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第905回 2021年5月13日~19日までの為替見通し

2021年05月13日

次の更新までの各通貨の予想レンジは以下の通りです。

●ドル円
上値抵抗110.521
均衡109.194
下値支持107.687

●ユーロドル
上値抵抗134.188
均衡131.154-132.334
下値支持127.144

●豪ドル円
上値抵抗88.276
均衡83.266
下値支持80.377




 国会議決を受け、今年9月1日開庁予定のデジタル庁への関心が高まっています。国民のデータをマイナンバーをハブにして一元管理し納税や給付金のデリバーリー環境を整えようとの取り組みが、より本格化しそうですね。それ以外にいずれ現実化する中央銀行発行のデジタル通貨周辺の諸手続きもにらんでの動きがありそうです。

 目下のところ、日銀はどんな考え方なのか? それを知る一助として理事の発言に注目するとロイター報道に目が留まります。
 参院財政金融委員会の半期報告でのやり取りで、秋野公造委員(公明)の質問に対する内田日銀理事の発言です。
 「仮に中銀デジタル通貨発行する場合でも、需要ある限り現金の供給続ける」と回答しました。
 「仮に」と断ってはいるものの、デジタル庁開庁をにらんで、デジタル通貨発行に向けそれなりの準備がなされている印象を受けました。
 
 アメリカでは米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁が中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する必要な技術を検証しているところですが、発行に踏み切るにはさらなる調査が求められると述べています。
 同連銀はマサチューセッツ工科大学(MIT)のデジタル通貨イニシアティブ(DCI)と共同でデジタル通貨発行に向けた技術研究を実施中。
 今後、どんな点に留意すべきかも含め、第三・四半期初めに報告書とオープンソースコードの公表を予定しています。

 さて、この中央銀行が発行を検討しているデジタル通貨。その動きに反応して運用マネーは副作用に警戒。様々な通貨代用商品に資金分散しています。この動きが市況商品の値上がりを引き起こし、インフレを促進する格好になっています。


 現在、ワクチンの普及が経済活動再開を促進するとして市況産業価格が上昇中です。それが6月開催の各国金融当局政策決定会合で金融緩和を縮小するのではないかという思惑を渦巻かせ、マーケットをぐらつかせています。

 FOMCも日銀はなおも「デフレからの脱却」を掲げ、金融緩和を続ける姿勢に変わりはないとしています。
 しかし、折からのデジタル通貨周辺の話題はコモデティや通貨代替え商品への資金流入を引き起こしていることから、金融当局がマッチポンプ的な立ち位置にたってしまっているともいえるのです。

 この不思議な様相を解消するなら、中央銀行のデジタル通貨まわりの話題はしばらく封印し、コロナ禍からの脱却のための金融緩和姿勢一辺倒がマーケットの安定のためには効くのですが、そうはいかないところがむつかしいですね。

 こうした不思議な状態で6月11日SQや外資決算を迎えるとなると、中央銀行はそもそも民間企業だった、という原点に返って相場を見つめ直すべきだなと思います。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】


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