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為替大観

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第438回 ~動かない相場で腕を磨く~

2021年06月30日

ドル円は、動かない。昨日までの1週間の一日(24時間)当たりの変動幅は、58銭から33銭、平均して約47銭、今日(現在までの変動幅はわずか18銭)まで1週間移動平均は約42銭と更に小さい。そんな時はどういうトレ―ディング方法があるか自分の経験を話してみたい。例えて言えば、渋滞理論の活用である。

道路渋滞の場合、突然起こる「事故渋滞」、あらかじめ予定がわかっている「工事渋滞」、理由ははっきりしないがノロノロ進んでいる「自然渋滞」がある。この中で、現在のドル円はどうかと言えば、工事渋滞の状態である。理由は明白、今週金曜日7月2日に米国雇用統計の発表(日本時間当日21時30分)待ちである。

道路渋滞の場合、あらかじめ工事の予定が決まっているので、その場所を避けるとか、どうしてもその場所を通らなければならない時には、時間がかかることを織り込んで、出発時間や到着時間に余裕を持たせるこれを為替市場に当てはめると、工事が終わるまで動かないと同じく、雇用統計の結果が出るまで売買を控えるということになる。

もちろん、一般の人は「休むも相場なり」と何もしない選択も適切なやり方であろう。しかし、それでは、「市場が開いているのに、参加しないということは“不戦敗”となる」と考えるのがディーリングを仕事にしている人の言葉である。ちなみに筆者はそう教わり、そう教えてきた。ではどうするか? 一つの方法は、相場のクセをつかむことである。それにはチャートを見ることで鍛えられる。

頭書の例で変動幅が少ないと指摘したが、相場は休みなく動いている。1時間足で見れば24本あり、30分足なら48本、10分足なら144本できる。すなわち144本から特徴(クセ)を発見することができる。24時間すべてに参加することはできないが、調べていくうちに、そのクセが出やすい時間帯がわかるようになる。筆者がつかんだクセは、相場は「2」と「8」のつく相場(例えば20銭、80銭)で止まるとか、二度あることは三度ある、三度目にブレークすればその方向に大きく動く、などである。ちなみに、29日は110円50銭まで売られると止まり反転する傾向があるとわかり、30日は、この水準が110円45銭になっている。これも10分足で発見した。このように一般の人でも、チャートが自由に入手できる時代になったことは喜ばしいことである。

さて、今回の雇用統計は、将来のテーパリング時期を占うためにも、注目度が高い。先月は非農業部門雇用者数(NFP)の55.9万人(前2か月の改訂を加えれば、58.6万人)が予想に比べ少なく、市場には失望感が漂った。パンデミック前であれば、20万人をこえれば良好とみなされ、50万人超の数字は、文句のつけようがなく、ドルの上昇は間違いのない数字であった。

しかし現在は、パンデミック前の雇用者数に比べて依然として820万人の不足している状態で、いかにも50万人では物足りない、ということになる。その上、毎週発表され、先行指標ともいえる、失業保険新規申請者数(イニシャルクレイム)が、減少を続けていたことで、雇用者数は増えているに違いがないとNFPの増加が大いに期待されていた。しかし結果は、期待外れ。その点、今回は、イニシャルクレイムは6月5日にはパンデミック以降の最小の37.4万人のあと、統計期間に入っている12日の数字は41.8万人と増加したが、その中で予想は70万人。大いに期待が高まっている。

さて、今後1週間の相場見通しは、ドル円は、少しワイドで109.50~111.50円と予想。またユーロは、対ドルでユーロ安の1.1800~1.2000、対円では先週より狭めて131.00~133.00円と予想。また、英ポンドは先週と同じく1.3750~1.4050と予想する。

(2021/6/30, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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