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第344回 ~市場が恐れるトランプ口撃~

2019年07月10日

 ドル高はどこまで続くか。
 一時的なドル売りは起こるが、1~2か月を見れば、ドルはしばらく堅調、いわゆるバイ・オン・ディップ(Buy on Dip、下がったら買い)が機能すると考えている。ただ今年末までを見れば105円割れ、2020円には100円割れとなる予想に変化はない。

 6/19のFOMC以来、米国の利下げがほぼ確実になったことで、米10年国債金利が急落し、日米金利差が縮小した。ドルは下落基調が続いたが、6/28のG20の米中首脳会談で交渉決裂という最悪事態が回避されたことで、ドルは売られ過ぎだとの認識から、ドルは一時は窓の開閉があったが、その後、徐々に値を戻した。

 そして、先週金曜日、予想以上の好調な数字となった米雇用統計を受けて、利下げペースが後退するとの読みから、ドル買戻しに輪がかかり、109円超えに向かって着実に歩を進めている。109円ちょうどには大きな壁があるが、超えれば5月31日以来であり、180度基調は転換することになる。今日108.85円より円安となれば、ドルは5連騰となる。

 ただ、市場には。アルゴと言われる短期投機筋と、成長路線を重視する中長期投資家が混在している。短期的には、目に見えるドル売り要因が多い。イラン問題などの地政学的リスクや、何を言うかわからないトランプリスクには変わりない。米中通商問題も解決したわけでなく、交渉継続をポジティブな変化として受け止めた米朝問題など、本格解決までに時間がかかることはリスクとして残っている。今日現在、市場には、ドルが買われやすい空気が漂っているので、これらリスクが顕在化すると、ドル売りに一気に流れが変わることも意識しておかなければならない。

 一方で中長期的には、米大統領選挙前という政治的要因を背景に、成長路線は継続、リセッションは2021年まで起こらないと考えるファンダメンタルズ派の見方がある。この立場からは株高、ドル高を見通すことになる。これは、政治日程を後ろから考えるという、ポリティカルエコノミーの応用である。米国では2020年11月に大統領選挙があり、トランプは再選を目指している。そこを最終ゴールとして、現大統領が勝つために、その6か月前に景気のピークに持っていくという経験則があることは興味深い。したがってそれまでは、ドルの強さは残るとの見方である。

 1週間の予想レンジは、ドル円は、今日明日のパウエル議長に新たな発言は出ないと予想し、108.20~109.80円と考える。またユーロは、対ドルでは先週と変わらず1.1150~1.1350、対円では円安方向の121.50~123.50円、そして英ポンド/ドルは合意なき離脱もやむを得ないと主張する新しい首相の誕生を控えてポンド売りが進み、1.2250-1.2550と予想している。
(2019/7/10, 小池正一郎)


※当コラムは毎週水曜日の更新です(水曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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