FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

為替大観

最新の記事

第396回 ~今年の夏は波乱の予感~

2020年08月12日

今週は、いわゆるお盆の週、海外では夏のバケーション真っ盛りの時期。通常は市場も閑散となる。ただ今年は少し様子が違うようだ。ステイホームで、個人の為替、株取引が急増していると聞く。確かに大口取引は減少することになり、量的には薄商いという傾向が出てくるだろうが、その分だけ、値動きが荒くなると読んだ。すなわち、常識にとらわれると、足元をすくわれることになりかねない、と予想した。

このシナリオで、投機筋の心のうちから今後の値動きを予想してみた。その糸口はCMEの投機筋通貨ポジションだ。先週発表になった最新ポジション(8/4現在)にそのヒントがある。ユーロ買いポジションが18万枚をこえ、近年(少なくとも過去5年来)最も大きいユーロの買い持ちとなった。またリスクオフ通貨の一つであるスイスフラン買いも積み上がり、過去5年来最大の買い持ちまで膨らんでいる。

一方日本円も買い持ち高はユーロほどではないが、3/10から5か月間、円高狙いの円買い持ちを維持している。その平均持ち値は概算だが、107円前後と推定される。ユーロ、スイスも含めて、買い持ち時期と為替相場の関係を推定して計算すると、今の相場で反対売買をすれば、十分利食いができる水準とみられる。今(17:00)現在、ドル円は106.80円と、ほぼ3週間ぶりのドル高水準、ユーロも2年2か月ぶりの高値(1.1916)から売られて1.17前半に下落、利食いを考えるとすれば、思案しどころに違いない。

ドル円について、投機家の心のうちを経験則から読んでみると、一つのシナリオが浮かんでくる。市場には、ドルの下落基調は続くとの心理が覆っており、ドル売りポジションが大きく膨らんでいると推定できる。その上、市場全体がドル買いにシフトするには材料が不足している。そして、特にFRBが大型金融緩和政策を打ち出し、長期的なゼロ金利維持を示唆していることから、ドルの更なる下落見通しは弱まる気配がない。

しかし、投機家の立場からは、だからこそ、利益があるうちに各通貨の大きな買い持ちを一気に整理することができると言える。そこで市場をびっくりさせ、ドル高を加速させ、再度安い円買いを仕掛けるとの道が開けることになる。

106.85円(7/24高値)をしっかり上回れば、次は107.20円。ドルが戻していくにつれて、利食いの幅がますます小さくなるとのためらいだろうか。海外の投機筋の間で「このまま放っておくと、利益が蒸発する」と声が出ているという。ドル高派にとっては真夏の夜の夢になるかもしれないが、投機筋ポジションが、かなり期間的に、金額的に、飽和点に近付いているとの見方で出てきたシナリオである。

ところで、今朝、今月の民主党全国大会で大統領候補として選出が確実のバイデン氏が、副大統領候補としてカーマラ・ハリス上院議員(Kamala Devi Harris、カリフォルニア州選出、55歳)に決定したと発表した。ハリス氏は、初の黒人そしてアジア系アメリカ人女性(母親がインド出身、父親はジャマイカ人)の副大統領候補である。今後、トランプ陣営から、多くの攻撃が出てくることが予想されるが、これで、本格的な大統領選挙の舞台がそろうことになる。適宜、情勢分析を伝えていきたい。

今後1週間の予想レンジは、ドル円は106.20~108.20円。またユーロは、対ドルでは1.1650~1.1850、対円では125.00~127.00円。また英ポンド/ドルでは1.2900-1.3200と予想している。

(2020/8/12, 小池正一郎)

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意
パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの建玉必要証拠金金額は原則、一般社団法人金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会