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第107回 「活発化する中国の国際経済戦略」

2014年08月01日

株式会社マネーパートナーズホームページ寄稿 2014年8月


 ここ数年、急速な国力の伸長と国際的地位の高まりと表裏をなして、中国の世界経済戦略が著しく活発になってきた。その積極性と戦略性は今迄と全く様変わりである。それは広汎多岐に亘っているが、目につくだけでも次のようなものがある。


(1) 人民元の国際的利用の拡大

 周辺国から始まって中国との貿易決済に元を使用する。そのため、人民元の相場や金利を徐々に自由化する。直接決済を拡大する。元建起債、元建投資を拡大・自由化する。


(2) 人民元市場の整備

 上海を人民元の国際金融センターに育てる。人民元のウォール・ストリート、人民元のシティである。そのため上海を金融特区とする。新設のBRICs銀行の本店も上海に設置する。同時に香港、シンガポール、ロンドン、パリ等誘致に積極的な所はユーロ元市場として発展に協力する。


(3) 4兆ドルの外貨準備の戦略的な活用

 これ以上積極的にふやすことはしないが、対外投融資・援助の原資として地政学的考慮をも含めて活用する。地理的にはアフリカと中南米が重点。対象品目はエネルギーと各種原材料、水等。さらに、外交手段として財政困難なユーロ圏国の国債購入。外準の通貨構成を変更することが相手国(とくに米国と日本)との通貨外交にどう働くか検証。


(4) 国際金融機関への影響力の拡大

 インフラ銀行、BRICs銀行、BRICs基金を設立し、アジア開銀、世界銀行、IMFの対抗馬として影響力を強める。


(5) 国際通貨制度の改革

 中国はかねがね現行の米ドル基軸通貨体制に不満と不安をつのらせていた。それはリーマン・ショックによるドル信用収縮によって中国が大きな被害を受けたこと、また、北鮮やロシア、また一部欧州銀行に対するドル金融制裁の威力を見てドル依存のリスクを痛感したからである。したがって表向きにはSDRのような国際通貨制度を提唱しているが、本心ではそれが可能とも望ましいとも思っていない。


 当面の戦略的目標は米ドル依存を減らすことであり、とくにアジアで人民元を先ずはドルに次ぐ第二の通貨にし、いずれはアジアの域内基軸通貨にすることである。


 中国は世界の基軸通貨国になることがメリットと同時に非常に大きな負担を生ずることを良く知っている。だから、人民元を米ドルに代わる世界の基軸通貨にしようとはさらさら望んではいない。負担はできるだけ米国に続けてもらい、自らは他通貨依存のリスクを減らして、人民元圏のメリットを享受するのが狙いであろう。


 「世界の警察官」と「世界の基軸通貨」は中国の観点からすれば似たようなものなのかも知れない。それを上手に使いこなすことが「望ましい大国間関係」なのだろう。

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プロフィール

  • 著者近影 行天 豊雄(ぎょうてんとよお)
    1931年生まれ。55年東京大学経済学部卒業後、大蔵省に入省。プリンストン大学留学。国際通貨基金、アジア開発銀行に出向、国際金融局長、財務官などを歴任。89年退官後、ハーバード大学、プリンストン大学の客員教授を経て、92年から96年まで東京銀行会長。95年12月に国際通貨研究所初代理事長となる。2016年10月より同研究所の名誉顧問に就任。98年には小渕首相の助言役として内閣特別顧問を努めた。著書には「富の興亡-円とドルの歴史」(東洋経済新報社)など。

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