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為替大観

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第453回 ~一番安い新レンジの入り口~

2021年10月13日

久しぶりに興奮した一週間であった。というとお叱りを受けるかもしれないが、動くものが動かないほど時間を浪費するものはないという性分なので、お許しをいただきたい。ここでまず感じたことは、ふたつ。まず、ドル円のレンジが変わった。そしてこの相場はまだ若い。

レンジが変わったとは、これまでボックス相場であったものが、そのボックスから抜け、新しいボックスが形成されるということである。ドル円は11日に、一日で1.40円近く上昇、久しぶりの長い陽線となった。9月29日に112円を付けたが、翌日は112円台もあったが維持できず、終値は111円台、3度目がなかなか来なかったが、10月8日に3回目の112円台。雇用統計を発表を受けてその日は112円を割ることなく終値は112.15円、新しいレンジ入りの確認ができた。まさに3度目の正直となった。

さて、ここで大事なことは、新しいボックスに入った瞬間は、そのボックスの中で最安値であること、である。事実翌営業日11日には、まるで獲物を追うが如く上昇を続け、一気に113円台に突入、2018年12月以来の113.40円までドルは上昇した(円は売られた)。そして12日には113.79円まで買われ114円目前となった。114円を超えれば、2018 年11月後半以来となる。114円台の節目は同年10 月の114.55円と考えている。

ところで、この市場の傾向については筆者の痛い経験に基づいている。それは若い時にNYで、米銀と直接為替ディーリングをしていた時のことだ。当時は機械で直接取引が始まったころ。ドル円相場の提示を求められた。その時はドルが下落中だったので、売りたいのだろうと思って少し安めに提示した(例:113.30-32、先方が売りたいなら113.30 で買う、買いたいなら113.32で売る、と意味)。

予想に反して、先方は買ってきた。市場は上昇に転じたときに、もう一度呼ばれた。今度はさっき買っていったものを売ってくるのだろうと、また安めに提示した。しかしそこでも買ってきた。その後も同じような取引があったが、あとでよく考えると、ハタッ!と気が付いた。それがレンジが変わったときの売買手法であった。後日談として、ディーラー仲間に聞いたら、「その通り!」の答えであった。世界の為替取引とはこういうことかと、筆者はこの手法を「狩猟民族取引」と呼び、「農耕民族取引」と合わせて、以後大きな武器として、活用している

話を戻すと、113円から114円には、大きなバリアがなく、抵抗なく114円台への到達が可能で、その後2~3ヶ月もみ合う展開が続くと読むことができる。そこでここからは、あまり時間をおかず114円台へ到達するのではないかと予想している。これはチャート的な見方であるが、ファンダメンタルズ的にも、金融政策的にも、政治的にもそれを裏付ける要因が揃っている。今日発表の米CPI (消費者物価指数)が最初の試金石になるだろうが、大きな上昇がなくとも、インフレが一時的でないことが、確認できれば市場はドル買いで反応すると考えている。ちなみに市場予想(前月比)は、総合0.3%(前月0.3%)、コア指数は0.2%(同0.1%)となっている。

二つ目は「相場は若い」と感じたことだが、これはドル上昇の勢いは始まったばかりという意味である。これについては、次回に取り上げたい。

さて、今後1週間の相場見通しは、ドル円は、ドル高基調継続とみて112.50~114.30円と予想。またユーロは、米国との経済格差、金融政策格差を背景に引き続き弱含みに推移すると考え、対ドルで1.1450~1.1650と予想。ただし対円ではドル円の影響でユーロ高の130.00~132.00円と予想。英ポンドは先週と同じく1.3400~1.3700と予想する。

(2021/10/13, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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