上げは間が悪かった。その後に発表された消費者物価指数(CPI)の数字も弱い。さらにこの先、円キャリー取引の巻き戻しが活発化し、円高がかなり進むようなことになれば、需給ギャップがマイナスに逆戻りすることも予想される。早過ぎた利上げだと思う。日銀が1-2%のインフレを作ることにコミットするべきだ。その上で金利正常化のプロセスに入ることが望ましい。
(ドル/円が116円台まで円高が進んでいることについて)基本的に短期的な動きに一喜一憂せず、長期的視点でみるべきだ。(ドル/円が急落前には120円より円安水準にあったことに関連し)日本経済の実力から見て、120円超の水準は安すぎるかもしれない。世界的な同時株安の発生の引き金になったのは、中国株の下落と弱い米経済指標の発表が重なったことなどが影響した。米国の(経済的な)ブレは、収れんしていくだろう。(2月の日銀の利上げについて)日銀がいろいろな要素を勘案して判断したのだろう。(今後の金融政策の展開について)異常な低金利を経済の情勢をみながら修正していくだろう。
(円の上昇がキャリートレードの巻き戻しを促すことを懸念しているか、との質問に対し)過度の懸念はない。今週、大きな動きや勢いの兆候はみられず、懸念していない。(今週の株式市場の大幅安については)移行的なもののようだ。ここ2、3日、株式市場はやや下落したが、すでに反発したり落ち着きを取り戻している市場もある。市場におけるさほど大きな動きだとは思わない。非常に移行的なもののようだ。(キャリートレードをめぐる円の水準についてのコメントは控えたが)われわれは市場を常に注意深く監視しており、それがわれわれの変わらない立場だ。(為替について)われわれはエッセンでの7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)において共通の原則で合意したので、その文言や認識を繰り返す。前月G7の声明内容を堅持する。
(これまでの中国など新興市場国における株式相場の上昇ペースが速かったことから)調整は予想されていた。(そのうえで)まだ調整が一巡したとは思えず、数週間から1カ月程度は続くだろう。しかし、メルト・ダウンが起きているわけではない。(2月に追加利上げを実施した日銀の金融政策について)12月にやるべきだった。福井俊彦日銀総裁は、継続的に利上げすべき。今の利上げは引き締めではなく、正常化である。(次の利上げ時期に関して)市場の観測では、参院選後と見られているようだが、日銀が8月ではなく、5月に利上げに踏み切っても驚かない。
(2日朝方に発表された一連の経済指標について)消費が弱い中でも家計の支出は13カ月ぶりに増加した一方、有効求人倍率は低下するなど、一方向には向かっていない。したがって、デフレ脱却が視野に入っているという政府の見方は変わっていない。実体経済は引き続き着実に景気回復している。1つの指標で景気を判断することはありえない。(株価が下げ止まらないことに関して)マーケットのことはマーケットで自ら決めることなので、注意深くみていく。(とした上で)ただし、実体経済は引き続き順調に回復しているし、米欧経済も同じような傾向だということはこの前のG7でも確認されていること。
(コアCPIやコアコアCPIを踏まえた物価動向について)状況は変わっていない。需給ギャップは若干プラスになったが、ならすとまだ横ばい。ユニット・レーバー・コストもまだマイナスで、物価をめるぐ状況は変わっていない。デフレ脱却に向けた判断についても変わらない、デフレ脱却が視野に入っているとしてきた従来の認識に変化がない。(世界的な株安の連鎖が続いていることについて)株価水準にはコメントを控える。日本経済のファンダメンタルズは変わっていない。米国も、ISM製造業景気指数は比較的良い数字だった。米国(経済)の基調も変わっていない。(企業の含み益減少やマインド面への影響など株安が景気に与えるマイナスの影響も懸念されるが)日本経済の基調は変わらない。それほど弱い状態ではない。(影響は限定的とみているのかとの質問に)マーケットの動き、変動要因、今後の影響について、政府としてはコメントを控える。(最近の円高が輸出企業などに与える影響については)日本経済の基調は変わっていないので、最近の動き、それほど大きな影響はないとみている。(また、今朝発表された1月の家計調査では、全国全世帯(農林漁家世帯を含む)の消費支出が前年比実質0.6%増となり、13カ月ぶりの増加となった。これを踏まえた消費判断について)暖冬で12月は下げた。1月も衣料はあまり強くない。食料や初売りが良かったということもあり、まだ天候要因などの影響を除いて判断できるレベルにない。1月の動きは良いが、もう少し注意してみていきたい。
日本は外貨準備の構成を維持する考えで、全般的に見ればドルから他の通貨にシフトするつもりはない。円キャリートレードの規模は慎重に見積もって10―20兆円になるが、今週の急激な円上昇はキャリートレードの巻き戻しではない。全般的に見れば、われわれはドルからシフトはしていない。通貨の構成は据え置いている。
G7で議論したように投資家は油断すべきでない、双方向のリスクを認識すべき。短期間の急激なキャリートレードの巻き戻しはネガティブインパクト与える。香港・上海株式市場の下落は中国経済への警戒感を反映。G7各国は株式市場の混乱は長期化する可能性は低いとの認識共有。為替相場は経済のファンダメンタルズを反映すべき。11月に40年債の入札を実施する可能性。今週の為替の動きは円キャリーの巻き戻しではない。円キャリートレードは簡単には巻き戻されない。円キャリートレードの規模は10兆─20兆円とみられるが統計はない。
国有銀行の改革が完了するには、5年以上かかる。安定的な中国株式市場のための基盤は、まだしっかりしていない。外貨準備運用のリターン向上を目指す。人民元改革は、経済・社会情勢・中国企業の能力しだい。海外に投資する中国企業への財政的な支援を強化する。外貨準備運用のリターン向上を目指す。
日本経済の回復、民間部門主導で持続可能。日本政府にとって持続的な経済回復のための構造改革が重要な使命。日本はデフレ脱却しつつあるが、物価動向は依然としてネガティブ。賃金上昇が物価上昇圧力となる一方、原油価格の下落が低下圧力に。賃金の上昇は2007年の家計消費を押し上げると予想。日本政府は日銀に信頼を置いている。円キャリートレードと、その巻き戻しの影響を注視している。日本の金利は「ノーマルな水準」に戻っていくと予想。円キャリートレードの規模、1兆ドルではなく数十兆円に近い。
量的緩和政策やゼロ金利の解除を受けて、短期金融市場は、その機能を着実に回復しつつある。短期金融市場が単に量的緩和前の姿に戻ろうとしている訳ではない。日本経済がしっかりした足取りで成長できる体力をつけてきた今、その発展を支援できるように、市場もさらなる高度化が期待されている。また、そうした市場機能の発揮があってこそ、レート・コントロールを通じて金融調節の効果が市場や経済に行き渡る。(短期金融市場の将来を考えるにあたって、福井総裁は3つの「視点」あげた)第1は、ますます活発になっている「グローバルな資金移動への対応」という視点。株式や債券市場だけではなく、短期金融市場においても、ヘッジファンドを含めた海外の投資家、金融機関の取引が拡大してきており、こうしたプレーヤーは、海外市場と国内市場との間で、極めて自由度高く資金を移動させたり、国内のプレーヤーが活発には使ってこなかった投資・裁定手法を活用したりして、市場の効率性を高めている。わが国の短期金融市場が、グローバルな資金の流れをしっかりと受け止められるよう、取引方法や決済システムの一層の効率化を図っていくという視点は重要だ。(第2として「他の金融資本市場とのリンケージ」をあげた)例えば、国債の大量発行が続く下で、近年、レポ取引が急速に拡大している一方、レポ市場が円滑に機能していることが、国債の効率的な価格形成にとって重要な要素だ。一般債や株式を担保とする取引も、今のところ活発とは言えないが、欧米市場の状況をみてもいずれその必要性が高まってくる可能性がある。(第3には「イノベーションの活用」をあげ)有価証券のペーパーレス化、次世代RTGS(即時グロス決済)の導入など、イノベーションの所産を、取引手法やリスク管理の高度化、金融機関の情報処理システムや決済ネットワークの高度化に積極的に活用していく視点も重要だ。
株価下落がより進行していくファンダメンタルズではない。株価下落、一日の動きなので注意深くみるしかない。米経済の動向、基調的に見ていきたい。米経済の弱い部分は自動車と住宅部門。1月利上げ見送り、金融政策の予測可能性低下したことが問題。07─08年度のGDP成長率、2%程度を想定。07─08年度のCPI、10月展望リポートの見通しがちょうど後ズレする形。次の利上げ時期、CPIに焦点あたるのは本意ではない。需給ギャップに対する物価感応度低下もふまえて政策運営する必要。株価下落がより進行していくファンダメンタルズではない。株価下落がより進行していくファンダメンタルズではない。
上海市場で株価が大幅に下落したことをきっかけに、欧州や米国、エマージング市場に波及した。東京株式市場にもその影響が及んでいる。(株価水準などについてはコメントを控えながらも)これから先の動きがどうなるのか強い関心をもって、しかし冷静にウォッチしたい。(日銀の金融政策決定会合について)主要国の金融政策はグローバル化しており、マーケットも国境を越えて資金、資本が自由に移動するという環境の中での金融政策になる。(そのうえで、日銀の金融政策について)国内の経済の動き、物価の動きを中心に見据えながら、物価安定のもとでの持続的な経済の拡大を狙いとして実行していく。(円キャリートレードへの影響について)金融政策上のアクションが、国際的にどういう波及効果をもつかを常時念頭に置いていなければならない。私どもも、そういう意識を持ちながら金融政策運営をしている。(一方、2月21日の金融政策決定会合で、正副総裁の意見が分かれたことについて)総裁・副総裁の3人は他の委員同様、1人の委員として独立して判断でき、決定会合ではそうした独立した委員が経済物価情勢や金融政策運営の考え方について論戦を戦わせる。(そのうえで、岩田副総裁が反対に回ったことに関して)意思決定プロセスにおいて少数意見に残ったが、決められた政策内容を全面的に尊重する。また、執行する過程で一糸乱れぬ行動をとると岩田氏自身も言っている。
金融政策運営はフォワードルッキングに行う。また金融システムが正常化し、デフレスパイラルに陥るリスクがない中、経済・物価情勢の変化に応じて徐々に金利水準の調整を行うことが重要。その上でゆっくりでも、こうした意味での金利の正常化を目ざすことは重要。金融行動の行き過ぎや金融システムにおけるリスクの過剰な蓄積を回避する上でも、政策当局は、その時々の経済のファンダメンタルズと整合的な政策運営を行っていくことが重要。低金利環境の長期継続期待に基づく、行き過ぎた金融行動や資産価格形成を防止するためにも、中央銀行として、経済情勢と整合的な政策を適時適切に採っていく必要がある。潜在成長率について1%台半ば程度とみる向きが多いほか、インフレ予想もプラスとなっているとの見方に基づく場合、現在の市場金利の水準、とりわけ短期金利の水準は、やはり、かなり緩和的だ。イールドカーブの形成は極力、潜在成長率や中長期的な物価見通しと整合的な水準に自然に収れんしていくことが望ましい。予防的かつフォワードルキッキングな金融政策の観点から、極端な金融緩和が必ずしも整合的ではなくなった経済実勢の下で、なおそうした金融緩和が長期に亘り続けられることがあれば、やはり何らかの副作用をもたらす可能性が高い。中央銀行としては、様々なリスクについて、それが物価面に直ちに表れないケースも十分に想定しながらチェックしていく必要がある。不動産投資を巡るリスクにも注意。(グローバルな視点と金融政策の関係について)金融市場のグローバル化は資本移動を加速させる要因となり、経済実体からかい離した低金利政策を継続すると、円独歩安を進行させ貿易相手国で保護主義圧力が高まるリスク、海外への資本流出を加速させグローバルな資産価格をゆがめるリスク、資産効果を所得格差が拡大するリスクなど副作用がある。(円キャリートレードについて)個人投資家の動きが円安トレンドの形成に最も大きく寄与している。円安がさらに進行すれば個人投資家が日本株や日本株投信に資金をシフトさせる可能性があるため、今後ともフォローしていく必要がある。個人投資家が円キャリートレードのリスクを十分認識しているか気がかりだとした。(景気の認識に関して)07年前半の焦点は米景気動向。米潜在成長率は、労働投入量の伸び率鈍化を受けて2.5─2.75%まで低下した。インフレ率が低下するかどうか不透明だ。国内では先行きリスク要因は家計部門への波及が想定より遅れることだ。息の長い景気回復にもかかわらず、景気回復の実感に乏しいとの声が聞かれのはこのためで、景気の成熟化シナリオは実現している。
人民元の価値の決定においては市場原理に大きな役割を任せることになるが、そのアプローチは引き続き段階的なものになる。もし貿易黒字が拡大すれば、人民元の上昇ペースは速まるかもしれない。
(3月5日─6日に訪日するポールソン米財務長官との会談について)円安問題を含め経済全般について話をしたい。米財務長官とは、国内・海外のさまざまな問題についてきたんのない話をしたい。
(米国経済について)ソフトランディングの可能性が高まっている。日本経済についても消費がやや弱い状況が続いているが、景気の基調は変わっていない。グリーンスパン前議長は企業収益にかげりが出てきていることを根拠に言っているようだ。(としながらも、米国経済について)足元、住宅投資は底を打った感がある。ソフトランディングの可能性が高まっている。
(日米財務相会談の内容について)日米経済、世界経済など幅広いテーマについて意見交換を行う。あらかじめ具体的なテーマは決まっていない。(としながらも、為替・金融政策について議論は行われるのか、との問いに対して)議論の展開次第ではあり得る。
(10─12月の需給ギャップがプラス0.6%と、約10年ぶりのプラスとなったことについて)喜ばしいことだが、緩やかに拡大しているという景気の認識に特段変わりはない。(安倍内閣のデフレ脱却の取り組みに関し)小泉内閣の時代には明確なデフレスパイラルからどう脱却するかが大きなテーマだったが、その後経済も回復し、物価も前向きの動きとなった。デフレ脱却が視野に入ってきた。その意味で、次のステップを視野に安倍内閣はスタートした。デフレ脱却の熱意が少ない多いという話しではなく、局面が変わっているということだ。
利上げ提案賛成は水野・須田・野田委員。須田委員、低金利定着期待で経済が大きく変動の可能性。水野委員、見送りなら円安進行容認と誤解される恐れ。野田委員、利上げはフォワードルッキングな考え方にかなったタイミング。(財務省)家計への景気波及経路が少し弱まっており留意の必要。(内閣府)経済下振れリスクに十分留意すべき。(多くの委員)先行きの確信、確認作業の時間的余裕がある。(1人の委員)景気拡大や物価上昇後ずれで不確実性が依然存在する。(何人かの委員)個人消費の先行き判断にはもう少しデータの蓄積必要。(何人かの委員)CPI上昇速度は依然として不確実性が残る。須田審議委員、月報の基本的見解に反対。
家計部門の金融資産が約1500兆円という膨大な額に達しており、家計が最終的な資金の出し手として重要な役割を担っている。近年は団塊の世代が定年を迎え、退職金を含めた団塊マネーの行方にも注目が集まっている。1500兆円の内訳は5割が現金・預金であり、株式・出資金や投資信託といったリスクマネーの割合は15%にとどまっており、米国の45%に比べると非常に低い。日本ではリスクマネーとして活性化され得る潜在的な力がまだかなり眠っている。近年、家計の貯蓄率は3%前後まで低下し、米国に次ぐ低水準となっている。貯蓄率の低下が潜在成長力を弱めるとの懸念も聞かれるが、貯蓄率が低くても家計部門の金融資産がリスクマネーとして有効な役割を果たせば、経済成長がむしろ高まることも十分あり得る。
(衆院予算委員会で次回の利上げについて問われ、現時点では不明としながら)基本的な考え方は経済が着実に回復拡大を続けることを前提とすれば、当面極めて低い金利水準による緩和的な金融環境を維持しながら、経済物価情勢の変化に応じ徐々に金利水準を調整する。それが景気を長続きさせる根本になる。物価安定のもとで息長い拡大を図ることが金融政策の主眼。(21日の利上げ決定について)0.25%の利上げが今後の景気の安定拡大にとって必要と判断した。(1月の会合以降の分析について)生産・所得・支出の前向きの好循環が続くとの蓋然性が高いと判断した。特に米国経済のソフトランディングの高まり、国内経済も企業収益の好調から設備投資は増加基調にある。ただ問題は個人消費だが、昨夏の急激な落ち込みは一時的、その後のデータを見ると全般的に底堅い動きとなっている。先行きは賃金の伸びが鈍いので、決して高い伸びは期待できないが、緩やかな増加基調をたどる蓋然性は高いと判断した。(物価については)CPIがこの先ゼロ近傍で推移する可能性もあるが、景気がこのまま順調に推移していけば、労働や設備の資源の稼働率が高まり、より長い目でみれば基調として上昇していくと判断した。
今回の景気回復は企業が力を回復していくというもので、その結果、正規雇用や家計部門への波及が遅れているという現状がある。また、デフレ下での回復なので、実感が伴わないという実感が強いのではないかと思う。幸い、明るい兆しも見えてきた。正規雇用も増え、新規採用も増えている。この景気回復の流れをしっかりとしていくと同時に、就労支援、中小企業を支援するという底上げ戦略を具体的に進めていく必要がある。特に中小企業支援が大切だ。(中小企業の資金繰りについても)資金調達支援などの法整備をこの国会で図っていく。
(日銀が利上げを決めたことに関しては)利上げ後の動きは、円安になり、株式市場には好影響だった。2つともむしろ、金利の引き下げ時に起きる現象で、利上げはむしろ織り込み済みの話として、逆に日銀の強いリーダーシップに対する高い評価があったのではないか。外国との金利差による、円(キャリー)トレード等の(金利)差によるいくつかの弊害が解消されるよう望んでいる。
日銀が決めた利上げ後も、いろいろな指標を含め、経済の動きは順調だ。(日銀による利上げについては)景気回復を持続的なものにするために、金融面から経済を支えて欲しいとかねがね言っているが、金利を含めた具体的な金融政策は日銀の判断。日銀の政策会合で出された結論を尊重する。日経平均株価は1万8000円台で推移しているが、その時、その時で株価は上がったり下がったりするため、いちいち水準についてコメントしない。注意深く見守っている。
(ユーロ・円が過去最高を更新したことについて)具体的な水準や日々の動きについては市場に不測の影響を与えるためコメントを控える。為替はファンダメンタルズを反映すべきで、過度な変動や無秩序な動きは好ましくない。(21日の日銀の利上げ決定については)日銀が経済・物価動向や市場動向への影響を総合的に考慮して決定したもの。その判断を尊重したい。(利上げが国債費に与える影響については)より期間の長い金利動向は、景気動向などさまざまな要因によってマーケットで決まる。利払い費が全体としてどのように変動するかは一概に言えない。(そのうえで)日銀が引き続き市場の安定を確保するような適切な金融政策運営が行われることを期待している。財務省としても、リスクプレミアム拡大による金利上昇を招くことのないよう、財政健全化の取り組みを行っていく。多額の公債残高を抱えており、金利動向には十分注視していきたい。利上げの局面ではない。いろいろなやり方がある。私どもは(田中)副大臣が記者会見で財務省としての考え方を披露した。今後も発言内容を公表する考えがない。経済を金融面から支えて欲しいということ、具体的な政策は日銀が判断することであるとの認識では、財務省も内閣府も一致している。(利上げ時期の妥当性については)最終的には日銀の判断であり、日銀の判断・決定は日銀の専管事項だ。(日経平均株価が1万8000円台を回復したことについては)株式動向はさまざまな要因で決定される。株価水準やその変動要因について言及することは控えたい。
日銀は、物価安定の確保と持続的な経済成長の実現に向け、引き続き、適切な金融政策運営をお願いしたい。(景気の現状について)実質GDPが8四半期連続でプラス成長を記録するなど、回復傾向を続けている。今回の政策金利の引き上げは、こうした経済情勢などを総合的に踏まえ、日銀が判断したものと認識している。ただ、景気の先行きについては、海外景気の減速や個人消費の伸び鈍化といった懸念材料も見られる。
今後とも金利水準の調整はゆっくり進めていく。連続利上げのようにスケジュール感は予めもっていない。実質2%成長続くなら、0.25や0.5%という金利水準は低い。次の利上げは全くオープン。1月からの違いは米軟着陸の高まりや消費の落ち込みが一時的と確認。極めて低い金利水準という言葉を使わなくなるまでは正常化のプロセス。個人消費はもともとそれほど強いとは思っていない。目指している金利水準はない、歩きながら考える。CPIが原油の影響でゼロ近傍でも交易条件は改善。次の利上げでどういう環境が阻害要因になるかわからず。CPIなど特定の指標だけで判断すると適切な判断に足かせ。(金融政策で)より望ましい金利水準を遅からず早からず設定。岩田副総裁は物価の先行き見通しの不確実性に強い力点。需給タイト化の方向には自信、CPI数字見通しは幅を持って見てほしい。従来と金融政策の基本的スタンスは変わっていない。今回の利上げ後に市場に不規則なリアクションは出ていない。市場のサプライズは小さかったと思う。円キャリー取引の要因だけで政策判断はしていない。物価安定の理解は4月に見直しの議論したい。今後とも金利水準の調整はゆっくり進めていく。
今般の決定は、日銀の責任において判断されたものと考えている。日銀は、デフレを脱却して、力強く安定的に成長していく経済を目指していく考えを政府と共有する立場から、今回の政策決定についての国民への説明責任を果たすとともに、結果責任についても負っていただけるものと考えている。
(今回の利上げの決定について)日銀が適切に判断した。(また今後について)政府の経済政策と整合性をとって、物価の安定という金融政策の目標を適切に判断してほしい。(議決延期請求権については、日銀が適切に判断したとして)もちろん、行使していない。(昨年12月、今年1月との政府・日銀の景気認識について)大きな意味ではあまり変わっていない。(今後発表される消費者物価指数(CPI)がマイナスになるとの予測があるなかでの追加利上げについて)いろいろ総合的に判断するのが政策決定で、一つの指標で決めるほど経済は簡単ではないのではないか。日銀は総合的に判断した。(今年4月に任期切れとなる日銀の2人の審議委員の交代に関してどういうスタンスで臨むかとの質問に対し)自然体でいきたい。
(21日の日銀金融政策決定会合において政策金利の引き上げが福井俊彦日銀総裁から提案されたことに対し)1)景気回復を持続的なものとするため、経済を金融面から支えてほしい、2)具体的な金融政策運営については日銀に委ねられており、政策変更判断は政策委員会の判断に任せる、3)金融政策の変更に伴い、市場が不安定化しないよう金融政策の考え方や長期国債の買い入れなどについて丁寧に説明してほしい──との意見を決定会合で述べた。(その上で、日銀に対して)今後も政府の経済政策と整合的な適切な金融政策運営に努めることを期待したい。(今回の追加利上げにあたり、岩田一政副総裁が反対するなど福井俊彦総裁と意見が分かれたことについて)十分議論が尽くされた結果であり、それほど違和感はない。(今回の決定に際し、議決延期請求権を行使しなかった理由については)過去に議決延期請求権を行使したこともあったが、あの時代の経済状況と違う。また、財務省も日銀と緊密な連携をとって歩んできている。過去の措置をとった時とは全く違う。政府と日銀の景気認識については一致している。デフレに関する認識も一致している。デフレは解消に向かっていると認識している。(日銀が1月に利上げを見送り、2月に利上げに踏み切ったことに関しては)先月と今月では、(経済に)それほど大きな変化はないが、いい状況が続いている。(日銀に対して長期国債買い切りオペについて日銀に説明を求めたことに関し)念には念を入れてということ。日銀としては、今後も透明性を確保しつつ適切な運営をお願いしたいと思っている。今回の追加利上げが国債利回りに与える影響について注視していく。日銀には、引き続き市場の安定を確保するような適切な金融政策を期待している。財務省としても、リスク・プレミアムの拡大による金利上昇を招かないよう、財政健全化の取り組みを進め、国債に対する信認を確保することが求められる。
(日銀が利上げを決定したことについて)経済情勢などをよく検討した上で日銀が決断したことであり、その判断を尊重したい。消費や物価はまだまだ極めて弱い。(と指摘した上で)回復がしっかりしたものになるよう、政府・日銀は雇用の安定や地方の活性化などの対策に取り組んで欲しい。利上げが統一地方選や参院選に及ぼす影響はない。
1月は経済指標が弱かったことや政府と日銀が意思の疎通を欠いたイメージがあった。(今回の追加利上げについては)弱いデータはあるものの自然といえば自然だ。日銀の判断を基本的に尊重する。(金融政策運営については)市場との対話について懸命に取り組んできた。(今後については)今は回復期で、弱い指標もいくつかあり、なかなかデリケートな時期だ」とし、金融当局として「(その点を)練達した目で見てほしい。
(政府が議決延期請求権を行使する可能性について)ノーコメント。(日銀がいかなる判断をしても尊重するとの立場に変更はないかと聞かれたが、それについても)進行中なのでノーコメント。
(金融政策判断について)具体的な金融政策は日銀の専管事項。(としたうえで)経済・物価情勢を丹念に点検して、日銀が判断すること。(10―12月期国内総生産(GDP)は)良い数字が出た。個人消費は前期比1.1%増となったが、7―9月期に下がった消費が戻ったということで、夏以降、消費はやや弱い。横ばいだ。背景としては、賃金が横ばいになっていることがある。景気回復の実感の乏しさにつながっている。今回の景気回復は期間は長いが、平均成長率は2%と低い。5年間の長きにわたって成長したということは意義があること。この成長を長く続けることが重要。
(日銀の金融政策決定会合について)基本的には日銀の判断を尊重したい。仮に利上げがあったとしても、金利水準そのものはまだ緩和的なので、短期的に経済への影響が出るとは思わない。ただ、利上げがあれば為替への影響が出る。急激な変化が出ないよう、日銀には適切に市場と対話することを期待したい。
(決定会合について)マクロ経済に対する一つのメッセージなので、冷静に判断することを期待する。(その上で、1月と打って変わって、政治家が決定会合に関する発言を控えていることに関して)その他の観測等が日本経済に与える負の影響を考えると、今のような姿勢が適切だ。
(20─21日に開催される日銀の金融政策決定会合について)日銀には金融面から経済を支えて欲しい。具体的な金融政策について政府からコメントは控えたい。(金融政策決定会合に臨む姿勢として)総合的に考えて自然体でいきたい。(利上げの有無について見方が割れている今回の金融政策決定会合での日銀政策判断に関し)持続的な景気回復を続けている状況だが、日銀に対しては金融面からこれを支えてほしいとかねがね申し上げてきた。ただ、具体的な金利水準、金融政策について政府から今の段階でコメントすることは控えたい。一言でいうと自然体だ。(この自然体の意味について議決延期請求権行使の可能性を含むかとの問いに対して)総合的にひっくるめて自然体でいきたいということだ。(日銀が利上げ見送りを決定した1月と比べた景気認識について尾身財務相は)景気は全体として順調な過程にある。
(きょうから始まる日銀の金融政策決定会合について)金融政策は日銀の専管事項。経済・物価動向を丹念に点検し判断するもの。(利上げ議案が提出された場合の議決延期請求権行使について)仮定のことでコメントを控える。(1月決定会合時点との変化について)月例経済報告の(景気)判断自体は同じ判断をしている。金融政策はフォワードルッキングということで、経済・物価動向全般を丹念に点検されると考える。(利上げ観測が高まった1月に比べて全般に閣僚発言が静かになった点については)1月の(決定会合)時点では、12月から1月にかけて格別新しいデータは出ていない。今回はGDP(10─12月期国内総生産)が出ており、金融政策の観点からそれをどう判断するかは日銀の判断だ。(GDPと金融政策判断の関係については)月例ベースでは消費は横ばいとの判断をしたが、それを金融政策上どう判断するかは日銀の専管事項だ。(日銀と市場との対話に関しては)日銀が考えて判断されること
(日銀が20日、21日に開く金融政策決定会合に関し)利上げなど日銀が持つ政策手段の独立性に関することについてコメントはしない。景気判断と政策目標は政府・日銀が共有してほしいと言ってきたし、そうした場(経済財政諮問会議)でも議論が行われるようになった。(基本的な考え方について)共有しているのではないか。与党の景気認識は政府に伝わっている。
(日銀金融政策決定会合を控えた現状の景気認識と1月との変化について問われ)日本経済は民間需要を中心とした息の長い回復を続けている。各種の経済指標、これを踏まえた景気認識は基本的に先月とあまり変わりはないと考えている。(2月会合で日銀執行部が利上げを提案した場合の対応に関し)日銀の金融政策決定については、日銀当局の判断だ。今、具体的に一定の仮定で、コメントすることは差し控えたい。議決延期請求権行使の可能性についても、コメントは控えたい。
(20日から始まる日銀金融政策決定会合での議論について)中央銀行として専門的知見に基づいて経済情勢を分析し、適切な金融政策の決定をして欲しい。(政府と日銀の関係について)経済財政諮問会議でマクロ経済政策については適宜議論し、意見交換をしているので、基本的な考え方は(政府・日銀は)共有している。もちろん金融政策面に関することについては日銀が決めることなので、われわれがどうこう言うことではない。(金融政策変更の観測が出ると政府・与党から強いけん制発言があるが、今回はそうしたけん制発言があまり聞かれないことについて)これまで発言してきた人が、それぞれが自ら考えているということではないか。
まず金利を正常化して、その上で経済動向にあわせて金利をアップ・ダウンするのが本来の姿。正常な座標軸になるまでは利上げの方向にあるのは当然。過去の苦い経験としてのバブルの教訓もある。当時は消費者物価は上がっていなかったので、物価以外のファクターもネグレクトはするべきではない。(その上で)このままでいけば金利が正常に戻る前にバブル的な経済状況になることも考えられる。利上げに際しては、一部の中小企業にはつらいだろうが、中央銀行はできるだけアクロス・ザ・ボードの政策をとる立場にある。マクロの経済状況に沿った金融政策をとることが息の長い経済発展に資するとの考え方がある。バブル時の教訓として、景気が良くなっているだけではなく、投機的なマネーもチャンスを狙っている。そういうものにつけこまれないよう、政策運営をしていかなえればならない。バブルの生成と崩壊ほど手痛い経験はない。あの愚は二度と繰り返してはいけない。(現在の経済情勢について)消費と物価において、どんなに説明してもわからないような微妙な状況にある。この点について日銀から、会見や国会答弁などを通してきちんと説明がなされているにもかかわらず、政府・政治サイドの様々な発言があったことは独立性を損なう。1月に見られた状況は、日銀の市場との対話に水をかけた。またメディアについても、決定会合前にそうした話題で政治家にマイクを向けるべきではない。ただ政府の政策との整合性については法律でも定めがあり、事前に明示的に通告や了解を得ることはありえない。ただ、普段からの意見交換によりだいたいのニュアンスは伝わると思う。(日銀が金融政策上のメルクマールとする物価指標について)コアCPIだけでなく、原油価格の動向はどうするのかなど、色々なベースでの指標を入れるべきとの意見もあるが、新日銀法の施行以来、これまで常に採用してきたのはコアCPI。日銀はその時々でベースを変えるべきではない。変えるということは政策決定のファクターを変えるということになる。あくまでもコアCPIを維持すべきだ。(もっともそのコアCPIがゼロ近辺で推移している中での利上げの必要性について)あれだけひどい経済からこれだけ立ち直ってきている。そういう状況でいかにも0.25%の金利では(低く)、為替など色々な面に影響が出ている。景気も物価もそして金利も同時並行的に、全体として正常化の方向に進んでいくことは、みな知っている。
自民党の中川秀直幹事長ときょう会談したが、日銀による利上げの問題については話していない。統一地方選や参院選に向けて、新成長戦略を掲げ、日本を力強く成長させていくと言っている。構造改革の成果や具体的な政策を訴えていく。
(日銀による追加利上げの環境は)1月に比べると整ったのだろう。(ただ、実際の判断については)大変、際どいところだろうと思う。日本の金利は低過ぎる。預金者は皆な損をしている。日銀は(金利を)上げたいと思う。(としながらも、物価が低水準にあることや、個人消費がさえないことを挙げ)その辺をどう考えるかだ。(利上げによる参院選への影響について)あるかもしれない。上げるとしても大して上げないと思うが、景気にどのような影響があるかだ。
(10─12月期GDPについて)政府・与党は成長戦略を主張し、全力で取り組んでいる。いい方向に進むと期待する。しかし、10─12月期は、弱い数字を示していた7─9月期との比較にすぎない。7─12月期を平均するとよくない。(市場で利上げ観測が出ていることに関して聞かれ)そんな観測は聞いていない。いつも言っているように金融当局としての政策手段の独立性がある。いちいちコメントしない。経済目標を政府と日銀は共有してほしいといつも言っている。(日銀は金融政策決定会合で)その方向で冷静に判断すると思う。(政策目標の共有について政府・日銀の距離感は縮まっているかと聞かれ)経済財政諮問会議で何度も議論している。距離がどうとかは言わない。
日銀には経済の持続的成長を金融面から支えて欲しい。(仮に利上げ提案があった場合に議決延期請求権を行使する可能性については)特にコメントすることはない。(15日に発表された10─12月期国内総生産(GDP)の評価について)順調な経済の状況ということ。いい数字が出て喜んでいる。(先行きについては)国際経済の状況、石油価格の動向には留意していかなければならない。(としながらも)世界経済の動向に関しては順調な過程をたどっている。今回のGDPは日銀の追加利上げの支援材料とみられているが、(日銀には)経済の持続的な成長を金融面から支えて欲しい。金利の具体的な水準を含めた金融政策については、現段階でとやかく言うことは差し控えたい。
今月行われたドイツ・エッセンG7で、円安が議論の対象となった。日本経済は物価安定の下で回復軌道にあり、ファンダメンタルズが為替市場で反映されると確信していると説明し、他国大臣・中央銀行総裁からも、そういった理解だとの発言があった。4月のワシントンG7で為替が円安が議論になるかは、その時の状況による。(日欧当局の円安をめぐる問題意識は)声明文に書いてある通りだ。解釈は加えないことになっている。(エッセンG7の声明文で、世界経済動向を踏まえた市場参加者のリスク評価に関する記述を盛り込んだことについては)リスクアセスメントをしないと(市場で)何かしらのことが起こったときに、問題が増幅され、逆流する可能性があるということだ。(きょう発表された2006年10―12月期国内総生産(GDP)について)市場にリスクアセスメントをしたうえで対応してほしい。(民需主導の)GDPをどう読み、市場が反応するかは、G7でわれわれが確認したことにつきる。(GDP発表後の市場の値動きについては)まだ半日くらいなので、市場の消化・咀嚼(そしゃく)具合をみてからだ。GDPについては評論するつもりはない(としながらも)日本経済が回復軌道にあり、回復が継続するとしたG7での説明が証明された。(エッセンG7声明文の為替部分で中国を名指しした表現が「中国の為替レートの一層の柔軟性が、必要な調整が進むためには望ましい」から「中国の実効為替レートが、必要な調整が進むように変動することが望ましい」へ修正されたことに関しては)中国人民元が5%切り上がった対象は米ドル。欧州から貿易パートナーとして、実効レートに関心があるとの話がであったので実効を入れた。(エッセンG7では中国が世界経済をめぐる議論に参加したが)中国と問題を共有して議論することは必要だが、声明文を発信するG7として一緒に議論できるは別。G7の母体を増やしてG8とかにするかというのは、まったく別の話。
日銀には景気回復持続的なものとするため金融面から支えてほしい。金融政策は日銀が判断すること、コメント控えたい。(GDPに関して)日本経済は民需中心の息の長い回復を持続している。景気回復の中で賃金上昇し、消費が安定的に伸びること期待。世界経済・原油価格動向に引き続き留意必要。為替は経済ファンダメンタルズを反映すべき。具体的な為替水準、日々の動きにはコメントしない。日銀は景気回復を持続的にするため金融面から支えてほしい。
(10─12月期GDPに関し)弱々しい景気拡大だ。(そのうえで)7─9月期とあわせて考える必要がある。(1月の日銀金融政策決定会合前には、日銀の追加利上げに関して否定的で、議決延期請求権にも言及していた。今局面でも考えに変わりはないかと聞かれ)一般論として言った。今も(その考えは)一般論としてはある。(金融政策に関しては)決めるのは日銀であり、日銀の独自性の前提は理解している。
(10―12月期国内総生産(GDP)について)引き続き、(景気)回復が持続していることを示す指標。来週20─21日には日銀金融政策決定会合が予定されているが、金融政策は日銀の専管事項。政府の大きな経済政策を考慮しながら、適切に日銀が判断をして決めること。GDPだけを見て判断することではなく、さまざまな指標や、さまざまな声を配慮しながら決めるのだろうと思う。(デフレ脱却宣言への進ちょく状況について聞かれ)視野には入っているが(デフレに)逆戻りしないようにということで、丁寧に諸情勢や指標をみていく。金融政策を正面から取り上げることではない。(日銀との関係については)普段からよくコミュニケーションをとっている。
金融政策運営は日銀の専管事項である。次回の政策決定会合で議決延期請求権を行使するかどうかは仮定の話なのでコメントは控える。(年率換算実質4.8%成長となった10-12月期GDPについて)内需・外需バランスがとれた民需主導の成長が続いている。(ただ、焦点の個人消費については)7-9月期と10-12月期をならすとほぼ横ばい。依然として弱さがみられる。(さらに)決して強いとはいえない(背景には、天候不順や一人当たり賃金が依然として横ばい圏内にあることを挙げた)。(景気の現状について)消費に弱さが見られるものの、基調に大きな変化はなく回復が持続している。世界経済の動きや原油価格の動きなどを注意しながら見ていく必要があるが、持続的な成長が続くとみており、政府経済見通しで示した姿になる。(個人消費の先行きについては)横ばいから上がっていくかは注意してみていかなければならない。雇用者報酬は前年同期比1.1%増だが、そのほとんどが雇用者数増加で説明される。また、一人当たり賃金はマイナス0.3%で横ばいではあるが弱含みで、ここはまだ注意が必要だ。(デフレ脱却の見通しでは、(1)名実逆転の動きが8四半期ぶりに解消されたこと、(2)GDPデフレーターのマイナス幅縮小──などを挙げ)デフレ脱却が確実に視野に入っている。今後、後戻りすることがないようさまざまな指標を注意深くみていきたい。(デフレ脱却判断では、これまでの「視野に入っている」から「確実に視野に入っている」と表現が変わったが脱却に向けた判断が進んだのかとの質問には)変わらない。引き続き、コアコアCPIや需給ギャップ、ユニットレーバーコストなどの動きをあわせてみていく。(GDPを踏まえた日銀の金融政策運営については)金融政策は日銀の専管事項。経済動向、物価動向を丹念に点検したうえで、日銀が判断するものとみている。政府としては成長力を高めるための改革を大胆に行っていく。日銀は引き続き金融面から経済を支えてくれるものとみている。(20日、21日の金融政策決定会合での議決延期請求権行使の可能性については)仮定の話でコメントは控える。
日本経済は緩やかに拡大している。先行きも、生産・所得・支出の好循環が維持され、緩やかな拡大を続けていく可能性が高い。ただ今のところ強弱様々な指標が出ており、こうした情勢をさらにしっかりみていきたい。(さらに)今後ともわが国経済が息の長い成長を続けるよう、フォワードルッキングに政策運営を行っていくことを明確にした。(福井総裁は9─10日にドイツ・エッセンで開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)について)世界経済はよりバランスがとれたかたちで堅調な拡大を続けているとの認識があらためて共有された。日本経済については、現在、緩やかに拡大しており、先行きについても生産・所得・支出の好循環のメカニズムが維持されるもとで緩やかな拡大を続けていく可能性が高い。ただ、このところ強弱さまざまな指標が出ており、こうした情勢をさらに、しっかり見極めていくことが大切だと報告した。今後とも日本経済が物価安定の下で息の長い成長を達成すべく、フォワード・ルッキングに政策運営を行っていくことを明確にした。主要国の中央銀行が独立性を背景として、相互の金融政策を十分に理解しながら運営していることが、世界経済の好ましい姿に大きく寄与している。日銀法において政策運営の透明性確保と政府との十分な意思疎通が明記されており、今後もこうした趣旨に沿って、政策運営をしっかり行いたい。(世界・日本経済のリスク要因について)米国経済は調整の過程にあるが、幸いにもいわゆるソフト・ランディングのパスにおおむね沿うかたちできている。ただ、経済の調整が行き過ぎないか、あるいは十分インフレ圧力が吸収されるかの両面のリスクについて注意深く見守っていく必要がある。内外需バランスのとれたかたちで、安定的な成長を遂げるよう、物価安定を軸に好ましい動きが長く続くよう十分注視しながら金融政策をやっていかなければならない。リスク要因が消えつつあると楽観的には思っていない。さまざまなリスクをまんべんなく、注意深く、丹念に点検していく必要がある。
金融政策を実行する目的は、人民元の価値を安定的に維持することだ。巨額な貿易黒字に起因する国際収支の不均衡や外貨流入の増加を依然として懸念している。中国の投資や信用の伸びは依然、比較的高い。現在の金利水準は適切だが、金利変更の必要がないかどうか、引き続き物価統計などの指標を見守っていく。今年の消費者物価指数(CPI)上昇率を3%以内に抑えることに自信。信用の伸びを抑制するため、引き続き流動性を引き締める。インフレ抑制のため、予防的措置を講じていく。公開市場操作、利上げ、短期証券発行などの政策を組み合わせて、インフレを抑制する。現在の金利水準は適切で、今後金利を調節する前に、さらに統計を見極める必要がある。さまざまな手法の組み合わせで人民元の基本的安定が維持できると確信している。為替相場だけに依存して貿易不均衡を是正することはできない。現行の人民元の管理フロート制が効果的に機能している。
(東京株式市場で日経平均終値が2000年5月10日(終値1万7701円47銭)以来、約6年9カ月ぶりの高値水準となったことについて)安定的な経済の拡大基調を市場も評価している。(2006年9月の安倍内閣発足時に比べ株価が2000円程度上昇したことや、週末にドイツのエッセンで開かれた7カ国財務省・中央銀行総裁会議(G7)の共同声明で、日本の経済回復は順調で継続が見込まれるなどと指摘されたことに言及。そのうえで)引き続き着実な経済の安定的な成長を持続できるよう努力したい。
(前週末に開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に関連し)声明はこれまで同様、為替はファンダメンタルズを反映すべきで過度な変動は好ましくないと書かれている。(その上で、為替政策について)原理原則で臨むべきとのわれわれの立場に何ら変更はない。
(20─21日に開かれる日銀政策決定会合に臨む政府のスタンスについて聞かれ)前回の諮問会議で(日銀と政府の)景気認識が一緒であることが確認された。(としたうえで、金融政策については)様々な指標を丹念に分析し、日銀が判断されること。(景気認識について)基調に変化はない。回復過程が持続しているが、消費に弱さがみられる。賃金の伸び悩みに加え、暖冬で消費に弱さがみられる。
(就任後初めてのG7出席となったが)世界経済、為替レート、テロ対策、核不拡散などで率直な意見交換ができた。(そのうえで)日本経済は物価安定の下で順調な回復過程を辿っていること。為替レートは、経済のファンダメンタルズを反映すべきと申し上げて、各国の理解を得た。(注目された共同声明の為替部分はシンガポールG7と同様のものとなったが、市場へのメッセージは伝わったかと聞かれ)為替レートの具体的な水準にはコメントしない。ファンダメンタルズを反映すべきとの考え方で一致した。(共同声明に「経済動向が意味するところが市場参加者に認識され、彼らのリスク評価に織り込まれていくであろうと確信する」と盛り込まれたのは、円安を指しているのかとの質問に対しては)そのままの表現で受け取って欲しい。(ポールソン米財務長官とは、いろいろな場面で話をする機会があったとし)今の世界経済の状況についても意見交換した。為替レートは市場で決まるが、基本的には経済のファンダメンタルズを反映することが望ましい。世界経済、日本経済は順調な過程を辿っているということで意見が一致した。
(円安基調の背景として日本の低金利政策による内外金利差が指摘されていることについて)具体的な金利水準は日銀が判断して決めるべき。(現在の景気認識について)経済のファンダメンタルズは悪くない。物価安定の下で、順調に回復過程をたどっている。(景気が順調に回復しているにもかかわらず、なぜ金利が上がらないのかとの指摘がG7で出たか、との質問に対しては)あまりなかった。金利の問題は日銀の専管事項であり、コメントしない。(G7声明で市場参加者のリスク評価に言及している部分について、市場の一方向の動きに警鐘を鳴らしたものだとG7参加国が指摘していることについて)そういうことについては、慎重に考えてもらいたいとのニュアンスを出している。(これまでに円安けん制発言をしているシュタインブリュック独財務相と会談したが)お互い政治家としての話だった
われわれは、引き続きマクロ経済の調整を強化していく。金融システムの改革も着実に進めている。債券市場の段階的な発展は、新興国経済が銀行融資に過度に依存することを回避する方法のひとつ。
為替レートはファンダメンタルズを反映したものであるべきで、日本経済は経済活性化と財政構造改革の両立に向けた経済運営の下で、物価安定下で持続的な回復を続けていると説明し、各国の理解を得た。日本経済は持続可能な回復過程にあり、そして為替レートは経済ファンダメンタルズを反映すべき。参加者の意見が一致し、為替レートの表現は前回と同じものになった。(世界経済動向について、「われわれは、こうした経済動向が意味するところのものが市場参加者に認識され、彼らのリスク評価に織り込まれていくであろうと確信する」という表現が声明に盛り込まれたことについて)さまざまなマーケットが、特に為替市場が一方向に偏って行動することがもたらすリスクを認識することが望ましい、と考えているという意味だ。(こうした表現が盛り込まれた背景について)特定の国から要請があったわけではない。(仮に2月の金融政策決定会合で日銀が追加利上げを提案した場合の議決延期請求権行使の可能性について問われ)1月(金融政策決定会合前)に議決延期請求権を行使するような局面ではないのではないか、と申し上げたが、それはその時の経済情勢を判断した上で申し上げたことであり、2月以降はその時の状況による。後のことについて、今コメントすることは適切ではない。
(2月会合で)新たなデータと過去のデータをつなぎ合わせながら一層詰めた議論したい。世界経済の成長に貢献できる方向で金融政策運営したい。為替含む金融市場が経済に与える影響視野に入れながらの政策運営は当然。国内景気は生産・所得・支出の好循環働いている。米国のソフトランディング期待が高まっている。
急激な経済成長をともなう景気過熱とインフレ上昇を回避するために、様々な政策手段を用いていく。経済の調整には、マネー、為替レート、金利政策のすべてが必要だ。(ただ、2007年の国内総生産(GDP)伸び率の目標値として、一段と緩やかな8%水準を目指すかと質問された際、具体的な数値には言及せず)経済成長の減速を望むが、8%を達成できるかどうかは確信がもてない。人民銀行が消費者物価を注意深く監視している(としながらも、インフレを過度に懸念しない見方を示し、経済指標の動向を注視していく方針を示した)。(最近の人民元上昇は急過ぎるかとの質問に対し)人民元の上昇には全体的に満足している。われわれの計画と経済力に応じて為替相場の柔軟性を拡大している。現在の段階ではこれが適切だと思う。
(為替水準について)ファンダメンタルズを反映し、市場で決まる。金利や為替相場について政府の政策担当者がコメントするのはいかがなものか。(当局者のコメントなど)いろいろな意見があることはわかっているが、それはそれとして、議論の中で、いろいろな見方を知りながら、しかし(為替相場などは)マーケットが決める。
(欧州当局者などから円安に対する批判が相次ぐなか、G7会合での円安議論について)どういう議論が出るかわからず、予断を持つことは適当ではないが、為替レートはファンダメンタルズを反映すべきと申し上げたい。日本経済は全体として非常に順調な回復過程にあると説明し、理解を得たい。(午後に採択される共同声明で円相場について言及する可能性に関して)コミュニケは今、相談しているが、スペシフィックな言い方はされないだろう。(G7で日本の金融政策運営について指摘があるのではないかとの見方に関して)金融政策について、具体的に金利をどうするということは基本的に日銀が決定すること。コメントする立場にない。
(けさ発表の12月機械受注が前月比0.7%減とマイナスに転じたことについて)前月の反動で、一進一退で推移している。これを踏まえた景気認識は変わらない。緩やかな回復が続いている。(年明け以降の消費動向について)今までのデータでは、百貨店の売り上げ、景気ウオッチャーなど良い数字は出ていない。依然として同じ状況が続いている。消費の弱さには変化がない。(その背景について)賃金の伸び鈍化を反映しているとみていたが、このところ暖冬の影響も加わっている。
(為替に関して)基本的にファンダメンタルズを反映すべきものととらえている。現在の為替水準についてはコメントする立場にはない。(9日からドイツのエッセンで開催される7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)での議論の内容について)日本経済が着実に景気回復していることを説明していきたい。初めてのG7なので、為替についての議論には自然体で臨みたい。
G7では、世界経済動向について、各国のマクロ経済状況や金融・為替市場等について、いつも通り議論が行われる。個別テーマの議論については各国(から)どのような発言があるかに左右される。今の段階で議論の方向性について言うことはできない。(そのうえで)今回のG7で、円安が主要な議題として取り上げられるとは認識していない。(円安は主要議題ではなくとも議論されることになるのかとの重ねての質問に対して)その場におけるいろいろな議論ということで、いま私どもが予断をもって具体的に言える話ではない。
緩和的金融環境をしっかり維持することが必要。政策対応の遅れによるリスクにも目配り必要。先行きにインフレリスクが認められない中で利上げを急ぐ必要はない。異例の超低金利を状況に応じて徐々に調整していくことも必要。2月会合での判断はまだ決めていない。2月会合までに出てくる指標や情報、丹念に分析し議論して判断。現状維持だった6人は先行きリスクについて追加的情報を加えて判断へ。足元家計部門は改善が遅れ気味。先行き消費は、家計収入改善により緩やかな増加基調たどる。企業部門では景気拡大のすそ野が徐々に広がっている。IT在庫の急速な増加、広範化の可能性低いが注目している。原油価格の下落は世界経済にとってプラス。需給ギャップは緩やかにプラス幅拡大の可能性。先行きCPIは緩やかに上昇する可能性が高い。金融政策の刺激効果による資産価格への影響を注視。円安の動きは日本経済にとってプラス。円安と利上げの関係は持続的成長の視点で総合的判断に判断。(原油動向で)利上げ判断はCPIの先行きを十分予測していく必要。先行きのインフレリスク、そう大きくはない。下振れリスクとして認識しているのはIT在庫急増と米国経済。金融政策でリスクを取るか取らないかという視点は必ずしも適切でない。金融政策は先行き見通しにどの程度確信持てるかで判断。2月会合での判断、まだ決めていない。これまでに出てきた経済指標の判断について現在答えは持っていない。現在の円安、金利差に注目した水準との見方あるがそういう要素も。円安と利上げの関係は持続的成長の視点で総合的に判断。
(9─10日にドイツのエッセンで開催される7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で円安問題が議論されるとの見方があることについて)あらゆる問題を話し合うのがG7の性格だ。(現在の為替相場については)為替レートは経済ファンダメンタルズを反映することが適当と思う。(としながらも)具体的な為替レートの状況についてはコメントしない。(G7について)国際金融・経済、あらゆる問題を率直に話し合う場と聞いている。日本経済は物価安定の下で持続的な回復をしつつあるという状況であり、将来についてのコンフィデンスについてもしっかりした考えを持っているということを言いたい。(と述べた上で)報道されているようないろいろな問題も議論されると思うが、率直な意見交換をしたい。
(9─10日にドイツのエッセンで開催される7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では)各国のマクロ経済状況、金融・為替市場などについて、いつも通り議論が行われると思う。各国の財務大臣らのあいだで、率直かつ建設的な議論が行われると思う。(国会における2006年度補正予算審議に関しては)06年度補正予算は各地の災害被害への対策や学校などの耐震対策が計上されており、できるだけ早期に対応できるよう速やかな成立をお願いしたい。
日銀の政策の透明性や説明責任には、改善の余地。(物価安定で)消費者物価の下限ゼロはあり得ない、最低0.5%は必要。10─12月GDP好調なら利上げ派増える可能性、物価面で説明必要。為替レートを目的とした金融政策の変更は適切でない。
人民元の上昇を防ぐことを目的に、人民銀行は2003─06年の間に中国に流入した7800億ドルの資金を吸収するため、約6兆4000億元(8250億ドル)相当の通貨を発行した。その結果発生した過剰流動性の一部を吸収するため、人民銀行は3兆元相当の中銀短期証券を売却したほか、商業銀行の預金準備率を5倍に引き上げることで1兆元を吸収した。問題は多くが考えるほど深刻ではないが、流動性は依然として比較的緩く、流動性吸収に向けた取り組みを今後も強化していく。
(7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で円安問題を協議するとの見方が欧州の当局者らから示されていることについて)G7では日本・世界経済など、あらゆる問題について議論することになる。(としたうえで、現在の為替相場について)為替の水準はファンダメンタルズを反映すべき。ただ、現在の水準にはコメントしない。(G7では、北朝鮮やイラクに対する金融制裁などについて議論が行われる可能性があるが)金融問題に限らず、北朝鮮、イランの核開発の問題は、国連決議もあり、国際社会が一致協力して容認することはできないとのスタンスで対応をすべき。ただ、G7でどう取り扱うかは決めていない。
(ドイツG7では為替について)円安を議題に取り上げることはない。世界経済の議論をする中でマクロ経済政策、金融政策の中で常に為替もカバーしており、(円安を)議論する人もいると思っている。(円安の一因とされている円キャリートレードに触れ)為替が反転したり、金利の反転があった場合、ろうばい売りが出るから、値動きが加速されるのではないかとの議論がある。(としたうえで)短期間でのサヤ稼ぎを目的としている人もいるが、そういうことをやる人はソフィスティケートされている。素人ではない。世の中で喧伝(けんでん)されている状況かは詰めて考えないといけない。(ポールソン米財務長官が31日、上院銀行委員会の証言で「日本の通貨を非常に、非常に注意深くみている」と発言したことに対しては)よその国の個別発言にはコメントしない。ヘッドラインだけでなく、全体がどういう話かを見てもらいたい。(31日の海外市場で為替相場が大きく振れたことには)ナーバスに動いていた印象だ。(としながらも)全体としてナーバスな動きが大きくなっている状況ではない。市場参加者が自己責任において、リスクを認識している。
(G7を控えて欧州当局を中心に最近の円安基調について懸念を示す声が出ていることについて)他国の当局者の発言であり、コメントは控えたい。(とした上で)今回のG7において円安が主要議題として取り上げられるとは認識していない。これまでと同様に、世界経済動向に関する意見交換の中で、マクロ経済や為替市場の動向などについて、いつも通りの議論は行われるのではないか。(足もとの為替相場に対する認識については)為替相場の日々の動きについてコメントは控えたい。基本的な考え方は、(為替は)経済ファンダメンタルズを反映すべきであり、為替レートの過度な変動や無秩序な動きは望ましくないということに尽きる。(円安進行の背景に、日銀による低金利政策の継続が一つの要因に指摘されていることに関しては)今回(1月)の日銀の金融政策決定会合での結論は、日銀審議委員の意見などを踏まえ、政策委員会として決定したことだと思う。(内外金利差を背景とした円キャリー・トレードの活発化が為替市場の波乱要因との見方があることに対しては)キャリー・トレードについて、いろいろな指摘が出ていることは承知している。ただ、キャリー・トレードといってもいろいろな形態がある。財務省からキャリー・トレードの問題について分析するとか、当・不当を判断できる性格のものではないと思う。
消費は足元やや伸び悩んでいる。先行き企業から家計への波及は労働需給タイト化でよりしっかりしていく。国際競争厳しい中で企業は賃金引上げに慎重になっている。足元強弱の指標を丹念に点検していく。息の長い拡大につながるかしっかり確認の必要。
(金融政策が政治圧力で変更されたとの印象が残ると日銀の信認問題になるとの質問に対して)経済情勢については日銀と不断に連絡を取り意見調整を行なっている。(日銀には)経済を金融面から支えて欲しいとの基本的な考えを伝えている。(そのうえで)具体的な政策は日銀の専管事項である。(1月の利上げ見送り判断も)外部からの圧力ではなく、日銀が経済・物価状況を的確に判断し決定したもの。先般の決定会合の前から、政府側の責任者として、議決延期請求権を使う局面ではないと対外的に明確にしている。圧力をかけるつもりがないことは明確にしている。
(為替相場が円安傾向にあることについて)具体的な水準にはコメントしない。為替相場はファンダメンタルズを反映すべき。(朝方に発表された経済指標は、12月完全失業率が前月より悪化する一方、12月有効求人倍率が上昇するなど強弱混在する内容となった。こうした雇用関連指標などを受けて)全体として順調な景気の状況と言える。
GDPギャップは幅を持ってみる必要、内閣府認識に違和感ない。景気の先行きは政府見通しと一致している。現状に即したフレームワークのあり方、追求したい。金融政策の機動性・透明性の両立を十分考えたい。
(需給ギャップは推計方法の違いにより、直近の数値について内閣府はゼロ近辺とする一方、日銀は需要超過との見解を示しており、政府と日銀の間で認識に相違があるのは問題、と指摘する声がある。この点について)内閣府と日銀では推計方法は違うが、どちらも方向で見ると改善傾向は一致している。(マクロ経済運営に関する基本的な議論について)マクロ経済の現状に対する基本的な認識については、政府・日銀ともに一致していたと思う。(景気の先行きについても)今後、生産・所得・支出の好循環のメカニズムが維持される。先行きについて政府見通しと一致している。(政府・日銀が共有している「マクロ経済運営に関する基本的視点」──1)民需主導の持続的成長を実現する、2)物価の安定を実現する、3)中期的な課題と整合的な政策運営を行う、4)透明性と説明責任を徹底する――について)日銀も全く共有している。(日銀が昨年3月の量的緩和解除と同時に導入した金融政策の枠組みについて)物価安定の理解は0―2%となっているが、デフレに戻らないためののりしろを考えると、下限が低いのではないか。よりよい枠組みがないか検討して欲しい。また、審議委員の理解というより、日銀としての物価安定の理解を説明する方法がないか検討して欲しい。
(G7のテーマについて)議長国のドイツから、世界経済や国際金融市場の安定、IMF改革というテーマがすでに公表されている。(とした上で)個別のテーマについては、議論の方向性を言える段階にはない。(その中で為替市場が議題として取り上げられる可能性については)各国のマクロ経済の状況に加えて、金融・為替・資本市場の動向について、いつも通り議論が行われれると考えている。(ただ、現状の円安に関しては)円安が議題として取り上げられるとは承知していない。(円安の背景として内外金利差が指摘されていることについて)そのような見方があることは承知している。ただ、為替相場の水準や日々の動き、それらに影響与える要因については、市場に不測の影響を与えかねず、コメントは差し控えたい。
低金利を長く続けると経済に不必要な振幅与える可能性。CPIの上昇テンポはごく緩やかでしかない。企業から家計への波及は崩れていないし今後も緩やかに続く。設備投資に過熱感ある感じではない。IT調整、携帯電話に起因した局所的・一時的現象。金利正常化として計画的に利上げするものではない。米国経済はソフトランディングに向かっている可能性高い。低金利を長く続けると経済に不必要な振幅与える可能性。
膨大な外貨準備と外圧により、中国は国内の経済発展に目を向けるようになった。2つの不均衡を解消するための措置を講じる。世界的構造の秩序だった再調整を進めるための政策を導入する。ここ数年の中国での急速な外貨準備の進展や他国との摩擦が、国内の市場や貿易をより重視する必要性を認識させた。
経済成長を維持しつつ、歳出・歳入一体改革に正面から取り組む。成長の実感を国民が肌で感じられるよう、新成長戦略を力強く推進。政策金融改革の関連法案を今国会に提出、特別会計はほぼ半減。税の自然増収は安易な歳出に振り向けず、将来の国民負担軽減につなげる。郵政民営化は10月から確実に実施する。2007年度をメドに消費税含む税体系の抜本的改革を目指す。経済成長を維持しつつ、歳出・歳入一体改革に正面から取り組む。
(26日発表された12月全国消費者物価指数(CPI)が0.1%の上昇にとどまったことについて)物価は総合的にみなければいけない。CPIだけでは判断できない。(その上で)基本的にデフレからの脱却は視野に入っているという見方を変えなければならないということではなく、同様に考えている。(日銀の武藤敏郎副総裁が自民党幹部らと面談し、円安についての各国から批判を受けていると説明したと報道されていることについて)為替も考慮にいれて判断するのは当然だが、それだけでなく様々な指標を考慮し先をみながら判断していくというのは、政府も日銀もやなければならないこと。意見交換をしながらそれぞれがそれぞれの立場で政策を判断して決めていくのが責任だ。
(けさ発表された12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、コアCPI)がプラス0.1%となり、前月から上昇幅が縮小したことを受け)CPIはおおむねゼロ近辺で推移しており、状況に変化はない。傾向的には少しずつ上がっている。ゼロ近辺で一進一退。(CPIを踏まえたデフレ脱却の見通しについては)CPIだけでは判断できない。他の指標もみながら判断したい。(そのうえで)傾向としては脱却に向けて、GDPデフレーターもコアコアCPIもゼロ近辺まできている。後戻りしないかどうかみていきたい。(利上げ判断への影響については)CPIが出ただけ。全体としてどうかという状況はわからない。
(12月全国消費者物価指数(CPI)が前年比プラス0.1%となり市場予想を下回ったことについて)物価は安定していることが一番だ。上がることがいいとは思っていない。(現在の物価認識について)原油動向の影響などで変動しているが、物価は全体として安定している。昨年と比べて上がっている状況に変わりはない。物価が上がる方がいいという考えは変だ。経済は順調に発展している。(物価が上がりづらい状況が2月の日銀の利上げを難しくするのではないかとの質問について)日銀には金融面から経済を支えてほしい。ただ、具体的に金利をどうするということは日銀に任せている。
(2月のドイツG7では、円安について議論が行われるとの観測が市場で広がっているが)世界経済のサーベイランスの中で、金融・資本市場の話が出るので、今の円が安いという人がいるかも知れないが、アジェンダとして円安を取り上げることはない。(最近の為替の動きについて)ある国の金融政策やCPI(消費者物価指数)の動向などを見ながら動いている。昨年は(為替相場の)変動が小さかったが、最近のボラティリティを見ると、リスクが織り込まれつつある。ある程度、意味のある状況になっている。G7における世界経済のサーベイランスでは、マクロ経済や財政構造改革、金融・資本・為替市場などの議論について「時間をかけて行なう」ことになる見込み。(特に)金融・資本市場の動きに焦点があたる。プライベート・エクイティ・ファンドやヘッジ・ファンドなどファンドの行動が市場などに及ぼす影響なども議論される可能性がある。金融政策運営についてもサーベイランスの中で議論されることになるが、各国の立場でいろいろな話が出る。1対6という議論にはならないだろう。(原油などエネルギーについても)サーベイランスで行なうか、別になるかはわからないが、議論することになる。(原油価格はこれまでの落ち着いた動きから、足元は再び上昇しているが)イラン情勢に対する思惑などから、瞬間的に需要が増えるとの読みで上がっている。(実質実効為替レートが100近辺に低下していることに関して)貿易に着目して作られている数字であり、為替取引全体でどういう意味があるのか吟味が必要だ。
キャリートレードによる円安は行き過ぎ。2年以内に円のキャリーが巻き戻されるリスクがある。ユーロ/ドル、ユーロ圏の景気回復や外貨準備のシフトで上昇。中国経済の一部セクターは過熱、10%のGDP伸び率は高すぎる。中国の経済成長率は9%が適度な水準。日銀による1月の金利据え置き決定は正しい。現時点では日銀は2月も利上げの必要ないが、経済指標次第。キャリートレードによる円安は行き過ぎ。
企業部門から家計部門への波及メカニズムは崩れていない。雇用環境が賃金に波及する強さ、政府・日銀に若干の認識の差。企業から家計への波及はジワジワと少しずつ、細い流れ。景気判断では下振れリスクをより注視する考えに変わりない。景気上振れリスク、今の時点でそれほど懸念していない。昨年夏以降の消費の弱さはまだ解消しておらず、楽観できない。(円安の影響で)今よりやや円高でも企業には耐久力も。円安の長期化でも、企業の過剰投資の懸念はない。年度内のデフレ脱却は断念していない、デフレ脱却は視野に。利上げは日銀が判断すること。日銀は金融政策を通して、政府は構造改革でデフレ脱却の道筋を作っていく。政府・日銀の景気認識は一致、賃金への波及で若干の認識の差。
三角合併、外為法を改正して国益守る条項を作る必要ある。三角合併、現金買収とか上場企業による株式交換に反対する訳ではない。今、金利を上げなければならない状況は見当たらない。日銀にはデフレに戻ることのないよう慎重に金融政策を運営してもらいたい。賃上げ、生産性に関係のない一律ベアの時代ではない。三角合併、外為法を改正して国益守る条項を作る必要ある。
先行きのシナリオにある程度確信持てるならちゅうちょなく政策変更を検討すべき。トレンド確認に時間かけすぎると利上げ遅れるリスク。利上げ遅れると経済活動に大きな振れ、物価安定損なわれる。低金利の長期継続期待の定着による経済活動振幅拡大のリスクは気がかり。足元の指標の振れが一時的なら、政策変更の材料として重要視されることはない。原油安による物価下振れは一時的要因、経済活動にはむしろプラス。個人消費、夏場の落ち込みは一時的との確信をより高めている。家計部門への波及なかなか進まず、当面は企業部門主導での緩やかな景気拡大。CPI、原油一段安なら一時的に伸び率マイナスも。1月決定会合、政策委員の見通しに関する確信度合いが意見の分かれ目。世界経済が変調きたさない限り、遠くないうちにIT在庫調整は進ちょく。原油価格調整にメド立てば、CPIは再び上昇基調に戻る。先行きのシナリオにある程度確信持てるなら躊躇なく政策変更を検討すべき。
中国国家統計局の謝伏瞻・局長が主要経済統計の発表後に行った記者会見の要旨は以下の通り。第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は10.4%で予想を上回った。2005年には経済がペースの速い発展から過熱へ移行することを懸念したが、2006年に政府は土地や信用に関するマクロ政策を採用した。これにより経済は安定し、成長は過熱への移行を避けながら早いペースを維持した。際立った問題はある程度コントロールされている。2006年のGDPの伸びをみれば、中国経済が過熱を回避する一方、発展に大幅な落ち込みがないことがわかる。同時に物価は比較的安定している。中銀は、銀行システムにおける過剰流動性に対処するため、金利や預金準備率を引き上げ、公開市場操作を強化した。これらの政策はすべて成果をもたらしたが、過剰流動性からの圧力は依然として残っている。銀行システムのさらなる改革と資本市場の発展により、過剰流動性の問題は改善するだろう。われわれの投資構造は改善し、過剰設備に直面しているセクターへの投資はコントロールされるようになった。2006年は通貨と信用の供給で安定した発展がみられた。信用の急速な伸びはコントロールされている。目立った問題としては、過剰流動性やかなり高水準の対外貿易黒字が含まれる。経済構造を変えるという目標を達成するのは難しいと考えている。われわれは省エネ問題に直面しており、環境保護においては以前よりうまく対処している。社会的セーフティネットが不十分で、健康・教育制度も改善の余地がある。国民はこれらのニーズに対応するため貯蓄する傾向があり、これが国内消費の弱さの主因となっている。人々は将来へのリスクを認識しており、銀行に預金する。このため、内需拡大にはさらなる医療・教育制度の改革、住宅価格の安定が必要で、そうすれば消費に対する自信が広がるだろう。地方の収入問題については懸念しており、地方に住む人々の収入がもっと増えることを望んでいる。人口13億人でそのうちの8億人が地方に住む大国として、われわれは過去約30年間に計画経済から市場経済へのシフトを進めてきた。地方の収入は2006年に大幅に増加したが、まだ水準は低く、良好な生活水準を達成するには時間がかかるだろう。
(欧州から円安に懸念を示す声が出ていることに関して)G7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)で(円安問題を)取り上げるとの話は聞いていない。為替相場は経済のファンダメンタルズを反映すべきと考えているが、具体的な相場水準にコメントしないとの考え方は変わっていない。
(12月全国消費者物価指数(CPI)が前年比プラス0.1%となり市場予想を下回ったことについて)物価は安定していることが一番だ。上がることがいいとは思っていない。(現在の物価認識について)原油動向の影響などで変動しているが、物価は全体として安定している。昨年と比べて上がっている状況に変わりはない。物価が上がる方がいいという考えは変だ。経済は順調に発展している。(物価が上がりづらい状況が2月の日銀の利上げを難しくするのではないかとの質問について)日銀には金融面から経済を支えてほしい。ただ、具体的に金利をどうするということは日銀に任せている。
日本は依然としてデフレーションの状況にある。日銀は2月の金融政策決定会合で利上げすべきではない。日銀は金融政策を遂行する上で目標を公表し(インフレターゲット導入)説明責任をより明確にすべき。(2月に)利上げすべきではないと考える理由として、2006年は名目消費者物価の伸び率2%を達成することが彼らの目標だったが、達成は不可能に近くデフレが依然続いている。政府・日銀は、なぜこうした状況になっているのか説明する必要がある。(下げ圧力がかかる円については)目先は金利差がこうした動きを助長する。そのうえで(円安が行きすぎかどうかは)ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)をどう評価するかによる。
今後の決定会合で政策委員間の意見の差が縮まるかどうか何とも言えない。非常に低い金利と円安、企業が当然視すると景気の振幅大きくする可能性。徐々に、より良く金利機能を発揮できる姿に持っていく責任がある。経済の実勢により近い金利水準の方が循環メカニズムがより正しく作動。情報や経済データが強弱入り混じっている場合、より慎重に情勢を判断。市場との対話、今回は多少円滑でない部分があったかもしれない。日銀が政策変更タイミングを示唆するとは思わないで欲しい。スケジュール感を持たないでやっていくのは、今後も基本方針。10─12月期GDP、経済の基調を正確につかむ上では非常に重要。最近の消費データはいくらか良い方向、GDPで補強の可能性。原油価格下落は日本経済にプラス、物価面でかく乱要因減少のメリットも。原油安で指数上物価が下がることに、なぜ恐怖心があるのか疑問。政治的なスケジュールを節目に政策判断するわけにはいかない。政府と日銀、長期的に見た政策運営の視点はきちんとそろっている。円キャリーの急激な巻き戻しで混乱生じるリスク、注視。日本の金利水準非常に低く、金利差追求の取引増える傾向。
(景気の現状について)緩やかな拡大を続けている点には変化がないが、現在は強弱様々な経済指標が出ている微妙な局面にある。こうした様々なデータを総合的に判断して日銀は利上げを見送ったと思う。また銀行の窓口から見た場合、貸し出しが盛り上がっていく状況にはない。
国際収支の不均衡は悪化しており、中国は依然として多くの金融リスクに直面している。国際収支の均衡化に向け、「包括的な措置」を講じるとともに、外貨準備の利用方法について、積極的に模索し多様化していく。中国国有銀行の改革を強化し、国有4大銀行のうち唯一政府の救済措置を待っている中国農業銀行の出資構造改革を一段と推し進める。社債発行規模を拡大することなどにより資本市場と保険セクターの改革を強化する。堅調で適正な経済成長を促進するため、マネーサプライと信用の伸びを抑制するとともに信用構造を改善する。市場志向型の金利改革を促進し、人民元相場の一段の柔軟化を目指す。公正な競争環境のもと、国内金融セクターおよび資本市場のさらなる開放を図る。金融市場の安定保護のため、国境をまたぐ短期的な投機資本の流れの監視やマネーロンダリング(資金洗浄)に対する措置など中国の規制監視能力を強化する。
(日銀が金融政策決定会合で利上げを見送ったことについて)政府と日銀がデフレ脱却に向け力強く安定的に成長する経済を目指すとの考え方を共有する中で、適切に判断した。(そのうえで)政府・日銀は(経済に関する)考え方について十分連携が取れている。(2月の利上げ観測について)1月の決定会合が終わったばかりで気が早い。(としたうえで、今後の金融政策に関して)経済状況を見て適切に判断することが大切。(政府・与党と日銀の対話に関して)政治的な圧力はなかった。(としたが)政治家が個人の見識として発言をすることはあり得る。
(消費について)所得はある程度増えているのだろうが、暖冬などで冬物が売れず、消費・景気の足を引っ張ったのではないか。(さらに)日銀としては、もう少し消費が予定通りに伸びて、年末の賞与などが消費に転嫁されていれば、予定通りに利上げをしたのではないか。(中小企業にとっては)借入れ金利が上がることに敏感なのでよかった。(ただ、今後の利上げについては)金融緩和姿勢の中での微調整として金利をいじるのであって金融引き締めではない。(としたうえで)いずれ通る道だから、中小企業も切り抜けていかなければいけない。(さらに)中小企業は次(の利上げ)までに対応する時間が延びたということだ。(今回の金融政策決定会合で、政府与党から利上げをけん制する発言が相次いだことについて)やはり、金融政策は日銀に任せることの方がよい。ただ、気持ちも分かる。景気を悪くしてはいけないという緊張感が、政府自民党にあったということは確かだ。(そのうえで、今回の利上げ見送りは)日銀として考えたので、政府の圧力ではなかったと理解したい。
(今後の金融政策判断を占ううえで重要な景気認識について)先行き企業部門から家計部門への波及が進むとした日銀の認識と、私どもも全く同じ認識をもっている。(先行きの留意点では)賃金動向、消費がどうなるか一番注意している。(今回の決定までに市場は金融政策をめぐる思惑や観測報道で迷走。結果的に日銀の信認が低下したとの見方に対して)憶測がどこから出たのはわからない。マスコミが憶測したのではないか。(日銀が利上げ見送りを政府に事前通告していたとの一部報道についても)「全くない」。
(日銀の追加利上げ見送りについて)ほぼ順調な状況にある経済を金融面から支えてほしいとはかねがね申し上げているが、具体的な政策については日銀に任せている。日銀の判断で決めたことであり、尊重したい。(今後の追加利上げのタイミングについては)日銀が判断すること。(市場などで日銀の追加利上げ見送りは政府・与党の圧力によるものとの見方があることについて)圧力をかけたことは一切ない。政府・与党の圧力で、今回の決定がなされたということは全くあたらない。政府と日銀の景気認識は一致している。(その上で)私がこの問題の政府側の責任者であり、私が議決延期請求権を行使する状況にはないと言ったことは重く受けとめてほしい。日銀もそういうことを前提にして経済実態をきちっと分析した上で今回の決定になったと確信している。(今後、議決延期請求権を行使する可能性について問われ)雇用・設備・債務の3つの過剰もほとんど解消されている状況であり、経済が順調な回復過程にあると認識している。ただ経済状況は変わる。状況に応じて考えていきたい。(金融政策決定会合では、9人の政策委員のうち、3人が利上げを主張し意見が割れたが)政策委員会の間の多数決で決定したということであり、それでいいと思っている。(日銀の追加利上げ見送りを受けて、外国為替市場で円安が進行していることについて)マーケットが混乱したとは思っていない。為替レートの水準がいくらだから妥当というようなことは言わないとの立場にたっている。
現状維持反対3名は利上げを提案。消費の増加基調、確信持てるかで判断わかれている。CPI下がって利上げが遠のくほど単純なものではない。消費は当初予想よりいくばくか弱いのは事実。市場もかなり不確実性を持っていると感じていた。特定の指標強ければ政策判断に結びつくわけではない。家計部門や物価動向などさらに見極める必要があると判断した。金融政策スタンス、基本的な考え方に変化ない。具体的な金融政策は経済・物価情勢の変化に応じて行う。今回の決定は経済物価情勢以外の要素入り込む余地なし(政府の圧力があったかとの問いに)フォーワードルッキングなスタンス、手前の指標を一切無視するものではない。今週になって日銀から政府へ連絡は何もしていない。総裁・副総裁3人は現状維持、将来的に意見異なることありうる。
経済情勢判断とこれからの経済政策運営について、(政府・日銀が)緊密に連絡を取るなか、日銀が自らの判断で、今回の決断をした。(政府と日銀が共有する政策目標については)物価安定のなかで経済が安定的に成長し、家計にも法人にもプラスの効果が出ることが大事だ。(今後の利上げ観測については)金融政策の具体的手段は日銀の裁量で決めることなので、私どもがうんぬんするのは適切ではない。(2月、3月の予算審議に政策金利を変更することの影響については)経済政策はその時その時の総合判断なので、1つのことにしばられることはないと思う。(としながらも)総合的に適切な判断ができるかどうかが大事だ。(日銀が政府に対し、事前に説明があったとされる報道については)聞いたこともないし、あるはずもない。(日銀の信認低下については)日銀の信認は、日銀がしっかり政策判断していくことで守っていくことだ。
(17─18日の日銀金融政策決定会合について)金利は日銀の判断だ。デフレ脱却で力強く安定的な成長を目指すという目標は政府・日銀で一致している。その中で日銀は適切に判断するだろうと信じている。
政府・日銀は安定的に力強く成長していくとの目標を共有している。(日銀はそのなかで)適切に判断するだろう。景気回復を家計に広げたい。(具体的にどのように進めるのかと聞かれ)成長戦略をさらに進める必要がある。さらに成長させ、景気を力強く安定的にさせることが重要だ。景気が回復しているのは事実で、伸びているところをたたくべきではない。(家計への波及については)具体的な施策を考えていきたい。全体的に底上げする施策を考えている。
(17─18日に開催される日銀金融政策決定会合で追加利上げの議案が提出された場合の対応について)議決延期請求権を行使するとすれば財務大臣の責任でやることだが、行使する考えは全くない。(日銀の金融政策に対して)日銀には日本経済を金融面で支えてほしいと考えているが、政策決定にあたっては日本銀行の独立した判断で行なってほしい。こうした考えを貫いていきたい。
デフレを脱却し、力強く、安定的に成長する日本を目指していく。この認識を政府も日銀も共有している。(利上げが家計部門、企業部門のバランスにどのような影響を与えるかとの質問に対しては、政府と日銀は)同じ目標を共有している。金利をどうするかは日銀の専管事項。(格差是正に関連し)景気の果実が家計部門にも、全ての方々にも及ぶように努力したいし、そのためにも成長戦略を着実に進めていく。
(日銀の金融政策運営について)金融面からしっかり経済を支えてほしい。ただ、金利などの具体的な内容は第一義的に日銀が判断するものであり、政府からのコメントは控える。(ただ、次回会合で日銀が追加利上げの議案を提出した場合の政府の対応については)議決延期請求権を使う局面ではないと考えている。(現在の景気認識について)日本経済は順調な回復過程にあり、異例の状況とは考えてない。俗語で言うデフレという状況ではない。(金融政策は)日銀が今後の経済状況を見て適切に判断すると期待している。(政府が足踏み状態にあるとみている個人消費に関しては)強くはないが、弱くもない。
(日銀金融政策決定会合での議決延期請求権の行使について)利上げすることが決まってからの話で仮定のコメントすべきではない。中央銀行と政府は経済目標について共有すべくコミュニケーション図って行くことがあるべき姿。日銀は政府と同じ方向性をみながら、政策手段は独立性をもって日銀が決めるだろう。(金融政策決定会合前の経済指標の発表もほぼ出そろったたことについて)統計だけで物事を決めるわけではない。今日発表された指標を含めて総合判断されると思う。
(17、18日の日銀金融政策決定会合での利上げ判断について)政策金利の決定は日銀の専管事項であり、政府は日銀の決定を最大限尊重する立場だ。(日銀の金融政策について)参院選を控え、地域的にまだら模様の景気動向が存在することを前提として、金融政策の在りようを考えたときに、いろいろと懸念する材料はある。金融政策は一元的に日銀が専管事項として持っており、この決定に対して政府は最大限尊重する立場だ。日銀は消費者物価動向を注視しているということなので、デフレ脱却のこの時期にあたり、消費者物価について検討を重ねながら、日銀が対処するものだ。(日銀の説明責任については)政策決定会合での議論の中身がその説明責任を全うするものと理解している。
(日銀の利上げ観測に関して)まだ観測なのでコメントするのは適切でない。政策決定会合の前に方向性が内部から出ているのなら望ましくない。(最大の焦点として)利上げを見送った12月と1月で政府が景気判断を変えたのだろうか。われわれは変更していないとみている。政府が(景気認識の変更による)政策変更を必要とするほど景気が良くなったと、与党は考えていない。もし景気が良くなったというなら、与党に説明することが必要だ。日銀の判断と政府(の判断)が異なるなら、そのことを国民に説明することが必要だ。(日銀の独立性に関しては)政策手段だけでなく、景気判断や経済政策の判断まで拡大解釈するのは、日銀法第4条からしても想定していない。それなら(そう考えてるなら)残念だ。申し上げたいのは、政府・日銀の景気判断の一体性と経済政策の方向性の整合性だ。同時に政府・与党の景気判断も一体であるべきだ。日銀が持つのは政策手段の独立性であり、それを侵す発言はしていないつもりだ。(議決延期請求行使の可能性については)仮定の話であり、答えるべきではない。
(現在の景気認識について)消費に弱さが見られるものの、息の長い回復が持続しており、今後、企業部門の好調さが雇用や所得改善を通じて家計部門に波及し、民需中心の回復が続くと見込まれる。こうした景気認識は、政府・日銀で共通している。(17、18日の金融政策決定会合での利上げ観測が高まっている日銀の金融政策運営について)インフレの懸念が見られない状況では、景気回復を持続的なものとするため、金融面から経済を支えてほしい。(自民党の中川秀直幹事長が、日銀会合で利上げの提案が行われた場合、政府は議決延期請求権を行使すべきと発言していることに関しては)「コメントを控える」。
(議決延期請求権で) 現時点であらかじめ考え持っているわけではない。経済回復しているが、少し消費が弱いとの認識は政府・日銀共有。(追加利上げで)日銀は経済物価情勢的確に判断し、政策判断するだろう。金融政策は日銀の専管事項だが、説明責任がある。
低金利は是正していかなければならないが、タイミングが重要。議決延期請求権行使、仮定の話でなんともいえない。デフレからの完全脱却が今年の最重要課題。足元消費に弱さ、日銀も認識を共有している。低金利は是正していかなければならないが、タイミングが重要。12月決定会合以降の判断材料に変化はない。日銀には金融面からデフレ脱却の道筋を支えて欲しい。低金利は是正していかなければならないが、タイミングが重要。議決延期請求権行使、仮定の話でなんともいえない。デフレからの完全脱却が今年の最重要課題。足元消費に弱さ、日銀も認識を共有している。低金利は是正していかなければならないが、タイミングが重要。12月決定会合以降の判断材料に変化はない。日銀には金融面からデフレ脱却の道筋を支えて欲しい。
直近の原油急落は暖冬が要因、1バレル60ドルに向かって回帰していく。原油価格、1バレル50ドル切って40ドルに突入していくことはまずないだろう。原油価格、当面は55─60ドル・2月になれば60ドルに乗る公算高い。原油下落、2月のガソリン末端価格の値下がりに結びつくとは考えられない。日銀の1月利上げ、今ここでやっても良いのではないか。あと0.25%程度なら、そんなに大きな混乱起きないと思う。日本の金利、不自然な状態は早く解消したほうが良い。
米国の経済成長が力強く持続的であること、米金融市場が非常に安定的で回復力があることを考えると、ドルが近いうちに下がるとは思わない。今年ドル安になるとは予想していない。もちろん、米国は巨額の経常赤字を抱えており、やがてドルが下落する可能性はある。
日銀が中銀として政府の経済政策との整合性をとりながら、物価安定や国民経済の健全な発展に資するという金融政策の理念にのっとり、適切に判断すると理解している。(中川幹事長が同講演で、日銀法の改正に踏み込んで発言したことについては)直接聞いていないので、コメントは差し控える。政治家としての判断で発言されたと考えている。(議決延期請求権の行使の可能性については、利上げは)仮定の話であり、まだ何も起きていないのでコメントは差し控える。(中央銀行の独立性について)民主主義の熟度を表すものだ。(日銀から金融政策について説明したいとの申し入れはないかとの質問に対し)「ない」。
日銀が今月17、18日の金融政策決定会合で利上げを決めるようなら、政府は議決延期請求権を行使する義務がある。(日銀が)政府と景気判断、政策目標を一致させられないなら、重大な法制度の欠陥だ。
(日銀の追加利上げについて)今はデフレから脱却するかどうかの正念場。また消費も足元弱いという極めて重要な局面にある。デフレに後戻りするかしないかという認識は日銀も十分認識して判断すると思う。金利をどうするかは日銀の専管事項。デフレ脱却への道筋への説明責任は17、18日の(金融政策決定)会合でしっかり果たしてもらう。
(最近の円安が日本と外国との間の摩擦になるか、との質問について)為替レートは経済ファンダメンタルズを反映すべきだ。特定の相場水準についてはコメントする立場にない。(日銀に対し)消費や企業利益の回復を支えてほしい。高齢化に備えるため政府は財政改革を推進していく。経済回復が今夏、よりしっかりとしたペースにになる。安倍内閣は引き続き、力強く構造改革を進めていく。(日本は外貨準備に占めるドルの割合を低下させるか、との質問に対し)現時点で外貨準備の割合や状態を変える特別な意向はない。日銀は引き続き日本経済を支援していくだろうが、具体的な金利水準は日銀次第。
(17、18日の日銀金融政策決定会合で追加利上げが議論される可能性があることについて)政府が経済をどう見ているか勘案しながら日銀が独自に判断するだろう。日銀と政府は経済政策について目標を共有しており、コミュニケーションよくやっている(とした上で、日本経済の現状について)消費に少し弱さが見られるが、基本は拡大傾向にある。(日銀が追加利上げを決定する場合の議決延期請求権の行使の可能性に関しては)仮定の質問には答えられない。
政府・日銀が経済財政諮問会議で民需主導の持続的成長や物価安定の実現などを柱とする「マクロ経済運営の基本的視点」を共有することを明確にしている。(来週の決定会合では)日銀はこの趣旨を踏まえて適切に判断されることになる。伊藤隆敏・諮問会議議員が12月に何もしないで今回上げる理由は見当たらないと発言しており、私もなるほどと思っている。(2006年)3月と7月の政策(変更)が実体経済に与えた影響を検証し、国民に報告してもらいたい。日銀には再三説明責任を求めてきたがいまだ実現していない。これは声を大にして求めたい。
経済・物価情勢を丹念に点検しながら、金融政策を適切に運営。需給ギャップは需要超過方向で推移していく。CPIの先行き、プラス基調を続けていくと予想。生産・所得・支出の好循環が作用し、息の長い成長が続く可能性高い。
日銀が発表した12月のマネーサプライ(通貨供給量、M2+CD)は前年比0.8%増で、11月の同0.7%増から伸び率が拡大した。民間調査機関の予測中央値は前年比0.8%増で、発表の数字は予測通りだった。M2+CDは6カ月連続で1%割れの低い伸びが続いている。郵便貯金や国債、投信などを含めた広義流動性は前年比2.7%増で、11月の同2.6%増(改定値)から伸び率が拡大した。予測中央値は前年比2.0%増で、発表の数字はこれを上回った。10─12月期のM2+CDは前年比0.7%増となり、7─9月期の0.5%増から伸びが拡大した。10─12月期の広義流動性は2.5%増となり、7─9月期の1.9%増から伸びが拡大した。
(日銀の金融政策決定会合に関し)日銀は政府の目標を理解しており、適切に判断するだろう。(日銀の金融政策について聞かれ)現在、政府・日銀とも日本がデフレから脱却し、力強く安定的に成長していくという経済を目指している。そのことで同じ目標を持って努力し、政府・日銀が協力している。金融政策の手段は日銀の専管事項。(だとしたうえで)政府は今後とも改革努力を続けながら成長戦略を進めていきたい。成長戦略を進めていくのが(安倍政権の)経済政策の柱だ。その中で当然、日銀はわれわれの目標を理解しているし、適切に判断するだろう。
(為替相場に関して)9月のG7声明でも、為替レートは経済ファンダメンタルズを反映すべきとの考えを再確認した。為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済成長にとって望ましくない。われわれは、引き続き為替市場を注視し、適切に協力するとの考え方に何ら変わりはない。(その上で、日本経済の現状について)民間経済の持続的な成長が期待される状況に変わりはない。(追加利上げ観測が強まっている日銀の金融政策運営に関しては、日銀の専管事項としながらも)日銀には民需主導の経済を金融面から下支えして欲しい。
(2006年に量的緩和政策やゼロ金利政策解除を行った日銀の金融政策について竹中氏は、ベースマネーの伸びが前年比マイナス22%となっていることを挙げ)日銀は戦後最大の金融引き締めを行っている。デフレ克服が遅れている背景にマネーを絞っている日銀の金融政策がある。(2007年の経済について)減速するが緩やかな拡大が続く(との見通しを示しながらも)留保条件が1つ。日銀の金融政策だ。経済も財政もまだ正常化していない。そのなかで金融だけが先に正常化しようとすると、シナリオが崩れる可能性がある。金融政策が適切に行われれば、緩やかな景気拡大が続く。(そのうえで、日銀が金融正常化に向けて1月の利上げを模索する動きに対して)適切ではない。(日銀が決断するようであれば)政府は議決延期請求権を行使し(意思を)明確にすべきだ。(日銀に対して)今一番やらなければならないのは、政策目標を持ってもらうことだ。
(日銀の金融政策運営に関して)物価の安定という意味からも、デフレ脱却の道筋を果たすことが、日銀の大切な役割だ。説明責任をしっかり果たしてほしい。特に展望リポートの中間評価がある。そこで想定が少し違ってきている部分を含め、デフレ脱却の見通しに対する説明責任をしっかりと果たしていただけると思う。(景気の現状について)デフレ脱却が完全にできるかどうかの大事な時期。経済財政諮問会議の場などで日銀との連携を深めることが大切だ。足元の消費を中心に景気の下振れリスクがあるとの認識は、恐らく共有できていると思う。
(同中銀が行っている短期金融市場オペについて)流動性の水準をコントロールすることと、中国と海外の金利差を維持することが目的。人民銀行のオペはマクロ経済情勢に基づいて決定されるわけではない。人民銀行が過剰流動性の吸収にあたり、債券を発行するか銀行の預金準備率を引き上げるかは、その時の短期市場金利を踏まえて決定を下す。
(日銀は)金融政策から経済を支えてほしい。具体的な金利をどうするかは日銀が決めること。口を出すのは適当ではない。(世界不均衡問題について)いずれ解決しなければならないが、今のところ世界経済発展の重大な障害にはなっていない。(石油価格について)経済にとって大事なこと。リーズナブルな価格で供給してほしい。
(足もとの景気認識について)順調に成長している。今の環境からすれば、今の超低金利をずっと続けていく環境でもない。(現在の金融環境について)経済の実態から比較して量的な緩和状況にあることに変わりはない。(とした上で、利上げのタイミングについて)金利引き上げでマーケットがどう反応するか考えながら、日銀に適切な時期を判断してもらうのがいい。(さらに、利上げが実体経済に与える影響に関し)企業の資金需要を考えた場合、(政策金利が現行の)0.25%から0.5%になって大きな問題が出る状況ではない。金利の引き上げが今後続くとの印象を与えると為替市場に影響する。M&A(企業の合併・買収)は経営効率を上げる重要な手段。経営効率を上げる手段として合併、買収、統合などが必要であれば、経営者として判断すべき。(2007年の春闘に関しては、個別企業の経営判断の問題としながらも)企業業績が上がり、失業率が下がっている中で、優秀な人材を確保したいとの方向に動けば、(従業員の)処遇を良くする必要がある。結果として(賃金が)上がる会社がかなり出てくると思う。(政府が進めているホワイトカラー・エグゼンプションの導入について、7月の参議院選挙などをにらんで与党から見送りを求める声が強まっているが)ホワイトカラー・エグゼンプションの方向性には賛成している。一方で、残業代を支払わないための制度との誤解もあり、こうした誤解を解いた上での(法案)成立が望ましい。国民の理解が進むような議論が進展することを期待している。
(米国経済について)景気の拡大テンポは緩やかになっているが先行きソフトランディングに向かうとの見方が一般的だった。(懸念材料のひとつである住宅市場動向についても)今後予断は許さないが、大きな調整にはならないとの見方だった。ただ、政府要人とも注意しているとの感じはあった。安倍内閣の改革継続姿勢に対して前向きの評価があった。今後成長力を高めるための改革が極めて重要であるとの意見表明があった。
(最近の為替動向について)為替はファンダメンタルズを反映すべきととの点で、ポールソン長官もその意見に一致している。(その上で)特別、現在の為替水準の話はしていない。日本経済は順調な回復軌道にある。(日本の金融政策については)日銀に対して金融面から経済を支えてほしい。具体的な金利水準には口をださないという考え方に変わりはない。(人民元について)弾力性を増すべきとの考えで一致した。(イランや北朝鮮の核開発については)容認することはできない。断固たる態度で対応するとの意見で一致した。日本の実質国内総生産(GDP)成長率は、国内の民間需要主導により、来年度は2%になると予想されている。今年夏の参議院選挙の頃までには、回復軌道は一段と強く示されると見通ししている。(日本の)失業率が現在4%となっているほか、国内労働市場の需給バランスが非常にタイトになっているなど、状況が改善していることから、最終的にはこれが賃金の上昇につながり、消費が着実に伸びると予想している。個人的には、日本はデフレ状態にないと考えている。テクニカルな定義があるため、政府はデフレ状態を脱したとの発表は行っていない。
(人民元の上昇ペースが加速するかとの記者団の質問に)市場の需給次第だ。今年、需給関係のトレンドがどうなるかは依然不明だ。データによれば中国の貿易黒字は引き続き増加している。(人民元の変動幅が拡大されるかどうかと聞かれると)このトレンドが続けば当然人民元の柔軟性は拡大すると思う。われわれは、さらなる措置を講じる可能性を排除しないが、これまでの措置の効果を見極めなければならない。現在の経済情勢に最も適した措置を検討している。
(為替相場について)経済の実態を反映し、安定的に推移することが望ましい。(そのうえで)大切なことは、目の前の為替(相場)にとらわれることなく、生産性を高めることだ。(日本経済について)オープン、イノベーションによって、力強く成長していく成長戦略を実行する。(また、その成果として)景気回復を国民が実感できる年にして、そうした政策を着実に実行し、国民に実感してもらうことで参院選の勝利につながっていく。さらに、オープン、イノベーションだけでなく、構造改革を進めることにより、規制緩和について勇気をもって取り組む。(東証は今年で5回目の亥(い)年となるが、過去4回は株価が上昇するなど、株式市場にとっては縁起の良い年とされる。この点を指摘し)岸内閣の時(1959年)には(日経平均株価が)30%上昇した。(一方、北朝鮮が核実験再実施の準備を終えたと米ABCテレビが報じたことに関連し)核実験を再実施した場合、日本を含む国際社会がより厳しい対応を取ることになる。(また、6カ国協議の早期再開の必要性も強調するとともに、拉致問題に関して)国際社会が連携して解決しなければならない。
(2007年の日経平均株価の見通しについて)希望も含めて、年末2万円を狙う状況になると思う。(日銀による利上げ問題について)消費やCPIなど脆弱な面も残っている。デフレに絶対に後戻りすることないように、市場をにらみながら慎重な運営を期待する。
今月の日銀の利上げ、具体的なことは日銀に任せるスタンス変わらず。日銀には金融面から経済を支えていただきたい。消費税、本格的議論は秋口から。(米財務長官との会談で)年内には順調な経済が消費にも波及すると説明したい。(米財務長官との会談で)2%成長実現可能と説明したい。(今月17、18日に開催される日銀の政策決定会合で追加利上げが議論される可能性について)金融面から経済を支えていただきたいとかねがね申し上げているが、具体的なことについては日銀に任せるとのスタンスは変わっていない。(消費税増税論議について安倍晋三首相が4日の会見で、7月の参院選挙のテーマにはならないと述べたことに関連し)07年度予算は歳出合理化ということでスタート。歳入改革については06年度決算が秋口に出るし、医療保険制度の改革でどのぐらいの支出が出るかも、秋口に出る。消費税の本格的な検討は秋口からになるだろう。(8日からワシントンとロンドンを訪問するが、米国のポールソン財務長官との会談で)日米経済の状況を話し合う予定だ。日本の経済は順調な過程をたどっていること、来年度2.2%の名目成長は実現できるであろうということ、消費がやや足踏み状態にあることにはわれわれも注目しているが、そう遠くないうちに経済の活性化が消費にまで波及して、経済全体が底堅くなってくるだろうということを説明したい。財政再建についても、税収増加にもかかわらずしっかり進める方針であり、財政クレディビリティに悪影響はないと説明したい。(税収の大幅増加などを背景に、政府が2011年に達成することを目標としているプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化前倒しの可能性が出てきた中で、消費税など税負担の規模をどうするかといった問題について)今新しい方向付けを議論している最中で、具体的な内容を申し上げるのは時期尚早だ。高齢化・少子化の進行などは楽観できない状況。しっかり議論しながら方向付けをしていかなければならない。
人民元の為替レートの柔軟性を徐々に拡大する必要。人民元相場の決定で市場に「基本的な役割」を担わせる方針。過剰流動性により物価安定は潜在的な圧力に直面。市場志向で金利改革を進める。マネーサプライの伸びを管理するため様々な対策講じる。人民元改革、経済発展や金融の安定に悪影響及ぼしていない。人民元の為替レートを設定する現行の制度は、将来、中国の経済と貿易構造を調整するうえで、よりポジティブな役割を担い始める。
(けさ発表された11月の全国消費者物価指数(CPI)について)失業率が改善した中で、CPIも底堅い感じだ。(としたうえで)今までの基本認識は何も変わっていない。デフレ脱却を視野に入れられるとの表現を使ってきたが、それを確認した数字が出ている。(日銀の金融政策については)政府としては、経済政策の基本方針をよく踏まえ、日銀が独自に考えてくれるものだと思っている。
(一連の経済指標を踏まえた景気認識について)失業率はやや改善し、有効求人倍率も数字にはあらわれない程度に改善している。全体としては順調な過程を通っている。(金融政策に関しては)景気の下支えをしてほしい。日銀とはいつも連絡してる。(としながらも)金利水準をどうするなど具体的な問題については、日銀の判断を尊重するとの考え方で見守っていきたい。
(消費者物価の改善を受けたデフレ脱却判断の見通しについて)今までの見方と変わらない。おおむね、デフレからの完全な脱却に向けて徐々に進んでいるとの今までの見方を裏付ける。(そのうえで)今後の動向については注意深くみる必要がある。賃上げが足踏み状態にあり、単位労働コスト(ユニット・レーバー・コスト、ULC)の動向を注意してみる必要がある。(需給ギャップが7?9月に再び小幅マイナスに転じ、ULCも依然マイナス(前年比マイナス0.3%)の状況で、デフレ脱却に向けて着実に進展しているとみるのか、それとも年度内の脱却は厳しいとみるのかとの質問に対しては)見通しは何とも申し上げられない。4指標はそれぞれ一進一退しつつあるということだ。ただ、(コアコア)CPIについては徐々にマイナス幅が縮小。GDPデフレーターもマイナス幅が縮小してきている。この傾向は続いている。(今朝発表された雇用関連指標については)雇用の堅調さを裏付ける。
経済のリスクは米景気。米国の個人消費は底堅さを維持している。米経済は軟着陸の可能性高いが、まだ上振れ・下振れリスクを意識する必要。現在の設備投資増勢は決して過熱の状況ではない。米経済減速しても他の地域の景気拡大が補う。企業部門の好調に比べ家計部門への波及が遅い。マクロ的な需給引き締まり避けられず、いずれ賃金上昇圧力高まってくる。個人消費の伸び悩み、注視する必要がある。所得が伸びていけば消費も増勢を維持できるはず。生産・所得・支出の好循環は崩れていない。個人消費・物価でいくばくか弱めの指標出ていることは事実、今後丹念に点検。ユニットレーバーコストによる物価押し下げ圧力は小さくなってきている。CPIの上昇率は緩やかに、背景にグローバル化など。シナリオ通りなら極めて低い金利水準維持しながらゆっくりした金利調整行う。(金融政策で)特定の金利水準やタイミングは予め念頭に置いていない。(金融政策で)経済物価を丹念に点検し最善と考えられる判断を下す現在は上振れ下振れリスクいずれの偏り感じられる状況にない。(金融政策で)特定の金利水準やタイミングは予め念頭に置いていない。
(為替相場について)経済のファンダメンタルズを反映すべきだ。為替の過度な変動や無秩序な動きは望ましくない。市場に不測の影響を与えかねないので、為替相場の水準や日々の動きにはコメントを控える。
消費やCPIなどの弱めの指標が出ている。(1月利上げで)予断もって臨まず。日本経済はゆっくり分析する時間を与えてくれている。追加利上げに確信持てるまで今後の情報を丹念に点検。緩和度合い進んでいくため企業行動変えることないか注意深くみていく。金融政策正常化の方向にさらに進んでいく必要ある。生産・所得・支出の好循環は崩れていない。フォワードルッキングながらも足元の経済物価情勢を無視できない。市場とは経済指標の共通理解ができている。政策変更タイミングは予め示唆していない。政策先送りではなく情勢点検し現状維持を決定。米経済はこれまでのところ軟着陸路線で動いている。需給ギャップは需要超過方向に進んでいるのは確信が持てる。IT在庫は世界規模で大きな調整が起きる兆候はない。足元弱い消費とCPIは新しい指標に基づきより深い分析を加えたい。
(2006年度の政府経済成長見通しが下方修正されたことについて)政権公約を達成できなかったことを意味する。なぜ下方修正なのか、政府に検証してほしと要望した。消費者物価指数のプラス1%を(政府・日銀の)政策協調の絵姿とするべきだ。
デフレ脱却の見通しは変わっていない。(デフレ脱却は)視野に入っているが、もうしばらく様子をみたい。日銀と政府が政策目標を共有して、マクロ経済運営をやって欲しいとの要望があった。
(けさ政府が了解した2007年度政府経済見通しについて)経済の正常化を見込んでおり妥当な内容だ。(としたうえで)今後企業利益の好調さが賃金にはね返り、個人消費が伸びてくると予想している。(政府経済見通しについて、GDPデフレーターが06年度実績見込みのマイナス0.4%から07年度はプラス0.2%に上昇する点を指摘し)経済が正常化してくると考えている。政府見通しは妥当なものだ。(好調な企業活動の一方で、家計への波及が遅れているとの指摘があるが)企業利益の好調さが雇用・賃金にはね返り、消費にいい影響を及ぼすことを期待している。政府が干渉することは好ましくない。(としながらも)企業の一人勝ちという状態は好ましくない。(好調な企業収益が)さらに賃金・雇用にはね返ることを期待している。
(1兆ドルに達した中国の外貨準備高について)7000億ドル以上は必要ない(保有するドル建て債券の価値が下がっていることを受けて、投資対象として他の選択肢を模索することを提案)。巨額となっている貿易黒字は、中国の現在の特徴を反映し、当面維持される可能性がある。同時に、輸入構造の変化による影響を考慮すると、輸入の加速ペースや増加幅は大したものではなく、貿易黒字のトレンドは続く見込みだ。(人民元の上昇については)われわれは為替相場の柔軟性を着実に強化して行かなければならない一方で、同時に大幅な上昇により生じる経済の混乱を防ぐ必要がある。
(日銀短観の結果について)予想の範囲内だった。(とした上で)足元の消費など懸念材料があり、利上げについての市場の見方は見送りとなっている。日銀が利上げを見送るということであれば、それはそれで妥当な判断だと思う。(さらに)金利は副作用があり、最初の0.25%の上げは吸収できるが、次の0.25%の上げについては分からない面がある。われわれとしては、金利だけを上げてくれとは申し上げられない。
(景気の先行きについて)デフレの完全脱却まで行っていない。総合的に判断しなければならない。(そのうえで、金融政策について)政府・日銀一体となって十分意思疎通した運営をしてほしい。現状の景気判断や見通しを含め、経済政策として整合性がとれるようにしてほしい。
(12月日銀短観について)企業の景況感は引き続き緩やかな改善となっており、政府の基本的な認識にかわりはない。(とした上で、日銀の金融政策について)中央銀行の使命として政府の経済政策を念頭に入れながら独自の判断で行ってほしい。(短観で企業の設備投資の好調が確認された一方、与党の税制大綱では企業減税が盛り込まれたことについて)短観は循環的な景気の動きをみるもの。一方で減価償却制度の見直しは構造的な問題。国際競争力の観点から長い目でみたもので、整合性はしっかりとれている。
(12月日銀短観の評価について)大企業、中小企業ともに業況判断が好転している。こうした企業の業況判断(の好調さ)が、先行き家計部門に波及する。賃金に波及し、消費も好転してくる。消費や海外動向に留意する必要があるが、全体として好調な経済状況と認識している。(日銀に対しては)金融面から経済を支えてほしい。ただ、個別(の政策)に云々言うのは適当ではない。
(今年10月に、国内要因でこれ以上円が安くなる状況ではないと発言したが)状況は同じではないが、現状をどう考えるかと言うと、国内要因で円が安くなることがあるとは思わない。日本(経済)は足固めしている。劣化しているとの認識はない。通貨が安くなる状況にはない。ただ、為替は相対関係で決まるため、市場関係者の判断だ。(ユーロ/円は155.50円を突破し、史上最高値を更新した。ユーロ圏でも、ユーロ高に対する認識が異なるのではないかとの指摘に対し)他国のことに口を突っ込むのは良くない。(として、論評を避けたうえで)通貨や金融政策がひとつである一方、景気をマネージメントするのはそれぞれの国という複雑なマトリックスにあるため、発言の違いになっている。(来年のアジア経済については)特に自ら問題が生じることはない。経済状況は良い(ダウンサイドリスクとしては、原油価格や鳥インフルエンザなどを挙げた)。また、世界で予定されている大型選挙の結果次第では、アジアにも影響が及ぶ。(日本は、2004年3月以降為替介入を実施していないが)為替介入があるかないかは引き続きノーコメント。、7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)声明にあるように、為替はファンダメンタルズを反映し、無秩序、急激に動くことは経済にとって望ましくないという共通認識を大きく覆すことなく動いてきている。
一部の米国の友人は、中国についての知識が限られているばかりでなく、中国の現実について大変な誤解を抱いているというのがわれわれの偽らざる感情だ。これは両国の関係の健全な発展に資するものではない。中国は市場改革の継続と輸入と輸出の「おおよその均衡」を達成することに注力している。
14日の経済財政諮問会議の議題は、安倍政権の中長期の経済財政運営の指針となる「新中期方針」の原案についての審議のみ。それ以外の議題をかける余裕はない。(中川幹事長が7―9月GDP(国内総生産)成長率が大幅下方修正されたことで、日銀に金融政策変更が景気に与えた影響を検証し諮問会議に報告するよう求めたことに関して)次回諮問会議での議論は予定していない。(所得税の定率減税が2007年1月から全廃されることによる個人消費への影響については)今の時点で読めない。(廃止の決定には景気情勢が留保条件となっているが)そういう状況ではない。(個人消費低迷の背景とみられる所得の伸び鈍化では)雇用者報酬が最近足踏みしている状況については来週のシンポジウムでも議論していきたい。背景に構造的問題も考えられる。今後、検討していきたい。
(金融政策で)政府・日銀はしっかり意見調整してもらいたい。(金融政策で)円滑な意思疎通行われ政策に反映されるなら異論はない。日銀法改正は視野に入れていない。(金融政策で)政府・日銀はしっかり意見調整してもらいたい。
米国との協議では、前向きで積極的な対応をする用意がある。インフレはいつでも上昇する可能性があり、強く懸念。米国との協議では、前向きで積極的な対応をする用意がある。
14日の経済財政諮問会議で新中期方針の原案の検討以外の議題については、まだ未定だ。(4─6月期、7─9月期の経済成長率が下方修正されたことを受けて)要因分析する必要がある。ただ金融政策の効果を特定して調べるのは難しいのではないか。(自民党の中川秀直自民幹事長は、7─9月期のGDPが大幅下方修正されたことに関連して、日銀に3月の量的緩和解除および7月のゼロ金利解除が経済に与えた影響を検証し、次回経済財政諮問会議への報告を求めている。この点について)現時点では、新中期方針以外の議題については未定である。(景気の現状認識については)緩やかに回復しているという大きな景気の判断は変わらず、その流れに沿った動きと考えている。当初、想定していたより年後半の所得、消費の伸びが十分でない。これが4─6月期、7─9月期のQE(国民所得統計)にも表れている。(そのうえで、06年度政府経済見通しの実質2.1%成長、名目2.2%成長達成の可能性について直接的な言及は避けたが)名目が思った以上に伸びていない。
経済の不均衡に対処するには、例えば人民元の上昇といった、ある1つの要因の調整に頼ることはできない。人民元の相場を基本的に、適切かつ均衡のとれた水準で維持するとともに、その柔軟性を高めていく。人民銀行による公開市場操作はうまくいっており、中国の多額の貿易黒字を背景に銀行システムに流入しているキャッシュを、受け入れ可能な金利水準で吸収できている。流動性の吸収を目指した市場操作は効果的で、そのコストも韓国など他の国に比べて低い。
(金融政策について)政府の基本的な経済政策のフレームワークを考えながら日銀が独自の政策をとっている。日銀の政策は日銀が決める。その辺は政府・日銀が同じ方向を向いていることに変わりはない。(内閣府が8日に発表した2006年7─9月期実質国内総生産(GDP)の2次速報値は、前期比プラス0.2%、年率換算ではプラス0.8%へと下方修正されたが)景気回復の基本認識は変えていない。(消費が伸び悩んでいることに関して)特定の要因だけではない。総合的に判断することが大事だ。
(7─9月期の国内総生産(GDP)2次速報値が1次速報値から大幅に低下した背景の1つとして)1次速報が7月と8月の統計だけだったのに対し、2次速報は9月の統計が入っている。つまり1次速報と2次速報の差は、この秋の潮目の変化を表している。(そのうえでその差の原因について)私には日銀による3月の量的緩和解除と7月のゼロ金利解除しか思い浮かばない。12月の政策決定会合前に、ぜひ、3月と7月の金融政策が実体経済に与えた影響について検証を行い、国民や次回の経済財政諮問会議に報告していただきたい。日銀のメンツを保つためだけで(利上げを)強行するようなら、その代償はあまりにも大きい。そんなことのために日銀の政策手段の独立性があるのではない。国民生活や実体経済から遊離し、『平成の関東軍』などと言われることのないことを期待している。
(GDPで)消費の弱さで実質・名目ともに足踏みがみられる。景気に足踏みみられるが、踊り場入りの兆候はみられない。デフレ脱却視野に入ってきているとの見方変えていない。景気認識、政府・日銀で大きな方向は一致。利上げの景気への影響、利上げ幅や市場の織込み度合いにもよる。景気に足踏みみられるが、踊り場入りの兆候はみられない。
(GDPで)景気は全体として順調という基調変わっていない。消費についてはやや足踏み状態。(GDPで)景気は全体として順調という基調変わっていない。金融政策は経済をしっかり支える役割果たして欲しい。具体的な金融政策の内容について政府が申し上げること、適当でない。(証券税制見直しで)緩和措置への消極的意見は聞いているが、与党の議論見守りたい。雇用環境改善しており、いずれ賃金・消費も伸びてくると思う。
(依然として日本固有の理由で円が安くなることはないと思っているかとの質問に対し)1カ月前のコメントであり、賞味期限は切れている。最近の日本の経済指標には弱いものも見られるが、必ずしも日本経済に弱い数字が出ているとは思わない。トレンドとして、日本経済が思ったより悪くなっているわけではない。それを踏まえ、為替や債券、株などそれぞれの市場が動くことが必要だ。
市場と完全に一致しなくとも利上げありうる。(利上げで)小さなサプライズあって当然。(利上げで)12月会合まで大きなデータまだ出るので当日までわからない。データの不確実性高まり市場との対話に問題生じている。不確実性が残っても政策判断はそのときの会合で決定していく。足元の消費は弱含み、シナリオの下限をいっている。金融政策判断はCPIだけで行うわけではない。市場と完全に一致しなくとも利上げありうる。
最近の経済情勢と今後の見通しについて、不確実性が高まっている。特にリスク要因として、海外経済に加えて、個人消費の状況にも注意する必要がある。長期的視点から見ても、設備投資の好調持続のためには海外需要だけではなく個人消費の伸びが確保されなければならない。こうした点を踏まえ、今後の金融政策については、期待物価上昇率が低位で安定している状況なら、実質投資収益率や実質投資コストのゆっくりとした変化に合わせて慎重にゆっくりと行う。経済は天候要因など短期的な要因で振れを生じる可能性はあるが、大きな流れとしては今後も緩やかな拡大を続けるというのがメーンシナリオ(だとしながらも、リスク要因として特に個人消費の下ブレリスクをあげた)。(7─9月の個人消費が弱かったことについては家計調査など統計の特殊要因の可能性があると指摘しながらも)景気の拡大にもかかわらず、個人消費が全体としてみるなら相対的に弱い。(長期的な視点からも)設備投資の好調が持続するためには海外需要だけでなく国内需要のおおむねを占める個人消費の伸びが確保されなければならない。この先個人消費の増加ペースが緩やかにとどまることが大変気になる。足元の消費の伸び悩みは一時的な不振という要素はあるものの、人口問題や高齢化など構造的なものである可能性も否定できない。(もう一つのリスク要因である米国住宅市場の落ち込みについては)住宅価格の上昇の急ブレーキは地域的にさほど大きくなく、個人消費に大きな影響がただちに生じるとは考えにくい。(住宅建設の落ち込みも)逆に速やかに調整がおこなわれていることを示唆している。(米国)景気全体でみるなら、ここ数四半期程度の減速で収まり、巡航速度での成長に復帰するがい然性が高い。(今後の金融政策については、企業の設備投資行動に注目し)日本経済が病みあがりの状況から脱するにつれ、実質投資収益率も非常に低い状態から回復しつつあるが、ゆっくりと変化することを前提とすれば、実質投資コストの変化もゆっくりとなされる余裕がある。期待物価上昇率が低位で安定していれば、名目利子率の調整も慎重にゆっくりと行うことになり、これを可能にする余裕もある。「慎重にゆっくり」とは、時間のスケールを念頭においているものではなく、経済指標を虚心坦懐に精査し、将来を見据えながら、時期時期にふさわしい調整を行っていくということ。
最近の経済指標は冴えないものが少なくないものの、全ての経済指標が力強いものとならなければ、政策金利を引き上げることができないわけではない。仮に遠くない将来、日本銀行が政策金利の引き上げに踏み切るには、先行きを見通した場合に展望レポートの見通しに沿って推移していくことにある程度自信を持てることが必要。景気のベクトルが右肩下がりになる、すなわち、景気が踊り場に入った後に景気後退局面に入るがい然性が高いと判断されるような状況判断ならば、金融政策は現状維持が適切。(としながらも)現時点では、そのような状況にはない。(具体的な利上げ時期には触れておらず)今後発表される新しい経済指標を精査し、10月の展望リポートで示した先行きの経済・物価情勢の見通しにおける前提や経済のメカニズム通りに展開しているかどうか、しっかりと点検していきたい。
利上げに関しては、日銀の専管事項なので、経済全体の話だった。(日銀が決断した利上げのタイミングは政府として尊重するのかと聞かれ)日銀自身が決めるはずだ。(常用雇用の所定内賃金が十分上がっていないとの意見が出されたとし)経済情勢に関してお互い意見交換し、基本的には民需中心、物価安定の中で持続的成長をさせるためにどうしたらいいのかとの意見を述べ合った。(金融政策に関する枠組みの議論は)特にしていない。消費者物価指数(CPI)に関する懸念も、設備投資の過熱感も特にない。(安倍首相と福井日銀総裁の初会談の意義については)30分程度だったが、それなりにお互いの考えを述べ合い、お互いの心のうちを感じ取れた。
(日銀の年内追加利上げ観測に関し)今(金利を)引き上げなければバブルが起きるリスクが高いとはみていない。(景気認識については)景気は多少踊り場的なところもある。順調に回復しているとは言えない。特に米国の景気減速懸念がある。(日銀の利上げについて)もう少し様子を見ながらというのが、ひとつ考え方だ。今のような低金利政策を続けているのは正常ではないので、しかるべきタイミングで金利の引き上げはあってよい。
(政府と日銀の会談の内容について)一般的な経済情勢ついて自由に意見交換した。(具体的な追加利上げの時期などについて話が出たか、との質問に対し)そういう話は全く出ていない。そうした場ではない。
(安倍晋三首相らとの会談後)定例の懇談会であり、特別なものではない。(としたうえで)金融・経済情勢についてフランクに意見交換した。(追加利上げについて話はあったかとの質問に対して)そういう話は出なかった。
(日銀幹部との午後の会談で)経済一般について意見交換した。(としたうえで、年内の追加利上げの可能性について)政府として今後も歳出改革を進めるので、(日銀は)金融政策によって日本経済を支えて欲しい。(追加利上げによる家計への影響の懸念について)金融政策は日銀の専管事項だ。(としたうえで)いずれにしても安定的、力強い経済成長を続けることで家計にもいい影響が出るよう努力していく。(この時期の利上げの可能性について)安定的経済成長を目指し政府、日銀が協調することが大切だ。
金融当局と政府との関係については、政策手段の独立性は日銀に認めているが、他方、金利調節や通貨供給・信用維持は、政府の経済政策と密接な関係がある。このため、(政府の経済政策との)整合性をとり緊密な意思疎通を図っていくことが日銀法に定められている。その趣旨に沿って、総理が現状の月例経済報告などで示されてきている経済認識のもとで、福井総裁と意思疎通を図るということと思っている。デフレから完全に脱却したと言い切れないということが、月例会議でも意見として出されている。そういう意味での意見交換がなされるものと思う。しっかり意思疎通をしてもらいたい。
円キャリートレードの影響は誇張されており、あまり懸念していない。注視する必要はあるが、現段階では脅威や危険とは認識していない。(ユーロ/円については)市場が決める問題だ。
(首相と日銀総裁の会談について)あした(5日)という正式な話は聞いていない。定期的にやっている意見交換の場であり、日銀の独立性を重んじ、いろんな意見交換をしていくということだろうと思う。(道路特定財源の一般財源化について、午前の会見で、揮発油税に関する法改正を2008年度から見直す考えを示唆したこと関し)先送りでも見送りでもない。そもそも揮発油税の暫定税率は19年度(07年度)までと決まっている。法改正をしても20年度(08年度)からというのが自然な流れ。一般財源化について、揮発油税を含めて道路特定財源の見直しの対象にするということであり、総理の考えは全くぶれていない。
妥当な期間内にインフレ率を物価安定に沿うレンジに戻すためには、ある程度の追加引き締め政策が依然必要となる可能性がある。米経済は全般的に見て、過度の低成長となるリスクよりも、インフレが高進するリスクの方に傾いている。(インフレ率については)1─2%の間が望ましい。食品とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)価格指数は過去2年半、2%以上の伸びで推移している。
日銀がどういう判断するかは日銀の問題、適切に判断するだろう。日銀と政府は経済政策を共有、その範囲内で日銀が決めること。CPIに関わらず経済情勢判断は政府として変わっていない。
順調に景気が回復している基調に変わりない。消費はやや弱い実態が続いている。日銀には金融政策面から経済発展支えてもらうこと期待。日銀の個々の政策にとやかく言うことは控えたい。
利上げは日銀が決めること。(CPIで)石油の寄与度下がっており、物価の状況変わっていない。失業率低下、就業者増・失業者減で良い形。消費はやや弱い基調、もう少し状況見る必要。(追加利上げで)政府は今の状況が前と比べて変わったか、多角的に見る。
市場の12月利上げ観測の高まりは素直に受け止めたい。年内でも年明けでも利上げ時期はまだ白紙。CPIが今の水準でとどまっても政策変更に影響与えない。経済指標はフォワードルッキングにとらえて判断。賃金への波及が遅れても消費が急激に悪化するとは考えにくい。米経済などリスク要因だけで利上げ判断はしない。市場の12月利上げ観測の高まりは素直に受け止めたい。
経済・物価情勢にあわせた金利調整しないと息長い成長を妨げる。金融政策はフォワードルッキングに行う。日本経済の行方は米経済が握っていることをあらためて指摘。今後の海外経済動向次第でIT在庫調整に陥る可能性も。日銀シナリオ実現見極めの上で賃金動向をより注視。設備投資モメンタム一段と高まる場合は経済調整余儀なくされる可能性。ユニットレーバーコスト上昇時期、想定より後ズレのリスク念頭に。展望リポートに沿った展開なら金利調整ゆっくり行うことに。フォワードルッキングな考え方、市場参加者にもかなり浸透。経済・物価情勢にあわせた金利調整しないと息長い成長を妨げる。
景気は緩やかながら着実に拡大している。新興国台頭が物価押し下げに働くか不透明、金融政策面からよく分析。金融政策の効果発揮には民間期待形成への反映必要。物価安定のもとでの持続的成長に努力。景気は緩やかながら着実に拡大、物価安定のもとでの持続的成長に努力。
(12月会合での追加利上げは時間的に難しいのではないかとの指摘に対し)カレンダー上のスケジュールを意識しながら、その後で経済情勢判断に必要な材料を考えるという順序ではなく、連続線上の変化の中で経済・物価情勢の点検を行っている。新しい指標が毎日のように出てくる。常に日銀が示している標準的な見通し、シナリオに照らして、基調的判断を一歩一歩固めていく。その都度、過去に出た経済指標、データについても振り返って、どういう読み方が本当はできるかを基調判断の中にしみこませながら、判断を前進させていき、固まれば結論を出す。スケジュール意識先行型ではないので、12月の政策決定会合まで後何日あるかは、私自身もそうだし、政策委員もそういう意識ではものを考えていない。もっと地道に経済指標を刻々と読み込んでいく。すでにいったん分析を終えたと思える過去のデータについてもあらためて見直しながら、判断を固めていく。そういう過程を今後も取って行きたい。
展望リポートで示した経済・物価情勢の見通し、これは好ましい見通しだが、これに沿って、経済・物価が推移していくと見込まれるのであれば、極めて低い金利水準による緩和的な金融環境を当面維持しながら、経済・物価情勢の変化に応じて、徐々に金利水準の調整を行う。(そのうえで)これまで繰り返し申し上げているが、金利の調整はゆっくりと進めていく。このことは、決して景気拡大の芽を摘むものではなく、むしろ息の長い拡大を実現していくことにつながるもの。(具体的な時期については)毎回の金融政策決定会合で、経済・物価情勢を丹念に分析し、政策委員間で十分議論を尽くした上で決定していく。その際には、個々の指標や様々な情報を、展望リポートで示した経済・物価のメカニズムに即してしっかりと点検し、経済・物価が見通しに沿って展開していくと見込まれるかどうかを、確認していきたい。金融政策はマクロなので、全体として景気が息長く成長するように、非常に低い金利水準は、ある時期適切な調整を加えていくことによって、先々景気の振幅をより少なくすることができる。引き締めるのではなく、景気を長持ちさせるための金利の調整は避けられない。いろいろな情勢を考慮しながら、遅過ぎない、かつ早過ぎないという、この難しいタイミングの選択に真剣に取り組まさせていただきたい。市場をサプライズさせるのではなく、基本的なものの考え方をいろいろと示し、十分なコミュニケーションをとった上で金融政策を行う。(資産価格の金融政策運営上の位置付けについては)資産価格の変動が起こりやすい経済になっている。資産価格は幅が広いが、不動産価格、為替相場も広い意味で資産価格だが、そういうものを念頭に置いて金融政策を行う。(としながらも)直接の判断基準は、あくまでその国の経済の現状判断、物価の現状判断、先行きの組み合わせだ。
(日銀が無担保コール翌日物金利の誘導目標を現在の0.25%から引き上げる機は熟しているかとの質問に対し)この問題を議論するには時期尚早。利上げの時期は経済の実勢を注意深くみた上で決められるべき。円の為替相場が市場の力によって決定されるべだ。(という見方を示す一方)依然として円の方向にも非常に注意しなければいけない。(現在の日本経済について)引き続き「非常に強い」。(としながらも)部分的に弱さもみられる。消費については弱さを示す兆候が一部にあるが、企業増収分が家計に移転するまでのタイムラグも一因になっている。
(年内の追加利上げ可能性を聞かれ)いかなる時期も、タイミングとして頭から排除しては考えていない。逆に、具体的なタイミングをすでに念頭に置いているということもない。これまでに出てきた指標は、若干強弱入り混じっていて、それがマーケットの中のボラティリティをいくらか高めているとも思っている。これから出てくる新しい情報、データについて、さらに丹念に分析を加えていく必要がある。これまで出てきた指標についても、併せて、われわれの経済の基調判断との関係でどうか、ということを詰めながら考えて行きたい。自然に良いタイミングがつかめるように分析の方に力を入れて、経済・物価の動きを見極めて行きたい。(日銀は、経済・物価が展望リポートに沿って推移するならば、ゆっくりと金利調整を進めるとしている。来年1月の中間レビューを過ぎても追加利上げをしない場合、日銀が掲げるメーンシナリオの信憑性に疑問が生じるのではないかとの指摘に対し)われわれの判断と市場の判断が一致しながら、政策措置をさらに先延ばしする理由があり得ない状況が必ず来ると思う。あり得ない状況になって、さらに先延ばしすると、市場とわれわれの好ましくないギャップという局面に入っていく。そういうことには絶対ならないように政策措置を取らなければいけない。(そのうえで)展望リポートの時期や展望リポートのレビューの時期というカレンダー上の節目になるタイミングとはあまり関係ない。あくまで経済・物価情勢そのものと考えて欲しい。(為替が円高気味に推移しているが)ごく最近の時点だけを捉えると、為替市場は、それ以前に比べて多少変動していることは認識している。(としたうえで)金融政策の運営上、為替の動きはいつもウオッチしながら、それを念頭に置きながら、政策判断をしていくことは今後も変わらない。市場全体を通して見ている立場から言えば、海外も、国内の為替市場も比較的、内外金利差が反映されやすい、そういう市場環境であることに大きな変わりはなく推移していると思って見ている。設備投資の行き過ぎが生じ、資本ストックが過剰に積み上がってしまうようなことがないか、先のリスク要因の1つとして意識しておく必要がある。
(足元で円高傾向になっている為替市場の動向について、為替は)経済のファンダメンタルズを反映すべき。為替レートの過度の変動、無秩序な動きは望ましくない。(為替の現行水準については)市場に不測の影響を与えかねず、コメントは控えたい。(また、24日の経済財政諮問会議で安倍晋三首相が2007年度予算編成において、新規国債発行額を06年度の30兆円弱よりも大幅に削減するよう指示したことについて)財政健全化への強固な意志を明確にしたものと理解している。具体的な公債発行額を申し上げる段階にはないが、06年度予算の30兆円より大幅に減額するとの方針で作業を進めたい。
日本経済の足腰は着実に強まっており、世界経済の急減速など大きなショックに見舞われない限り、当面、拡大傾向が続く可能性が高いと予想される。日本経済は息の長い拡大局面にある。デフレスパイラルの危機は去り、地価も主要都市を中心に上昇地点が増えてきているなど、現在の日本経済は、数年前とは見違えるように改善している(その背景に世界経済の順調な拡大や、いわゆる「3つの過剰」の解消、さらに構造改革やグローバル化などへの企業の対応力を挙げた)。日本経済も拡大傾向が続く可能性が高い。(としつつ)人口減少への対応では、経済の効率性改善によって克服が可能だ(日本の金融システムに関しては、最近の金融機関の特徴として住宅ローンの増加、新しいタイプの不動産関連融資への取り組み、シンジケートローンなど企業向け貸出形態の多様化や、いわゆるオルタナティブ投資への取り組み、手数料ビジネスを挙げた)。もっとも金融機関が「守り」から「攻め」の経営へ転換していくためには、信用リスク管理や金利、株価などの変動に伴う市場リスク管理、業務リスク管理が必要だ。バブルを繰り返してはならない。当時はバランスシートの透明性、資産価格の期待キャッシュフローの割引現在価値で考えるという経済計算の習慣が欠けていた。次のバブルは形を変えて忍び寄ってくる可能性がある。地球上のどこかでのミスプライシングが、複雑なデリバティブや投資スキームを通じて、想像しにくい場所にまでリスクを運んでくる可能性は、国際的な連関の強い時代には特に意識しておく必要がある。
金利調整はゆっくり進めていく。3月の量的緩和解除以降、金融政策はフォワードルッキングなものになっている。金融政策が遅れ、あわてて急激に引き締め、景気に波をもたらすやり方ではないアプローチだ。(先行きの金融政策運営について)展望リポートで示した経済・物価情勢の見通しに沿って、経済・物価が推移していくと見込まれるのであれば、極めて低い金利水準による緩和的な金融環境を当面維持しながら、経済・物価情勢の変化に応じて、徐々に金利水準の調整を行う。これまで繰り返し申し上げているが、金利の調整はゆっくりと進めていく。このことは、決して景気拡大の芽を摘むものではなく、むしろ息の長い拡大を実現していくことにつながるもの。3月の量的緩和解除によって、伝統的な金融政策の枠組みに戻り、新しい金融政策の枠組みを打ち出した。一言で言えばフォワードルッキングなアプローチ。何か金融の打つ手が遅れて、あわてて急激な引き締めをすることによって、景気に大きな波をもたらすというやり方ではないアプローチをする。段階的に金融の正常化をし、先々まで常に見通し、物価を中長期的に安定させながら、景気の振幅をなるべく小さくするやり方を取る。市場では、追加利上げが年内になるのか年明けになるのか、その時期が焦点となっているが、具体的な時期については、毎回の金融政策決定会合で、経済・物価情勢を丹念に分析し、政策委員間で十分議論を尽くした上で決定していく。その際には、個々の指標や様々な情報を、展望レポートで示した経済・物価のメカニズムに即してしっかりと点検し、経済・物価が見通しに沿って展開していくと見込まれるかどうかを、確認していきたい。
高水準の外貨準備を抱える国が外貨準備を多様化させることには潜在的な落とし穴がある。これらの国々が外貨準備資産ポートフォリオを大きく調整をするのは非常に難しい。ただ、これは個人的見解であって、SAFEの政策ではない。周知のことだが、これらの国の市場での動きはことごとく注目される。過去のことか現在のことかに関係なく、『外貨準備通貨の多様化』を口にしようものなら、市場は必ず反応する。(中国の外貨準備の構成は国家機密となっているが、銀行業界や学識者の間では、米国債を中心にドル資産が少なくとも3分の2を占めると推測されている)世界貿易における米国の役割は、米国と主要な外貨保有国の間で相互依存関係が成り立っていることを意味している。貿易収支が黒字で、外貨収入があれば、その一部をドル以外の資産に投資できるのは確かだが、ドル以外の資産の市場規模は非常に限られているため、大半を米金融市場に投じなければならない。したがって巨額の外貨準備を保有する国が大量のドルを売却する可能性は低い。
ドルの保有者は2つの問題に直面している。第1に、長期金利が低下している(債券投資のリターンの減少を意味)。第2に、主要な準備通貨であるドルの為替レートが低下しつつあり、東アジアの準備資産の価値の下落リスクが拡大している。(人民元について)中国企業には調整のための時間が必要であり、中国は性急に改革を進めるべきでない。