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第412回 ~バイデン大統領正式誕生までの道のり~

2020年12月09日

バイデン大統領の誕生が、ほぼ確定した。アメリカの大統領選挙は、間接選挙である。11月3日の一般投票の結果は、バイデン306人、トランプ232人で、バイデンの勝利と理解されているが、これは憲法上は最終決定ではない。特に今年は敗者(トランプ)が負けを認めず訴訟に訴えたことで、のどに骨が引っかかったような状態であった。しかし12月8日で、そのバイデン勝利の確立は、限りなく100%に近づいた。認定した州の選挙人合計が当選に必要な270人を超えたからである。

アメリカ大統領選挙の制度は複雑である。まず一般投票(第一月曜日の次の火曜日、今年は11月3日)により、国民は決められた大統領と副大統領のペアに投票することに誓約する選挙人候補団を選ぶ。候補人の数は、法律で各州ごとに割り当てられて、現在は全部で538人で、当選に必要な過半数は270人となる。2州(メイン州、ネブラスカ州)以外は、勝者総取り方法により、誰に投票するか決められており、したがって一般投票の票数が選挙人数に反映するとは限らない。前回の選挙では、一般投票で多数のヒラリークリントン候補(得票数:65,854千)が、トランプ候補(得票数:62,985千)に敗北したことでも記憶にあたらしい。なお選挙人団の決定方法は、州により決められている。

最終的に大統領を決める選挙人の投票日の6日前と決められており、その投票日が12月の第2水曜日の次の月曜日であり、今年は12月14日であることから、12月8日が選挙を認定、すなわち選挙人が確定する日(safe harbor、避難港の日ともいう)となる。そして12月14日に選挙人団が正式に投票する。開票は2021年1月6日の上下両院合同会議で副大統領(ペンス)が投票結果の証明書を州ごとに読み上げ、正式に大統領、副大統領が決定する(今回は。現地時間午後1時、日本時間1月7日午前3時頃確定の見込み)。

ちなみに、今回の獲得得票数(日本時間12月9日17:30現在、ワシントンポスト紙)は、バイデン候補81,284千人(51.3)、トランプ候補74,222千(46.8%)となっている。前回と比べるととトランプ大統領は11百万余り多く獲得しており、これに自信を深め、次回2024年選挙の再立候補への野望を高めていると伝えられている。

さて、為替市場では、ドル安が進んでいる。ドルインデックスは90.476まで売られ、2018年4月以来の安値だ。88.25(トランプ時代の安値、2018/2/16)を割れば、2014年11月以来の安値となる。対ユーロでは、1.2177ドルと同じく2018/4以来、対ポンドは1.3539ドルと2018/5以来、対豪ドルでは、0.7454ドルで2018/7以来とそれぞれ安値を更新している。特に、対スイスフランでは大きく値下がりし、1ドル0.8872フランと2015/1以来のドル安/スイスフラン高である。

これに対し、ドル円はクロスでの円安との綱引きで、小動きとなって値動きも小幅、過去1週間で1.1円、12/4-12/9の取引レンジは103.74~104.31とわずか60銭足らずであった。現在の地合いは、アメリカの長期金利が上昇気味という金利要因と、明日のECBから始まる中央銀行の政策決定会合での再緩和懸念と言う、ドルの買い売り両面がある。心理的にしばらく動きにくい状態だ。

今後1週間の相場予想は、ドル円はやや円高の103.50~105.00円、またユーロは1.2050~1.2250、対円では125.00 ~127.00円、英ポンド/ドルについては、12月末の離脱交渉最終期限を控えてやや軟調気味の1.3150~1.3450と予想する。
(2020/12/9, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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