第762回 2018年6月21日~27日までの為替見通し | FX・証券取引のマネーパートナーズ-外為を誠実に-

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第762回 2018年6月21日~27日までの為替見通し

2018年06月21日

今週の各通貨の予想レンジは以下の通りです。
●ドル円
上値抵抗110.948
均衡110.153-109.902
下値支持109.098

●ユーロ円
上値抵抗128.506
均衡127.783
下値支持126.526

●豪ドル円
上値抵抗82.039
均衡81.052
下値支持80.496


 かつて、 ベータかVHSか? のビデオ規格争いがありましたが、それにとどまらず、以降も様々な分野で規格の覇権化のし烈な争いが見られます。目下の米中貿易摩擦も突き詰めれば、規格の覇権化争いの問題にほかなりません。

 中国は2025年を目標に製造分野での世界制覇を目標にしています。つまり世界の製品規格は中国が握る、というわけです。「その日のために」ということでしょう。何しろ、中国は「世界の工場」を担い、ひたすら技術の蓄積を続けました。
 そして、今はオリジナル以上の製品を作れるだけの技術大国となったのです。これを知財の観点からNOというのが欧米側です。しかし、中国はそうした指摘をものともせず、スピード感を伴った都市のIT化を進行し、このまま成長し続ければ中国が掲げる世界ナンバーワン国家の夢も早々にも実現可能といえるでしょう。
 しかし、それに待ったをかけているのがアメリカ・トランプ政権です。北朝鮮との会談も関税強化も中国の行き過ぎた成長阻止のため。すなわちアメリカ覇権を揺るがしかねない力をそぐためと推察します。
 だから、中国製品の主な買い手であるユーロ圏の経済が微妙な状態であることや、ドイツ・メルケル氏の政治力の衰えはアメリカの対中政策からは非常に望ましい傾向でしょう。
 ドイツ銀行の経営課題が大きくなっていることや中国に進出して業績を伸ばしてきたフォルクス・ワーゲンとフォードの提携もそうした観点から見てみるとなかなか興味深いことです。
 
 さて、多くの投資家、経営者が注視している米中貿易摩擦ですが、米国の中にも、元トランプ政権にも親中派とアンチ中国派がいて、現実主義者のトランプ大統領は対中政策の最適化を目下模索しているところ、かと思います。それは習近平氏も同じでしょう。
 やりやすかった「話し合い路線」の前大統領のオバマ氏とは違うタイプの米大統領とどうすれば折り合えるのか、習氏も最適化の模索中なのだと思います。
 
 というわけで、今週の為替レンジは「にらみ合い」期間ということで各通貨とも小幅と想定しましたが、北朝鮮問題が一服した今、年後半の株、為替のボラテイリティはユーロからやってくるのか中東からか、油断しないで視野を広げておきたいですね。大国の覇権争いはまだ始まったばかりなのですから、予断禁物です。

 実戦でなくてもパナマ文書のような紙の武器、サイバー攻撃などもあり得ます。
 
 もちろん、突っ込んだところは大チャンスです。いつ来るかはわかりませんがトレーディングのチャンスを逃さないようにしたいものですね。


※当コラムは毎週木曜日の更新です(木曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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