第751回 2018年3月29日~4月4日までの為替見通し | FX・証券取引のマネーパートナーズ-外為を誠実に-

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第751回 2018年3月29日~4月4日までの為替見通し

2018年03月29日

今週の各通貨のレンジ予測は以下の通りです。
●ドル円
上値抵抗106.988-107.377
均衡105.552
下値支持104.072

●ユーロ円
上値抵抗131.551
均衡130.739-130.198
下値支持128.303

●豪ドル円
上値抵抗81.605
均衡80.470
下値支持79.714


 オバマ元大統領が東京都内で開かれた「第4回世界オピニオン・リーダーズ・サミット」(NPO法人「世界開発協力機構」主催)で講演。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対して「本当の脅威だ」として圧力をかけ続けるべきだと訴えたそうです。ちなみにこのNPO法人はダボス会議のミニチュア版のようなものでしょうか。現在、金融関係の出身者や元官僚などが役員として名前を連ねている小さな組織です。しかし、オバマ元大統領を招聘できるだけのバックグラウンドを持っているのですね。
 オバマ氏が何の目的もなく日本に来るといろいろ勘繰られるため、学術的な見地から講演したり議論する体裁をとるための「足場」の役目を果たしている一つなのかもしれません。
 オバマ氏来日の本筋はランチで旧交を温めたといわれる安倍首相との意思疎通だったのではないかと推測されます。オバマ氏はある意味、現代版キッシンジャーなのかもしれません。
 共和党・トランプ大統領の政治手法と民主党・オバマ元大統領のアプローチは別物。ひょっとしたらヒラリー・クリントン氏が大統領に成っていたかもしれなかったところ、トランプ氏が大統領に成ってしまい、朝鮮半島にトランプ流でアプローチしている現状を院政志向とみられるオバマ氏には、「違うだろ」といいたい部分があるのかもしれません。
 11月の中間選挙のこともあり、安倍・自民党とコンセンサスを図りたい部分もあったことでしょう。
 この問題はアメリカの財政赤字にも絡むことなので、引き続き、観察したいと思います。
 今般、麻生財務大臣は「アメリカの財政赤字が膨らむとアメリカの長期金利は上がらざるを得ない」と発言。
 その長期金利が上がる場合、諸刃の剣が意識されます。
 為替トレード・ストラテジーの観点から順番に考えたいと思います。

 まず現行のドル円の為替水準はかつての114.75と比較すると10%ほどドル安円高です。
 ドル安円高はアメリカ側で資産運用している立場でなら円資産をドル転する際、為替差益が得られてラッキー。日本株を売り越している運用者にはドル転資産の増加になります。
 しかし、アメリカで生活する人には輸入物価が上がり、支出増加。
 国民の不満が高まるところ、トランプ減税で納税しなくて済む利益を企業は従業員に臨時ボーナスなどで支給しているため、生活者の手元にはキャッシュが増加。すると多少、物価が値上がりしても我慢の範囲内というところかもしれません。
 輸入物価の上昇は国内景気の好調と相まってFFレートの正常化を促進しやすいですね。
 この流れに伴って一定の幅を保ちながら長期金利もゆっくり上昇していけばいいのですが、アメリカに対する信任や魅力がないと米国債は消化されにくい。
 戦争経済にかじ取りをすると信任が崩れるし、かといって自由貿易主義平和路線だと2025年をメイドインチャイナ目標年と定めている中国の勢いに押されてしまう。
 投資マネーをアメリカに呼び込むためには「中国よりアメリカ優位」を示さなければなりませんが、それには関税や北朝鮮取り込み、日中対立構造の誘発などで、中国の信用に疑問符を投げかけ、ムダ金を使いまくらせる方法で時間稼ぎし、トランプ氏のニュースローガン「キープ アメリカ」でアメリカを強化し続けるほかない。

 この圧力のかけ具合がむつかしいところですね。財政赤字が続くアメリカにとって過度の金利上昇はリスクです。うれしくないことに米国債を大量保有する中国や日本への利払いが増えてしまう。その分、為替の調整機能を期待するとしても利払いで中国、日本が潤う。

 じゃあ、どうすればいいのか? 石油プラン(ドル建て商品の需給調整による為替水準の変動)? 市場波乱? 地政リスクから米国有利を誘発する?
 非常に難しいところです。かつてオバマ氏は「我慢の政治」で中国との関係を模索したといわれますが、結果はオバマ氏の8年で中国の圧倒的優位を助長させてしまいました。
 かといってこわもて路線では米国長期金利の上昇を招きます。一筋縄では問題解決が図れないわけ難しい場面ですが、行き詰まるとシャッフル(市場大変動)が起こってしまいます。

 手掛かりとして、FFレートが長期金利を上に抜けた時、金融市場に波乱が起こっている点に目を向け、
 米財政赤字を膨らませそうな懸念(朝鮮半島問題、中国との関係など)→長期金利上昇現実化→FF金利との逆転が起こるかどうか、観察を怠らないようにしたいと思います。起こったら極端な水準のレートが出やすいため、リスクをチャンスにする準備もしたいですね。


※当コラムは毎週木曜日の更新です(木曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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