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第803回 2019年4月18日~24日までの為替見通し

2019年04月18日

次の更新までの各通貨の予想レンジは以下の通りです。
●ドル円
上値抵抗112.481-112.042
均衡111.267
下値支持110.964

*先週の上値抵抗では112円までの上値は想定外でした。消費増税見送り論が内閣周辺から出てきたことから円安傾向にストレッチがかかる場面が強まる可能性を考えておきたいですね。日米閣僚級貿易交渉では為替に言及されなかった点で円高圧力は弱まったとされますが、4月下旬の安倍トランプ会談周辺から流れが変化する可能性も加味し、慢心なくトレードしたいと思います。

●ユーロ円
上値抵抗127.187
均衡125.641-125.397
下値支持124.013

●豪ドル円
上値抵抗81.174
均衡80.882-79.207
下値支持78.551


 めぼしい大統領対抗馬が見当たらない中、軍事歴史家の著作でベストセラーになっている「THE CASE FOR TRUMP」で「政治のマエストロ」と評価され、再選の風が吹き始めているトランプ氏。
 中国、日本との貿易交渉でも着地どころの最適化を進め、地歩を固めているところと思います。世界の投資マネーはGDPの伸びを求めてやまない性質を持ち、遅滞が見えると「金融波乱」を起こしてボラテイリティを創出します。
 GDP漸増でトレンド右肩上がり路線を行くか、施政者の手の内の手詰まりを見透かされ、「ならば変動で稼ぐ」とばかりに金融波乱を呼び込む路線を招いてしまうか。
 施政者は常に投資マネーからその手腕を問われ続けるわけですが、その点、確かにトランプ大統領は政治経済においてマエストロ級と評価されても過言ではないでしょう。
 しかも、今回は挑戦者・中国との問題解決も問われているわけですが、トランプ政権の制裁的交渉術によって中国経済は落ち込み、覇権国家争いへの勢いはかつてよりはそがれています。

 しかし、世界のGDPはその分、へこむ不安があるわけですが、それを補って足るのがイギリスのブレグジット問題ではないでしょうか。
 私はこのブレグジット問題の伏線が何か、考え続けてきたのですが、要は金を使わないイギリスやEU諸国にブレグジットは格好の景気刺激策になっている点でようやく、この問題の本質が理解できたように思います。
 イギリスがEUから離脱、ということになれば当然、企業は安定的に生産活動を続けるべく、周辺諸国に拠点を移す等、対策を講じます。
 するとそれは関連諸国のGDPを押し上げることにつながり、中国の経済成長がへこんだ分の補てんになりえます。
 これまでのように中国に成長を促すと貿易黒字を貯めこみ、米国債や知財蓄積企業の株を買ったりして、存在感が必要以上に大きくなります。
 それが今日の米中覇権国家争いの元凶になっているのだから、世界経済の安定的発展のためには中国減速分、EUに奮闘してもらいたいわけです。しかし、イギリス人もフランス人もあの周辺国家の皆さんはアメリカ人のように消費ありきの国民性ではありません。
 そこにブレグジットという装置がうまく作用している、とみればブレグジットのわけのわからなさも理解できるというものです。ユーロ創設の逆ネジでの設備投資促進なのです。

 かつての世界の覇権国家イギリスと現在の覇権国家アメリカVS新興勢力としての中国。今のところ、形成は既存勢力の巻き返し顕著と見るべきかと思います。

(「The case for TRUMP」についての解説動画を作成しましたのでお時間があるときにご覧くださいね。 https://www.youtube.com/watch?v=Pc5qKPsAJTg )


※当コラムは毎週木曜日の更新です(木曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】


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