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第199回 ~相場に休みなし~

2016年06月08日

雇用統計の発表が終わり、6月23日までは、方向感を持った大きなポジションをとりにくい期間が続くだろう。それまでに小売売上高(6/14)をはじめとして住宅関係等の米国経済指標発表が続き、米国FOMC(6/14-15)、日銀(6/15-16)と政策決定会合がある。しかしよほど大きな経済状況の改善や、びっくりするような政策決定がない限り、リスクオンにはならないと考えている。


かといって、このような時でも休むわけにはいかないのが、ディーラーの常だ。相場に対しては、「売る」「買う」「休む」があるという考えがあるが、方や「休むということは、不戦敗」という考えもある。筆者は後者の教えの中で育ってきた。


それは、参加していかなければ、市場の空気は読めないからである。魚釣りと同じように、えさを垂らしておかなければ魚が釣れない、と同じように、少ない金額でもポジションを持ち、売買をくりかえすことより、市場の空気を肌感覚で知り、動きや方向性がわかるというものだ。相場と戦うには休みがないということである。それがイベントが起こった時の反応の速さに結び付くというのが、筆者の経験則である。


それにしても、米雇用統計の数字には驚いた。全くの予想外の大幅な減少。市場参加者の大多数の人が同じような思いであったのではなかろうか。発表時間前後の実況中継を見ていたが、米国のコメンテーターは、みな「ショック!」とか「信じられない!」「これは計算ミスだ」など、驚きを隠しきれない表現をしていた。計算ミスとの考え方は、過去にも同様なケースがあり、翌月の発表には10万人以上の上方改定があったことを念頭に置いたものだという。


そして、この雇用統計発表後の為替相場は過剰反応との見方も出た。なぜなら、米国株が、発表から1時間後のオープン直後は前日終値比で150ドル近くの安値を付けたが、結局終値は31.50ドルと回復したという相場展開に比べると、ドル円相場は、直後の変動幅と言い、当日のクロージングまでの展開と言い、あまりにも一方的であり、「行き過ぎ」と見えたからという。


しかし要因は違えども為替相場は常に世界の出来事から圧力を受ける。このような相場も市場の心理である。今年のメインイベントの一つとも言えるEU離脱の是非を問う英国の国民投票があと2週間余りに迫っていることがあることを考えると、「行き過ぎ」という言葉で結論付けるのは市場の本質を見失うことになると考える。


それだけ、英国問題への危機感が市場を覆っていることになる。結論が出るまでは、ドル安要因には大きく反応し、ドル高要因への反応は限定的と見たほうが良いだろう。その意味では少額であっても売り回転が機能する地合いとみている。


今後1週間のドル円の相場レンジは、105.80-107.80円と予想。ユーロは、対ドルでは、1.1250-1.1450、対円では121.00-123.00と予想している。

(2016/6/8、小池正一郎)


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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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