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第439回 ~ドル高チャネルは横移動へ~

2021年07月08日

今週に入り、ドル円は、110円台に弱含んでいるが、ドルの強さは維持されていると考えている。ただ、この見方はあくまでも短期的。維持されているとは、ドルは大きく値を下げることなく、しばらく(例えば8月まで)ドル堅調地合いのなかでレンジ相場で推移していくとの考え方である。

筆者の下期予想は105円~112円である。9月以降は夏休み明け、相場秋の陣が始まる。本格的にドル安が始まると予想している。この見方については、日を改めて説明するとして、今日は、現在のドル円について述べてみたい。

まず、先週末の雇用統計は思いがけない反応になった。注目されたNFP(非農業部門雇用者数)は予想(70万人)を超えた85万人(前2か月の改訂を含めると86.5万人)。通常であれば経済成長のシルシとして大きくドル高に反応するところだが、それも一瞬。NY市場では前日(111.57円)比で59銭安の110.98円で終え、ドル安/円高基調の越週となった。一日の値幅については7月2日は70銭と、それまでの1週間より広くなったが、今週明け以降はドル安基調の中で、再び40銭前後に縮小して推移している。

ただ、ドル高チャネルでの移動であることには変わりがない。ドル円はレベルを切り上げて、ドル高チャネルを歩んでいる。しかし今日は110.39円までドルは下落、きわめて重要なポイントまでドルは売られてきた。背景は、やはり米ドル金利の低下がもたらしたものだが、これも一時的なドル安と思える。

米国10年債(終値ベース)は雇用統計の発表のあった7月2日は1.431%、今週月曜日は1.436%と同水準を維持したが、昨日は、9.2ベーシスポイント(0.092%)低下し1.344%と今年の2月23日以来の低水準となった。それが今日の欧州市場で1.331%まで低下したことで、ドル円も110円前半まで売られた。

一方で、現在有効になっているドル高チャンネルの上限は略112円、下限は略110.10円で、一日当たり5銭程度ドル高/円安に繰り上がっている。一方今日のドル円の短期移動平均の21日線は110.50円。チャネル下限にはまだ遠いが、重要なチャートポイントして機能すると考え、今日のNYクローズで割り込むことがなければ、ドル高基調は変わらないと考えている。

ところで、今、市場で最も注目材料は、やはり中央銀行の緩和政策の継続性であろう。今月もそれぞれ政策決定会合が予定されている。米欧は、先月経済見通しの発表があったが、今月は日銀が一番早く会合がある(7/15-16)。展望レポートの中間評価が発表になる。世界的なインフレ進行が問題になり、原油相場(WTI先物期近)も、1バーレル76.98ドルと2014年11月以来の高値を付けた。OPEC+の協議が決裂したことが要因と言われるが、これも商品相場全体の市況を反映したものであろう。このようなインフレ圧力に対し、中央銀行がどのような舵取りをするか、今月の会合もまた興味深い。次回は日銀の会合の見通しについて触れたい。

さて、今後1週間の相場見通しは、ドル円は、111円ばさみの110.50~111.50円と予想。またユーロは、対ドルで先週と同じく1.1800~1.2000、対円では先週より狭めて131.00~132.50円と予想。また、英ポンドも先週より狭く1.3750~1.3950と予想する。

(2021/7/7, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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