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第140回 「第二プラザ合意か!」

2017年05月01日

株式会社マネーパートナーズ   ホームページ寄稿 2017年 5月

 トランプ大統領が「強過ぎるドルは望ましくない」と云ったというので早速「第二プラザ合意か」と憶測するメディアが出てきた。

  プラザ合意と云うのは、1985年にときのレーガン政権がドル切下げのために米・日・独・英・仏の五大国の蔵相をニューヨークのプラザ・ホテルに集め、共同して為替市場でドル売り介入をする合意をしたという話である。

  当時のアメリカはいわゆるレーガノミックスの下で減税、金融引締め、規制緩和、歳出削減が行われていた。この政策はインフレ抑制には成功したが、高金利でドル相場が上昇し、貿易収支が急速に悪化してしまった。とくに日・独に対する赤字が大きかった。そのため、議会では保護貿易論が勢いを増し、困った政府は黒字国の通貨、つまり円とマルクをドルに対して切上げるために主要国の協力行動を呼びかけたのである。

  日本は、対米輸出が押さえられては困るから、米国の提案に非常に協力的だった。そのためプラザ合意は大成功で、合意の時には1ドル238円だったのが、1年後には154円に急騰し、今度は日本が円高で苦労することになったわけである。

  たしかに、米国の赤字とドル高という点では、1985年と2017年は似ている。グローバル・インバランスという戦後世界経済の宿痾は依然治っていないということだろう。しかし、だから第二プラザ合意だという話は全くピント外れだろう。

  当時の最大の対米黒字国は日本だったが、現在は中国である。当時の日米経済関係は日本の対米依存だったが、現在の米中経済関係ははるかに相互依存型である。人民元の相場は依然市場の需要で決定されておらず、当局の強い管理下にある。トランプ政権は性格的に一対一の交渉を好み、多国間の合意形成は得意ではない。そもそも、トランプ政権にとって、為替相場が政策の最終目標になることはない。為替相場で票を集めることはできない。トランプ政権が為替相場に関心を持つのは、あくまでそれが生産や貿易との関連を通じて、アメリカの雇用にどう作用するかという文脈を通じてのみなのである。

  ということは、トランプ政権がドル高是正を目標にして第二プラザ合意のような舞台を設定することは考えられない。

  しかし、第二プラザ合意はさておいて、我々は改めてグローバル・インバランス(世界的不均衡)解消の必要を考えなければないのではないか。第一プラザ合意以来のさまざまな試みにもかかわらず、世界的不均衡が続き、それが国際通貨・通商体制に不安定を齎しているのは、結局のところ、立派な掛け声にもかかわらず、赤字国と黒字国の間で対称的な努力が行われなかったからだろう。米国は貯蓄率を上げ、消費財製造業の国際競争力を高めなければならない。中国や日本などの黒字国は消費を高め、内需を強化することで特定品目の輸出に依存する成長モデルを変えなければならないのである。

 トランプ政権の政策には「常識」外れなものも多いが、いろいろ参考になることを教えてくれる。

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プロフィール

  • 著者近影 行天 豊雄(ぎょうてんとよお)
    1931年生まれ。55年東京大学経済学部卒業後、大蔵省に入省。プリンストン大学留学。国際通貨基金、アジア開発銀行に出向、国際金融局長、財務官などを歴任。89年退官後、ハーバード大学、プリンストン大学の客員教授を経て、92年から96年まで東京銀行会長。95年12月に国際通貨研究所初代理事長となる。2016年10月より同研究所の名誉顧問に就任。98年には小渕首相の助言役として内閣特別顧問を努めた。著書には「富の興亡-円とドルの歴史」(東洋経済新報社)など。

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