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第477回 ~円安の歯止めが消えた!!~

2022年04月13日

今日の午後3時20分、欧州市場で本格的に取引が始まって、節目と考えられた125.70円を抜けると、ドル円は数分で一気に50銭以上も上昇。126.32円までドルは買われ、2002年5月以来、実に約20年ぶりの円安となった。「そうか。。。もう来たか!」、これが筆者の声であった。

方向性については考えている通りであるが、それにしても「円安のスピードが速い」、そして先週「算式で示した128円が通過点になりそうだ」という二点が、筆者の脳裏に浮上してきた。この問いに対し、簡単に結論は出ないが、筆者が相場予想で客観的に当たる確率が高かった時代を振り返ることで、今後の円相場動向を考えてみたい。

最初に思い出すのは、「真の情報は沈殿する」という言葉である。筆者は毎日朝に、欧米市場の動向を整理することから始める。ディーラーのころは、特に意識しなくても、情報はどんどん入ってきた。「相場は市場に聞け」という言葉があるように、市場で飛び交う発注者の名前、売買動向、成約レートを聞くだけで、市場の空気や方向性を感じることができた。少なくともその日の方向や強さを予想することは、そう難しいことではなかった。

ただ、現在の市場は静か、PC上でのやり取りである。ビッグデータを使ったAI取引が主流である。この手法は通じない。自分で情報(インフォメーション)を取りに行き、インテリジェンスを働かせなければならない。これがポリティカルエコノミーに目覚めたきっかけであるが、これ以降、情報の取り方を工夫し、考え方の整理に研究を進めてきた。

そこで出てきたのが「三つの目」「渋滞理論」「農耕民族と狩猟民族」「2/8ルール」などである。これらについてはこれまで時に応じて、当コラムで紹介してきたが、今これらの考え方を総合してドル円相場を読んだのが先週の算式であった。しかし今は個別に、その内容の見直しが必要になってきた。

短期(今後3ヶ月)的には、(1)ドル高要因や(2)円安要因は変わらずだが、(3)日米当局の姿勢は±でなく、+5%と考えた。結果とし130円が出てくる。たったこれだけ、と思いがちだか、これに心理要因が加わると、132円が見えてくるかもしれない。これがメインシナリオ。一方リスクシナリオを考えると、これがいわゆるスピード調整の要因となるが、一番は、(3)の当局の姿勢である。

現在は、無制限指値オペの実施に加え、先日の日銀支店長会議後の会見で、「円安は関西経済にとってプラス」との発言(大阪支店長)が出たと報じられたことなど、少なくとも次回(4月27-28日)の政策決定会合までは緩和政策を継続することは間違いない。ただ、本日NZが政策金利を0.5%引き上げ、1.5%としたことなど、今週のカナダ中銀、ECBの動向も参考になる。日銀4月会合には展望レポートがあり、物価の上昇が広く認識されることから、長期金利(10年債)の誘導目標の引き上げ、証券購入金額の減額(いわゆる日本版テーパリング)の導入(あるいは示唆)の可能性について注視しておきたい。

さて、今後1週間の相場レンジ予想であるが、ドル円は、ドル高再燃で124.50~127.50円と予想。英ポンドについては、2020年11月以来の1.3000割れとなったが割れても瞬間で、また1.3000台に戻ると予想した通りの動きとなったが、今週は、1.2880-1.3080とポンド安を予想する。

一方ユーロは、1.0760に強い抵抗線があるとの見方で、先週はユーロ続落とはならないと予想したが、フランス大統領選挙でルペン候補の予想以上の善戦で1.0720~1.1020と、2020年5月中旬以来の1.0800割れのユーロ安を予想する。ただ、今週ECB理事会が開催されるが、欧州の物価上昇が進み、10年債金利も急上昇しており、政策金利(預金ファシリティがマイナス0.50%)上げについての言及も予想される。ユーロが大きく下げ続けることにはならないだろう。一方対円では135.00~138.00円とユーロ高を予想する。

(2022/4/13, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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