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第201回 ~円高への備え~

2016年06月22日

世紀の一戦ともいえる英国の国民投票の結果は、日本時間で明後日6/24金曜日のお昼過ぎにも判明する。市場の見方やその影響については、多くのメディアや記事で取り上げらており、ドル円については、残留になったら108~110円、脱退の場合は98~100円が中心的な見方である。


ただ個人的には、どちらの結果であれ、当初の相場展開は円高方向にシフトすることになると考えている。すなわち、EU残留の場合は、110円などの円安方向でなく結果発表前に水準より円高に進まないだけ、であり、投票差によっては残留でも円高へ動くという可能性がある。


その分、脱退が決まった場合は、相当の円高圧力がかかるとみている。100円割れは間違いなく、一気に95~98円まで円は買われることも覚悟しておかなければならない。その場合は利食い、損切の応酬があり、一方で下げすぎには値ごろ感でのドル買い円売りも加わり、一日の値動きが10円以上となる恐れもある。


旧聞に属するが、1981年にフランス大統領選挙で、“社会党勝利”(ミッテラン氏が独立共和派のディスカールデスタン氏に勝利)と伝わったとき、為替市場に一瞬相場が消え、出た瞬間、フランスフラン相場が暴落、数百ポイント下の大きな窓開けで再開したことが記憶によみがえってきた。


もちろん、当時と今とでは、市場環境や参加者は違うかもしれないが、怖いことを回避するという人間の心理に変わりはないだろう。リーマンショック時の週開けも現在の相場換算で5~6円の円高水準移行との試算もある。加えて、アルゴリズム取引が主流の今、投票結果を受けて機械的に取引注文が殺到することになり、薄商いのなかで値が飛ぶことは十分に考えられる。


結果判明は、日本時間で午後になるとの見込みだが、開票結果は、投票数の少ない地方から始まり、日本時間の早朝から順次発表になる見込みだ。そのため欧米のディーラーは、徹夜あるいは現地の早朝出勤の体制をとるという。


まず結果が明らかになるのは、移民から影響を多く受けている地方からだ。24日に最初に開くメイン市場は東京市場だが、最初は脱退派が有利との見方がでれば、大きく円高方向の窓空きでオープンすることになる。そして大勢が判明するのは都市部の開票結果が判明する6/24のお昼頃(日本時間)、そこで、また大木は変動がおこるだろうが、24日はNY市場まで乱高下を繰り返す一日となると予想される。君子危うきに近寄らず、ではなかろうか。


では、残留となり、円安転換となるきっかけは何か。再び視線は日米の金融政策、景気動向に移る。昨日のイエレン議長証言では、利上げ時期を言及しなかったが、市場では徐々に利上げの実現性に疑問を抱き始めてきた。そこで、7月8日の雇用統計で、よほどの大きな数字が出なければ、今年末までのドル高円安への見直しが必要になってくるかもしれない。


今後1週間のドル円の相場レンジは、脱退の場合は、95-105円、残留の場合は101-107円と予想。ユーロは、対ドルでは、脱退の場合は1.0600-1.1300、残留の場合1.1200-1.1800、そして対円では脱退の場合108.00-118.00、残留の場合115-125円と予想している。

(2016/6/22、小池正一郎)


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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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