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第113回 「2015年の曼荼羅」

2015年02月02日

株式会社マネーパートナーズホームページ寄稿 2015年2月


 ECBがついに大量の国債購入を決定した。FED、BOE、BOJに続いて今や世界の主要中銀はすべてQEゲームに参加したことになる。これだけ皆が同じことをやるというのはそれが現状では効果が期待される唯一の政策手段だということであろう。


 ECBのQE参加は長らく予想されていたことだったが、実際に決定されるとそれなりの反応がマーケットに生じている。その最たるものが、BOJの場合と同じく、ユーロの下落である。かつては対ドルで1.60迄行ったユーロが1.10台に下落し、年末にはドルとパーになるという予想まで出てきた。ユーロ安がデフレ抑止、輸出促進に働く可能性があるのは確かだが、日本と同じでそれがどの位消費、投資、雇用を押し上げるかはまだ判らない。


 ECBのQE参加はグローバルに見ると、米国とユーロ圏の金融政策の乖離がますます鮮鋭になり、それが国際金融市場の不安定さを一層高めたと云える。ドル高は米国製造業にとってはマイナスだし、原油価格の下落と相まってインフレを抑圧してしまう。それはFEDの金利引上げに水を差すことになり市場の不安を長引かせる。


 米国以外の世界では、ユーロ圏と中国の減速、エネルギー、資源価格の低下、ウクライナや中東の紛争、FEDのテーパリングによる資金の米国への逆流の不安等々で景気見通しには慎重にならざるをえない。昨年来、中国、インド、ロシア、ブラジル、シンガポール等の中央銀行が雪崩を打つように利下げに走っているのは、そういう不安の反映だし、輸出競争力を守ろうという為替引下げ競争の様相すらある。


 とにかく、今年はいろいろな事が起りそうである。米国は一番透明性が高くて、不確定性の幅も狭い。優か良かということだろう。しかし、ユーロ圏、中国、ロシア、その他世界ということになると最悪のシナリオは相当に厳しいものがありうる。指導者の力量、国民の成熟度、企業の活力、マーケットの聡明さというようなさまざま要因で、勝負が決まって行くのだろう。

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プロフィール

  • 著者近影 行天 豊雄(ぎょうてんとよお)
    1931年生まれ。55年東京大学経済学部卒業後、大蔵省に入省。プリンストン大学留学。国際通貨基金、アジア開発銀行に出向、国際金融局長、財務官などを歴任。89年退官後、ハーバード大学、プリンストン大学の客員教授を経て、92年から96年まで東京銀行会長。95年12月に国際通貨研究所初代理事長となる。2016年10月より同研究所の名誉顧問に就任。98年には小渕首相の助言役として内閣特別顧問を努めた。著書には「富の興亡-円とドルの歴史」(東洋経済新報社)など。

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