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為替大観

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第398回 ~夏の終わりはドル安の終わり~

2020年08月26日

ドル円は、今は106円挟みで値動きは膠着しているが、来週から9月になる。いよいよ相場秋の陣が始まる。「5月に売り9月に買え」というアノマリーがある。為替市場でいえば、ドルを買い戻す時期が到来する、ということになる。ただし、今年はドルの買戻しは強くないかもしれない。中期的には、財政・金融とも歴史的な大規模の資金供給が行われているというドル価値下落要因が重くのしかかっているからである。

しかし短期的には、ドル買いに転換する兆しがある。約1か月半ごとにレンジが動いて来たが、現在の105.50円~106.50円のレンジは7/24以来であり、9月の初めには動いてもおかしくない。それも上方(ドル高)へのシフトを予想している。主要通貨の日足と短期戦(21日線)が重なり合ってきたからである。それぞれの通貨が高値圏で横ばいになり頭打ちを示してきている間に、移動平均線が追い付き、ドル安が終わりに近づいている形と読める。

さて、前記アノマリーは、正確には「Sell in May, and go away. Don’t come back until St Leger day」という。St Leger day とは9月の第二土曜日で、英国でセントレジャーステークスという有名な競馬の大会がある日で、その日までは夏休み、それが終わった後は、新しい気持ちで仕事に戻るということだ。

ところが、筆者は、若い時にアメリカでディーリングを鍛えられたが、その時に教えられたのは、「Sell in May, Buy in September」であり、買いを始める時期は、9月のレーバーディ明けの火曜日であった。なぜなら、9月第1月曜日がレーバーディ(勤労感謝の日、今年は9月7日)で休日、その日まで夏休みで、米国では翌日から、本格的な政治経済シーズンが始まるからである。バック・トゥ・スクールとも言われる学校の新学期が始まる日でもあり、大きな商戦にもなる。

今年の市場を振り返ると、このアノマリーは公式通りにはいっていない。新型コロナの影響で、すべての活動が突然急停止となり、市場ではリスクオフの全売り状態、3月に始まった。そして5月は景気後退の底打ち感から、特に株式市場では買戻しが始まっていたが、為替市場では米ドルの下落が始まった、ドルインデクスでみると、5/18の高値100.467から下落開始、3か月間売られて、8/18の92.127まで3か月間低下を続けた。その後1週間余りは、93を挟んで一進一退となっているが、底固めに入ったという形に見える。

3月以降の新型コロナ感染拡大以降、世界的に社会活動が制約され、多くの行事、イベントが中止または延期になり、また人との交わりも対面からオンラインに移行している。しかしもともと、オンライン取引が主流であった金融市場はある意味正常に動いていることは特筆に値する。夏休み期間は、ふつうは薄商いになる期間だが、今年は個人投資家を中心に取引量が増えているという。9月以降、海外投資家が本格的に参入してくれば、市場は大きく活性化されることが期待できる。

今週は、8/27(日本時間、22時10分開始予定)にパウエルFRB議長の中央銀行シンポジウムでの講演が次の緩和策へのヒントが語られるのではないかと、大きな注目を集めている。経済指標でも8/27に米国GDPの改訂(予想:マイナス32.5%、速報はマイナス32.9%)、8/28に個人所得・消費の発表があり、来週からは9/1のISM製造業指数を最初にして、9/4の雇用統計など注目材料が続く。

一方で、先週の民主党全国大会に続き、今週は共和党大会でトランプ/ペンス正副大統領が再選への切符を得て、いよいよ2020米大統領選挙戦が本格的に始まる。歴史的に9月10月は相場が荒れる時期であり、コロナ慣れするのでなく、コロナを超える気持ちで市場に向かっていく姿勢が試される。

今後1週間の予想レンジは、ドル円は105.50~107.50円。またユーロは、対ドルでは1.1700~1.1900、対円では125.00~127.00円。また英ポンド/ドルは、EU離脱交渉の遅延を材料に、1.2950-1.3250とポンド安を予想している。
(2020/8/26, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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