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第190回 ~いつまでもあると思うなドル安の道~

2016年03月30日

 市場は既に新しい期に突入したが、市場の空気は相変わらずどんよりと曇ったままだ。御多くの市場関係者は原油安と連続テロ事件に気持ちが内向き志向になっており、世界経済の成長路線を描ききれない。どうしても目先の材料に左右されがちになり、為替相場も、米当局者からの発言に反応し、上下動を繰り返している。


 米地方連銀総裁のタカ派的な発言にドル高へ舵を切ったと思ったら、昨日のイエレン議長からはそれを打ち消すような超ハト派的な発言がでて、ドル高に向かう流れは一気に萎えてしまった。やはり、市場参加者のドルに対する信認は相当低下しており、市場はドル安にバイアスがかかっているとみていいだろう。


 その底流は、ドル安/円高の要因が積みあがっていることだ。ドル安派の予想は110円割れであり、今年中に100円割れもありうるとの見方もある。個人的には、素直に賛成しがたいが、理論的に言えば反対できない。“高いところにお金が流れる”との考え方を裏返すと、“高いとこるが低くなればお金は逆流する”と言うことになるからだ。


 これまでのドル高は、米・欧日の成長率格差、金利差等を背景に上昇してきた。しかしその差が徐々に縮小してきた。ドル高期待の源泉となっていた米国経済成長路線が足踏み状態だ。雇用状況は悪くないが、消費は伸びていない、多くの指標では、前年同月比では増加しているが、前月比でみると減少傾向や足踏み状態となっている。利上げペースが減少することになり、ドル高期待で積み上げてきたこれまでのポジションを逆流させることになった。


 しかし、筆者はやや異なる考え方を持っている。昨年は「いつまでもあると思うな円安の流れ」と言ったが、その通りになった。そして今は「いつまでのあると思うな円高の道」と言いたい。そのカギは原油価格である。


 高い原油相場を背景に産油国はわが世の春を謳歌してきたが、昨年から見事に逆風みに見舞われた。多くの産油国が積み上げた資産を一気に現金化したことで、株安の嵐が吹き荒れたことは周知のとおりである。しかし、原油安が止まれば、株安の流れは止まるはずだ。ただ、3月18日には昨年11月後半以来の42ドル半ばまで上昇したが、先週以降は続落し、再び38ドル台に低下しており原油価格が底打ちしたかどうかの判断はできない。


 最近は、「トランプが大統領になったら、何が起こるか?」の議論も浮き上がってきたが、「すべては原油価格から」との視点で相場を読むことが、足元の値動きを分かりやすくなるのではないかと考えている。


 今後1週間のドル円の相場レンジは、今週は米雇用統計の週であることを考慮して111.00-113.00円と広めだが、方向性は出ないと予想。ユーロは対ドルでは、1.1100-1.1400、対円では125.80-127.80と予想している。

(2016/3/30、小池正一郎)


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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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