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為替大観

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第463回 ~2022年を読む~

2021年12月29日

2021年も暮れようとしている。ドル円の寄付きは102.98円(ドルインデックスDXは89.711、以下カッコ内はDX)、ドル安値(円高値)は1月6日の102.59円(DX安値89.209)、米国大統領選挙の最終結果が判明する直前であった。議会で正式にバイデン候補の大統領就任が確定して、ドル高が始まった。ドル高値(円安値)はオミクロンショック直前11月24日の115.52円(DX高値96.938)、そして現在は114.90円前後(DX96.25前後)と、ドルの高値圏(円の安値圏)で推移している(注:表示相場は筆者が把握している相場)。

まさにドル安/円高で始まり、ドル高/円安で終る1年であった。一言でいえば、バイデン大統領で始まり、新型コロナの変異株とワクチンとの戦いで時は流れ、パウエル議長が2022年の幕開けのベルを鳴らしたと、2021年を総括している。

さあ、心は既に2022年、1月3日から国際金融市場は新しい年が始まる。日本はまだ3が日、お屠蘇気分で酔いしれている頃、欧米市場は通常通り取引が始まる。しかし、場合によっては、日本を驚かす仕掛けも起こるので要注意だ。正月になると思い出すのが、2019年1月3日のフラシュクラッシュである。

日本の朝7時半、オセアニア市場でドルは大暴落(円は急騰)する事態が発生した。原因はアップルの収益減少で世界経済が落ち込むことを嫌気したことがリスクオフを呼び起こし、急激に円買いが起こったことだった。いわゆる新年のスクープともいえるニュースがきっかけとなった。その時はオセアニア市場だけの薄商いのなかで、わずか5分程度で108円半ばから104.50円まで一気に約4円のドルの暴落(円の暴騰)となった。安値を付けた後は一気に107円台に跳ね上がったが、為替市場は一時パニック状態になった。リスク管理の大切さを思い知らされたことで、今も忘れてはいけない出来事である。為替市場が24/7(一日24時間、一週7日間)と言えるゆえんがここにある。

さて、この流れに中で、2022年は始まる。注目材料は、やはり米国の中央銀行FRBの動向である。既に、金融緩和の終了に向けて舵を切った。2022年は大きな柱として以下の3点セットで考えている。「FRBの利上げたイミング」「新型コロナとの経済正常化との闘い」「米国中間選挙のねじれ可能性」である。個別には年が明けて個々に取り上げていきたいが、これらを織り込んで筆者が考えている年間相場レンジ予想は以下のとおりである。

ドル円は、105円~117円(年末110円)で、年初ドル高円安、徐々にドル安となり、中間選挙前に105円台を付けたあと、戻して110円前後と小高く越年するとの予想である。FRBは年3回の利上げを行い、金利上昇からドル高指向となるが、事前にかなり織り込まれる地合いとなり、材料出尽くしの場面が多くなると読んでいる。一方で、その間に日本も物価上昇が続き、日銀は年後半には、緩和終了の旗を挙げると予想している。合わせて米国の中間選挙では、上下院とも共和党が勝利し、本当の厳しいねじれが発生する可能性が高いのではないかと予想しており、この観点からもドル安にバイアスがかかると考えている。

他の通貨の予想は、ユーロが対ドルは、1.0800-1.2500(今年のレンジは、今日現在で、1.1186-1.2349、以下同じ)、対円で122-140円(125.09-134.12円)、英ポンドは、1.2800-1.4500(1.3159-1.4248)、ドルインデックスは、85.00-99.00(89.209-96.938)である。

ちなみに筆者が2022年に大きく注目しているのは「金(Gold)」である。既に1,800ドルで底固めの気配が強まってきており、今後のインフレ高進で実物資産の需要が高まることで、金は底堅く推移すると予想している。何かのきっかけで大きく跳ねる可能性も高い。

今年1年、ご愛読いただきありがとうございました。
来年もポリティカル・エコノミーの観点から「空気にツメを立てる」姿勢で国際金融市場、為替市場を掘り下げていく所存です。

皆様の、ご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
どうぞ素晴らしい新年をお迎えください。
(2021/12/29, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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