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第227回 ~一足早いセル・ザ・ファクト~

2017年01月11日

 米国の雇用統計の神通力は少し下がってきたようだ。それほどまでにオールマイティであるトランプの魔力に怖さを感じ始めたのが最近の相場だ。今、市場は今日11日のトランプ氏の記者会見(NY、午前11時、日本時間で12日午前1時との観測あり)に興味と恐れを抱いて待っているところだろう。

 本来ならば、雇用統計で、もっとドルは買われていいはずである。ドル買いの大きな要因である金利上昇に結び付く発表だったからである。賃金が2009年6月以来の上昇率(時間当たり、年率+2.93%)を記録した。一部には、これで3月のFOMCで利上げ確実、との見方も出ているほどだ。

 しかし、実際は予想より低い雇用者数の増加(15.6万人)を材料に、失望感からドルが売られた。ただこの後、低いと見える数字も現在の完全失業率に近い水準では、充分な増加数だとの見方が優勢になったことで、見直しが入りドルは買い戻された。失業率は今月は4.7%と先月より0.1%上昇したが、この水準はリーマンショック前の2007年8月以来の低さで、完全失業率に近いところまで低下しているとの判断だ。

 ただ、ドルは買い上げられたが、9日の117.53円で頭を打ち、反対に昨日10日には、115.19円までドルは下落した。以前の「雇用統計・命」と重んじられた時期では考えられない力強さを失ったドル相場であった。これも11日に行われるトランプ次期大統領の記者会見前にポジションを小さくしておこうとの動きが出たからだと考えれば納得がいく。

 それにしても、である。先週のコラムでは、雇用状況の強さが出て、ドルは118円台まで上昇すると予想した。しかし残念ながらものの見事に外れた。記者会見が行われることはわかっていたし、筆者の周りで、「1月20日の大統領就任式を起点に、『うわさで買って、事実で売る』ことが実行される」との見方が聞こえていたが、その時期にはまだ早いと考えていたからだ。

 しかし、その後にツイッターで発せられた自動車業界のメキシコ移転批判が思いのほか大きな影響を与えた。市場を大きく混乱させることが記者会見で発表されるかもしれないとの懸念がリスクとして強く意識され、記者会見前にポジションを軽くする動きが出た。まさにトランプラリーの反動が起こった。

 さて、今回の記者会見では、特に相場を揺らすほどの大きな発表はないのではないか。当選した時に演説を行って以来、国民とはツイッターだけの一方的な会話だったことに気づき、就任式での演説前にこれまでの発言を確認あるいは修正する場として設けた、と個人的には予想している。一方で、これまでの常識では考えられないことが起こるのがトランプ氏の特徴であり、楽観的に考えることも避けなければならず、その意味でリスク回避をすることは当然の成り行きかもしれない。一足早いセル・ザ・ファクト(事実で買い)が出たといえる。

 さて、3ヵ月くらいで予想すると、一言でいえば、売られる前にまずはドルは買われる、と予想している。就任式での演説で、もう一度トランプラリーが再燃するとの見方だ。その後は、100日間のハネムーン期間が開けるのを待たずに、多くに課題が表面化し,政策実行に考えた以上に時間が経つことがわかり、失望のドル売りが出ると考えている。

 今週は、新しい視点で政治に焦点をあて、リスクとリウォード(報酬)を分析したい、と予定していたが、この点については、市場情勢に合わせて随時解き明かしていきたい。

 今後一週間の相場レンジは、ドル円が115.00-117.00円、ユーロドルは1.0450-1.0650、ユーロ円を121.50-123.50円と予想している。
(2017/1/11、小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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