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第806回 2019年5月16日~22日までの為替見通し

2019年05月16日

次の更新までの各通貨の為替見通しは以下の通りです。
●ドル円
上値抵抗110.017
均衡109.508
下値支持108.682

●ユーロ円
上値抵抗124.238
均衡122.612
下値支持119.619
*時期は多少、ずれるかもしれませんが、下値支持がもう少し下になる可能性を考慮しておきたいですね。

●豪ドル円
上値抵抗79.500
均衡75.668
下値支持73.539
*豪ドルも時期は多少、ずれるかもしれませんが、下値支持がもう少し下になる可能性を考慮しておきたいですね。

 アメリカ商務省(ロス商務長官)は5月14日、「19年度国防権限法」に基づき警戒すべき取引企業を追加公表しました。このリストに新たに含まれる分を合算すると、全体の7割強を占めるのが中国企業や中国の大学等研究所です。
 国家安全保障の観点から外国企業の対米投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の権限も強化中といいますから、折からの米中貿易協議と合わせ、何故、ここまで米中は相容れないのか、相当根深い問題がありそうな印象ですね。
 しかし、背景を精査すると、なるほど、と思える点が多々あります。
 というのも、一帯一路を進めてきた中国は当初、内需振興策の一環として、有り余る生産設備や過剰在庫を解消するために未開発地域を有する国にアプローチをかけていると見られました。ところが実際はアメリカの国家安全保障にとって、とても見過ごせない戦略性のあるプランだと受け止められたのです。

 というのも、アメリカは2001年911の同時多発テロ後、テロ再発防止のために議会承認を得たうえでテロにつながりかねない通信監視を続けてきました。が、中国が一帯一路政策の一環で交渉相手国にファーウエイを絡めて通信環境整備を持ちかけ続けると、アメリカのチェック体制を無力化することにつながり、アメリカの世界監視体制を揺るがしかねなくなります。

 国家安全保障の危機と身構えるアメリカに対し、中国は「今までアメリカが実施してきたことを中国がやって何か問題があるか?」という姿勢のようです。
 もちろんアメリカ側はその論拠に異議ありです。「議会承認を得て実行しているテロ再発防止、同盟国の安全保障のための行動と中国のようにマルウエアを通じて承認を得ないままビックデータを取得放題の状態とは一線を画す」というわけです。

 アメリカが通信傍受していたことをスノーデン氏(元CIA職員)が暴露したことで、当時のオバマ大統領はドイツ・メルケル首相から突き上げられましたが、アメリカがやっているから、中国もやっていいかという問題は、両国互いに主張がかみ合わず、もはや実力行使ということでトランプ政権では名目は貿易黒字問題とはしているものの、国家安全保障の観点から強硬姿勢にでていると見られます。
 徹底的にファーウエイ製品のマルウエアによる情報収集やアメリカ同盟国の通信・情報共有体制への脅威⇒安全保障体制の危機に立ち向かっていっているわけですね。
 さて、その過程で、影響が生じているのがアプライズマテリアルズ、エヌビデイアなどアメリカ有数企業の業績です。両社の1Q決算が5月16日発表予定ですが、中国経済減速を受けて、業績は芳しくなく、どの程度の減益幅になるか、注目が集まっています。
 すでに「悪いだろう」との予測は周知されていますから、出口戦略としてどういう方針か、それは実現可能かを見るべきですが、トレーダーにはこうした米国企業決算結果はボラテイリティの源泉になるので、ドル円為替にインパクトとなる可能性がありそうです。もっとも材料は出たらおしまいで材料出尽くしという点も考慮しつつ、もう一発、ボラテイリティの谷が来るかもしれないというストラテジーも検討しておきたいですね。
 あと何か残っているとすれば平時は4月15日頃に出される為替報告書がいまだ出ていないことから、米中貿易問題、ひいては安全保障問題への懸念払しょくのストラテジーの一環で中国に対し、為替操作国認定を打ち出してくる可能性という材料も意識しておきたいところですね。

 ちなみにトランプ氏は「恐怖」を使って交渉するのがうまい人です。事前には油断を誘うかのようなツイートも多用します。難しい局面ですが、情報の背景を読み解きながらボラテイリティを楽しむ余裕を保ちたいですね。


※当コラムは毎週木曜日の更新です(木曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】


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