FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

為替大観

最新の記事

第462回 ~2022年は利上げラッシュ~

2021年12月22日

先週、主要中央銀行の金融政策決定会合で、今年の主要なイベントは終了した。1年の締めくくりは来週のコラムでまとめるが、その前ぶりとして市場環境の変化を整理したい。一言でいえば、「中央銀行は金融緩和から引き締めに舵を切った」ことである。それは通貨の変動が新たな局面を迎えることを意味する。

時期ごとの相場付きは他の要因があるので、一言ではいえないが、筆者の2022年ドル円予想は前半ドル高だが、後半はドル安に推移するとしている(年間予想レンジは、他の通貨とあわせて来週発表したい)。ちなみに、昨年12月の2021年予想は95円~115円だった。予想していた100円割れはなかったが、ドル高水準は、これまではほぼ下記の通り予想通りとなっている。

そこで、ドル円の年間の動きを振り返っておきたい。年初は102.98円でスタート、現在は114円台、円高で始まり、円安で終わるという1年だ。流れでいうと、年初寄付き直後、今年の最安値となる102.59円(1/6)を付けた後、徐々にドルは上昇、年前半は100円台前半、年央は110円ばさみ、9月後半以降は110円台でドルはじり高、11月には年初来高値115.52円(11/24)を付けた後、今日は114円台という動きだ。なお、年間変動幅は今日現在13円弱で、2年続けて前年より変動幅を広げている。

今、執筆しながら相場を見ているが、ドルは徐々に上昇してきた。現在は114.31円、11月26日以来のドル高/円安となり、再びドル上昇機運が高まってきた。世界的なインフレ高進と強い米国経済を背景にしたFRBの方針変更によりドル高シフトが進んでいる証左であろう。FRB、ECBが、ともに2020年春から始まった未曾有の資金供給は役目を終え、2022年は金融引き締めにシフトすることを明示したことを受けた反応だ。

FRBは、11月から既にテーパリング(毎月の資金供給額の減額)を始めており、今月12月のFOMCでは、減額を最初2か月の月150億ドルを、1月からは倍の300 億ドルへの増額を決定した。合わせて利上げのタイミングについても、テーパリング終了後、速やかに実施するという発言していることで、早ければ3月(15-16日)のFOMCで利上げを決定する可能性もある。ECBも、先週の理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を予定通り2022年3月末で終了することを決定した。FRBに比較すると、引き締めとはいえないが、大幅緩和を終了するという意味では、緩和ステージは出口に向かってきたことは間違いない。

一方 消費者物価(CPI)と政策金利との関係において、FRB、ECBは大きく遅れている。これまで、ノルウエーは既に2回の利上げを実施、CPIの3.5%(年率、11月)に対し、政策金利を0.5%とした(以下同じ)。ニュージーランドは4.9%に対し0.75%、韓国は3.7%に対し1.00%に利上げをしている。

先週英国が予定外に利上げを実施した。0.15%引き上げて0.25%とした。G7国では最初となる。米国ではCPIは6.8%(11月総合)で、コア(除・食料をエネルギー)でも4.9%の上昇だ。EUでも4.9%の上昇となっている。それぞれインフレは長期化するとの見通しを出しており、利上げの緊急性については当然視野に入っていると判断できる。今からその時期に備えても早すぎることにはならないだろう。

さて、今日からの1週間はクリスマス休暇もあり、市場は薄商いとなり値動きも限定的となろう。その中でドル円はドル強含みの113.75~115.25円を予想。一方ユーロは、対ドルは1.1175~1.1375ドル、対円では128.00~130.00円とユーロ高を予想。英ポンドは先週とほぼ同じ1.3200~1.3400ドルと予想する。

(2021/12/22, 小池正一郎)

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引、証券取引、および暗号資産CFD取引(暗号資産関連店頭デリバティブ取引)に関するご注意


【パートナーズFXおよびパートナーズFXnano】
パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。
パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの建玉必要証拠金金額は原則、一般社団法人金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第31項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。
取引手数料は無料です。なお、外貨両替については1通貨あたり0.20円、受渡取引については1通貨あたり0.10円の手数料をいただきます。

【CFD-Metals】
CFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。
CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。

【証券】
国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

【暗号資産CFD】
暗号資産は法定通貨(本邦通貨又は外国通貨)ではなく、特定の者によりその価値を保証されているものではありません。暗号資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済に使用することができます。
暗号資産CFDは、取引時の価格の変動により、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。
暗号資産CFDの取引に必要な証拠金は、取引の額の50%以上の額で、証拠金の約2倍までの取引が可能です。
取引にあたり、営業日をまたいで建玉を保有した場合にはレバレッジ手数料が発生します。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会 一般社団法人日本暗号資産取引業協会